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TORGリプレイ

『CONNECT』

第一幕

 
シーン6 Disconnect

 
「ユ・・・!」
 白馬に乗って駆けつけたディアンの眼前で、
 裕人によく似た顔立ちの少女が、裕人の心臓めがけて貫手を放った。
 裕人は、霧となってその一撃を無効化した。
 

裕人:ここ(心臓)の部分だけ。

GM:ここから下はちゃんとあります。人間じゃ無理です。

アン:パルクールパルクール(笑)。

GM:パルクール、上半身霧化の術!

ディ:パルクールに霧化する能力ねぇから!

アン:ミスト・アクロバット!

ソウジ:サーカスでも無理ですね。

GM:女の子が言います。「わ、怖ーい!」

裕人:「は?」

GM/優美:「ヴァンパイアみたい!」

アン:お前には言われなくない!(笑)

裕人:気配を察して、後ろを振り返って。「!」

GM:ディアン。あなたの剣が、敵を指します。闇の生命である裕人を!

ディ:「ユウト・・・?」

裕人:「ディアン・・・さん?」目を見開いて、そこでハッと気がついて、「優美、お前!」

GM:そうすると、彼女がこんな風に歌います。きっとここに来る前に、今の様子を想像してたんでしょうね。
 

 退屈な夜は恐ろしい
 必死になるのは少し恥ずかしい
 好きな人に嫌われたくない
 だから嫌われる前に嫌うの
 わがまま気ままのエゴイズム
 お城の中の箱入りお姫様
 今 後ろ指を刺されています
 

裕人:あれですね、反響して聞こえてくるんですね。

ディ:マスター。オレの目から見て、闇の生命は、ひとりですか、ふたりですか?

GM:ふたりです。まず最初に、持ち物の持ち主だから、裕人を指しただけ。こいつもだ!

アン:むしろ、優美は真っ黒、裕人は微妙に光ってる。

GM:はい。同種のものだというのはわかる。

ディ:だったら、こう言います。「闇の者よ。ユウトに何をした!?」

GM/優美:「・・・怖い! お兄ちゃん!」

ディ:!?

GM/優美:「(冷たい声で)だって、アイツのせいなんでしょ?」

裕人:「は?」

GM/優美:「知ってる。アイツがいるから、帰ってこないんでしょ?」

ディ:さっき、脅迫状だと言われたのを思い出しても大丈夫ですよね。「オレに、手紙を送ったのは?」

GM/優美:「うん。私」

ディ:「返してもらう、とはどういうことだ」

GM/優美:「だって私のお兄ちゃんだもの。何、優しくとかしてるの?」

ディ:!

GM/優美:「お兄ちゃんに変な魔法を掛けて、帰ってこれなくしたんでしょ?」

裕人:優美の肩を掴んで、「それは違う! 違うんだ! 違うんだよ!」

GM/優美:「だって、他に考えられないじゃない」

ディ:ユミに近づいて、ユウトの手に触って、肩から手を降ろさせて。

GM:冷たーい手です。

ディ:わかってます。「オレが、ユウトを、守ると決めたからだ」

裕人:・・・・・。

GM/優美:「(溜息)うわ、盗っ人猛々しいー! なんてひどいストーカーなの?」

アン:おま言う!(笑)

裕人:触られた手を、ディアンから、引っ込めます。

ディ:今はまだ、ユウトの方を、見れないんですよ。もうちょっと落ち着くまでは。
 

 ディアンの内心を見透かしているのか、優美は事も無げに言う。
「そうだよね。落ち着くまで時間が必要だよね。わかってる。ごめんねお兄ちゃん」
 

裕人:「え?」

GM/優美:「この人もきっと、本当のお兄ちゃんのことがわかったと思うから。人はね、外見だけを好きになったりとか、するものだし。自分の都合のいいことしか見ないものだし。ね? お兄ちゃんを受け入れられるのは、私たちだけだよ?」

アン:『『『だって家族だもん』』』

裕人:怖ぇぇぇ!

GM:って声が周りから聞こえたところで、「じゃあね、お兄ちゃん。またね!」と言って、彼女は霧化して消えます。

裕人:「待っ、ちょっ!」

GM:選択肢、追う。追わない。

裕人:あはははは!

ディ:「ユウト!」

裕人:じゃあ、大変申し訳ないけど、呼ばれた瞬間に、振り返ります。すごい怯えた表情で、ディアンを見ます。

ディ:首を横に振って、「追うな。追わなくても、また、必ず、ユウトを『返してもらいに来る』。だから追ってはダメだ」

裕人:・・・・・。

GM:『信じていいの?』『信じていいの?』

ディ:お、オレ克服チェック振りたい!(笑)

GM:克服チェック!

ディ:これで出目が低かった途端に、オレ、ダメダメになるので。(コロコロ)17。

GM:出目自体は高いんだけど、やっぱりあなたも、恐怖に囚われます。追ってはいけないというのは理性的判断なんだけど、半分は、「本能的に追えない」。

ディ:うん。追ってはダメだ、と言った理由が、恐怖心なのは、オレ自身も認めています。

GM:白馬なんかもう、全然動きません。

ソウジ:なるほど。

裕人:じゃあ、ふっと、悲しげに笑って、「ごめん。やっぱり、俺の妹だから」って言って、追いますね。

ディ:「ユウト・・・!」

GM:その瞬間、周りの人が糸の切れた人形みたいに倒れます。何十人も。ダダダダダダダダ。

ディ:う、それだとオレは動けない。この人たちのこと無視できないから。

GM:選択肢、追う。追わない。

裕人:あ! 霧化しまーす。〈隠れ身〉しまーす。ヴァンパイアに戻ったので、16スタートです。

GM:今は夜です。高揚してます。

裕人:(コロコロ)4。高揚分。(コロコロ)19。+6で、〈隠れ身〉22です。

ディ:22じゃ見つけられないな。

アン:リンクが切れてたらぶち壊しだったね。『俺の妹なんだ!』プチッ。『あれ?』

GM:でもこれで1が出たら、俺はどうすれば、ってなるはずなので、それはそれでオッケーです。
 

 裕人は、霧となって闇夜に消えた。
 温もりを感じさせない声を、駆けつけた仲間の心に刻みながら。
「ディアンには、関係ないことだから」
 

GM:って声がして、第一幕終了になります。

裕人:楽しーい。優美に叩きつけられなかったから、ディアンに叩きつけちゃったー。

ディ:悔しーい。やり逃げされたー(笑)。

 
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