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TORGリプレイ

『Be Strong』

第二幕

 
シーン1 思惑

 
GM:第二幕では、強力の心の傷に向き合いつつ、このオリンピアに関わる謎やら何やらを、追ってもらいます。

強力:とりあえずネテル、うちの兄弟子がですね、何故ここに噛んできたのか。バックで動いてる奴を調べたいんですよ。

スレブ:自分はそもそも、ネテルって何ぞや、って。

強力:それは、訊けば答えますよ。

GM:では、スレブと強力のシーンから始めましょうか。

スレブ:じゃあ、強力関の、個人的な控え室を訪れて、コンコン、と扉を。

強力:「開いてるぞ」

スレブ:ガチャッ。「話を聞きにきた。貴様がそれほどまでに恐れる、ネテルという男。一体どのような男なのだ?」

強力:といったところで、早速ですが判定を。何故ネテルがここにいるのか。ネテルの動機。

GM:〈手掛かり分析〉が理想的ですが、専門技能ではないので、《知覚》の技能なしで判定できます。

アン:そういえばこのパーティ、〈手掛かり分析〉要員っていたっけ。全員戦闘系だよね。

強力:(コロコロ)12。ポシります。(コロコロ)

ディ:ポシビリティを使った時の出目は、どんなに悪くても10と換算する。

強力:22。+8だから、《知覚》16。

スレブ:自分も振ってみます。(コロコロ)10、振り足し。(コロコロ)9だから19。《知覚》は低いんです。+6で、13かー。

GM:ただ、ここは、強力が直感で情報を得ようとしているので、任せてもいいと思うけど。

スレブ:じゃあ、任せちゃおうかな。

GM:因みに、TORGの行為判定の難易度は、ざっくり言いますと、とても簡単3、簡単5、平均的8、五分五分が10、難しいが12、成功率10%が13、ヒーロー的が15、成功率1%が18、成功率0.1%が22、考えたくもないが25。今回は達成値16なので、ヒーロー的を超えています。

強力:まぁわかるでしょう。

GM:まず、ネテルは今回、色々と不思議な存在になってはいますが(笑)、ナイル帝国の兵員を使っていないので、軍事的なムーブではなさそうだ、というのがわかります。

強力:ええ。

GM:そして、彼にはパートナーがいます。ナイル十総督のひとり、ナタティリ、でございます。一人称ナタティリっていう、自分の名前で自分を呼ぶ女です。

強力:ティリティリうっせー! ってよく言ってた(笑)。

アン:確か、前任者を殺して総督になったんでしたっけ。

GM:そうです。奴隷で愛人だったんですけど、少女と呼ばれる年代の頃、自らの誇りを傷つけられたという理由で総督を暗殺したことにより、罪に問われるはずが、むしろその豪胆さに心を惹かれたハイロード、Dr.メビウスが、じゃあお前やってみるか? と後釜に据えました。ファラオの気まぐれにも困ったものだ、なんて評もありましたけれども、蓋を開けてみればあらびっくり、メビウスは決して後悔することはありませんでした。何故なら彼女の統治は、常に帝国全体で最もうまくいっているからです。大変才能があったんですね。

アン:なんか、メビウスがすごくまともに感じる。

GM:彼女は非常にずる賢く、頑固な性格です。彼女はハイロードの地位を我が物にしようとしています。そのために、ネテルを誘惑して味方に引き入れ、密かにメビウスを打倒しようとしています。今回も、その目的のために動いているのは間違いありません。

アン:っていうか、ネテル、ハイロードと角力がしたい、とかじゃないだろうな?(笑)

GM:それと同時に、あなたと戦うために、全てをお膳立てしたということも、何故かあなたにはわかります。

強力:では、それを踏まえた上でこう言おう。「ナイル帝国十総督のひとりだ。奴は、その立場で、俺に対して全てを清算しに来た。そうに違いない」

スレブ:「望むところではないか。強力。相手をしてやらないのかね?」

強力:「・・・勝てない・・・!」

スレブ:「そのような強大な敵、実に心が躍るではないか。どのように戦おう。どのように勝とう。実は我もそうだった」

ディ:わあ、懐かしい。

スレブ:「強力。貴様に相見え、その時は超えられぬ壁と思った。いくら我の全てを叩きつけようと、貴様は岩山のように押し返し、そして受けた。貴様に膝をつかせたとて、それもただ一度だけだ。貴様にまた相見えるまで、我は神の元で研鑽を積んできた。ようやくここで貴様と、対等な戦いができると思った。貴様もそうではないのか?」

強力:「俺は、お前らが思うよりも、ずっと、狡猾な人間だったんだよ」どう逆さに振ってもニッポンテックだからね!(笑)

GM:残念ながらね!

強力:「ニッポンのやり方に反発しているつもりだったが、俺も所詮は、そこの住人だったのかもしれない。どこかで、こいつには勝てる、こいつには勝てない、そういう算段を働かせていた。そして、俺という人間がどこまで強いのか、相手がどこまで強いのか、そこに目が行くようになってしまったんだよ」

スレブ:「ふむ。どうやら強力、貴様は随分と余分なものに目を奪われているらしいな」

強力:・・・・・。

スレブ:「戦いにおいて必要なのは高揚。そして、己の全て、本質をぶつけ合うことだけではないのか? 勝敗は、その後についてくるオマケみたいなものだ。勿論、勝てばその喜びを、我が神に捧げることができる。それが望ましいには違いない。しかし、負けることは、特段、恐れるべきことではないのだ」

強力:それにはこう返そう。「俺は、負けたら、全てを失う立場だったんだ」ここが、エディーノスとニッポンテックの角力取りの違いなんで。

GM:そうですね。失うものなんて生命しかないですからね。エディーノスは。

ディ:生命を失うことだけがタブーですけどね。

GM:それ以外は全部ありなんですよこの人。

強力:だけど、少しだけ目に光が戻ります。「余分なもの。か。そう、だな。確かに余分なものかもしれないな」
 

「あの取組で、我は貴様と共に、神を見た気がした。貴様もそうではなかったのか?」
 庭の緑を眺めている強力を横目に見つつ、スレブが独り言のように呟く。
 

強力:それには答えずに、ただ緑を見てるだけかなぁ。

GM:緑の先には、闘技場があります。ピラミッドと、その周りの堀が、ほぼ組み上がっていて・・・といったところでシーンを切ります。

 
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