TORGリプレイ

『かえるひまで』

 
 

第三幕

 
シーン3 心の殻を破れ!(承前)
(ラウンド進行=戦闘シーン継続  5/6/7/8
 

 
7ラウンド目
 

GM:次のラウンドです。手順BD。ヒーロー先攻、混乱。悪役疾風。このラウンドはカードが使えません。

海優:うーわー!

GM:とりあえず行動してください。カードが使えないだけです。Cへ挑戦して難易度を測ることはできるし(ただしクリアは不可)、Bをクリアしてない方はBに挑戦することも勿論できます。

エリオット:手順Cの内容は?

GM:Cは、その卵さんを、「善への誘惑」してください。非常に簡単です。

シュア:あ、なるほど。

GM:今、卵は相当苛立ってます。散々いじめられて、世の中全てに絶望しかかっているような感じです。本性が悪っぽくなってるわけですね。
 

善なるヒーローが悪の本性を持つ者へ働きかけ、
本性を転換させる試みのことを、「善への誘惑」と言う。
イメージ的には悪人を説得して改心させる、という感じだ。
 

シグマ:とはいえ、まず俺は手順Bをクリアしなければならない。武器を捨てる。(コロコロ)19で〈説得〉。

GM:〈説得〉19なら問題ないですね。Bは成功です。

海優:ウチもBに挑戦。「せやな。怖がらんでえぇ。アンタの親御さんに頼まれて、ここまで来たんやから」(コロコロ)1・・・。思いっきり失敗や。

エリオット:やれるだけやりましょう。寄って行って、卵にペタッと手をついて、「なぁ。どんなひどい目に遭ったのかは知らないけど、生まれてくる前から、そんなに世の中を嫌いになるなよ。君の親御さんだって心配してるし、僕だって、君を困らせたりはしない。今まで君をいじめてたのは、悪い奴だけど、そいつらは、いなくなったんだ。だから安心していいんだよ」と、善への誘惑をします。

GM:はい、どうぞ。《魅力》で判定してください。

エリオット:「そしてできれば、君にも、他人を守れる人になって欲しいな」っと。(コロコロ)達成値13です。

GM:うん、効いてはいないようだ。

ティル:「お前、それでも日本男児かー」

シグマ:違うだろ。

シュア:日本でもねぇし、男児でもねぇ(笑)。

GM:他にアクションされる方がいないなら、悪役側です。えーと、下にいて、手順Bに成功してない方。

海優:はい(挙手)。

GM:〈攻撃〉します。(コロコロ)命中20、ダメージ20。

海優:ダメージ20は、転倒K2ショックか。そのまんま食らっときます。転ぶ。

シュア:「姐さん!」

GM:2発目は、転んでいるので命中率が上がる。(コロコロ)目が悪い。命中9じゃ当たらないね。

 
8ラウンド目
 

GM:悪役先攻高揚とか書いてますけど。

海優:手順Cはあります?

シグマ:ある。

GM:この一撃を切り抜ければ。

海優:・・・えぇよ。来い。

GM:では〈攻撃〉してきた。(コロコロ)高揚の分を振り足して(コロコロ)、10が出たのでさらに振り足し。(コロコロ)命中25です。

シグマ:うっひょー。

海優:“敵方失敗”。

GM:はい、オッケー。ヒーロー側どうぞ。

海優:起き上がって、「このクソガキ!」

シュア:わ、姐さん怒らない怒らない。

海優:「ウチらがどれだけ苦労してここまで来た思ぅてるんや! もう頭きた! 誰か何とか言うてやれ!」ということで“リーダーシップ”使用。“ドラマ”と“偉業”を誰か、《魅力》高い人に。

エリオット:《魅力》が一番高いのはシグマさんかな。

シグマ:《魅力》は11。

エリオット:10。

シュア:やっぱそこだ。大人の魅力ということだ。

シグマ:大人の魅力・・・(笑)。

海優:そんでもって“奮起”! みんな、要らん手札あったら捨てて、4枚まで補充してください。

一同:おぉ!
 

腹を立てながらも仲間を鼓舞するというロールプレイを行い、
“リーダーシップ”と“奮起”を使用する海優。
これによって全員の手札が潤い、善への誘惑を試みる下地が整う。
 

エリオット:シュア、僕らもシグマに協力。

シュア:だよな。

GM:協力する方は、《知覚》で難易度12くらい。

シュア:(コロコロ)10、振り足し!

エリオット:(コロコロ)成功です。

シグマ:では手順Cいきます。「大丈夫、もうすぐ国に帰れる。お前をいじめる奴はもう誰もいない」(コロコロ)このまま行くと達成値11ですが。

海優:“偉業”を狙って欲しいところや。こんだけカードあるんやから。

シグマ:了解。まずポシを使うと言ったら?

GM:それは消します。

ティル:「ここで決めたれー」(“ドラマ”交換)

三太夫:「後は任せたー」(“ヒーロー”交換)

シグマ:(何度かダイスを振り続ける)41、57、足す(コロコロ)19で、76。

GM:76。+19点ボーナス。

シグマ:60を超えて“偉業”達成。さらに“アクション”なんか使ったりする。

海優:あと、協力の判定には2人とも成功してます。

GM:わかりました。では一言ずつどうぞ。

エリオット:「大丈夫、怖くないよ。君も一緒に行こう!」

シュア:「俺はシュア、あれは海優姐さん。あれはエリオットで、あれはシグマで、そこにいる、ちょっと変なヤツがティルで、奥にいるのが三太夫。お前も友達になろうぜ!」

シグマ:ボーナス全部足して、《魅力》達成値は35。

GM:(頷く)では、あなた方がそう言うと、卵の周囲の沸き立ちが完全に止まって、卵が、ピキピキと割れ始めます。

シグマ:は?

海優:わ、割れてまうの?

GM:中からは、一匹の、茶色い鱗を持った、竜の幼生が出てきます。

シグマ:おやおや。「よぉ!」

GM:「ピキィ!」と一声上げて、シグマにじゃれついてくる。

シグマ:おーおーおー。

GM:ただしサイズはでかいからね。大型犬くらいはあるので。

シュア:ぱっと見、襲われているようにも(笑)。

ティル:これから彼のキャラクタークラスは秘密ドラゴン使いだ(笑)。
 

 
エピローグ
 

上からランバートン博士の呼ぶ声がする。
「片づいたのであれば、早く脱出しろ。自爆装置を起動させる」

きっかり60秒後、要塞と秘密兵器は木っ端みじんに砕け散る。

要塞内での戦いが、明るみに出ることはない。
基地の公式記録には、以下のように書かれるであろう。
『秘密兵器の試運転を開始直後、重大なエラー発生。自爆装置作動。
副官プリムス及びランバートン博士、爆発に巻き込まれ行方不明』

消火活動に大わらわの部下たちを見やり、ワッツハイム少佐が口を開く。
「今回は君たちに借りを作ったが、次に会う時は敵かもしれんな。
さあ、これ以上厄介なことにならないうちに行け」
そして彼はストームナイトへ背を向け、基地を建て直すために戻っていく。

怪盗ミスティ・ゴールドリングは、シュアとの約束をきちんと守った。
神殿から連れ出されたランバートン夫人と、博士の2人は、
三太夫の紹介状を手に、医師の元へと旅立つ。

その後ろ姿を見送りながら、
ストームナイトは勝利の美酒に酔いしれるのだった。
 

限りなく今に近い未来………
今夜、あるいは明朝、さもなければ来週……ほんの少しだけ未来の物語
 

TORG Replay『かえるひまで』 Fin.

---Thanx for the gamemaster, players, readers, AND YOUR PATIENCE !
 


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