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TORGリプレイ

『闇からの招待』

 

第三幕

 
シーン5 光ある未来
 

バーバラ:「ジョルト。彼の処遇は、あなたに任せるわ」

ジョルト:じゃあ、空中から、ぼぼぼぼぼぼと着地して、善への誘惑をします。

アンドレ:“モノローグ”カードあるよ。

GM:いや、さすがに今“モノローグ”交換しても意味ない。戦闘中に“モノローグ”で相手を説得するのは可ですけど。まずロールプレイをどうぞ。

ジョルト:そしたら、「オケラ怪人。きみにも名前があるだろう。名は何と言う?」(笑)

GM/ケラ怪人:「俺の名は・・・ジャック」

ジョルト:「ジャック! さっきのバーバラの言葉! お前の心の奥底の、光に届いている筈だ!」

バーバラ:ちょっと恥ずかしそうにしながら、目を逸らします。

ジョルト:「テラからこの地球に来て、戦いの中で、お前も、どれだけ悪に苦しんだことだろう。お前には迷いがあった。俺には判る! 今までの過去を、忘れろとは言わない。ただ、これから先、善の道を生きてみないか?」

GM:では、《魅力》ロールですね。

ジョルト:《魅力》は9です。(コロコロ)20!

GM:ただしこれは、能力値ロールなんで、振り足しはなしです。

ジョルト:じゃあ、ポシを使います。

GM:それは打ち消し・・・あ、でも気持ちが揺れてるし、おまけにさっきプレイヤーズコールだったしな。打ち消さない。

ジョルト:よし。(コロコロ)15、35。ダイスボーナスが+10で、“貫禄”使って+3、“貫禄”使って+3、“アクション”使って+3、“アクション”使って+3(笑)。達成値31!

GM:あのー、こいつ《精神力》9しかないんですけど。22抜け。ってことは、善に転向する。「・・・お前の言う通りだ。俺は今、正義の心に目覚めた! 俺は今から、こう名乗ろう。‘ケラ・ザ・ジャック’として、正義のために戦うのだ!」

ジョルト:「ケラ・ザ・ジャックぅーっ!」(ひしと抱き合う)

アンドレ:「うわー、暑いなー」

バーバラ:肩をすくめて、「なるほど、ジャンピング・ジャックね」(笑)
 


Epilogue

 
GM:ここからエンディングシーンに入ります。あなた方は、救出した5人を、ひとりずつ送り届けていきます。“偉業”が出てれば新聞に小さな記事が載るんですが、出てないので、報道はされません。

バーバラ:残念。

GM:そして、全員を送り届けてから、警察の前を通り掛かると、多分、噂を聞きつけたんでしょう、何人かの人々が、涙を流しながら出てきて、肩を落として帰っていきます。5人以外に行方不明になった人たちの家族のようです。

ディアン:・・・・・。

GM:あなた方の傍には、人間の姿に戻ったオケラ怪人、ジャックが立っています。ジャックは彼らの姿を見ながら、ぐっと拳を握りしめています。そして、「俺は今まで、人々に涙を流させるために戦ってきた。これからは、人々の涙を守るために戦う! どうか俺に手伝わせてくれ! きみたちの正義の戦いを!」と、暑苦しい顔をして言うんですね。

ジョルト:「当たり前じゃないか、ジャック!」とまた暑苦しく答える。

バーバラ:「わー、なんか、ヤバいことしちゃったかなー」(笑)

アンドレ:その横で、「もう、後のことは知らん」(笑)

ディアン:「2人とも、どうした?」(笑)

GM:そうやっていると、場面は暗転し・・・。
 

闇の中に、うごめく気配がある。
バッタやセミ、カマキリ、トンボ。ムカデにサソリ。
巨大な虫たちは、ゆっくりと立ち上がり、組織の邪悪な企みを実行するために歩き出す。
改造される前の人々の姿を二重写しにしながら。
 

GM:これでシナリオ『闇からの招待』を終わります。お疲れさまでございましたー。

一同:お疲れさまでしたー。(拍手)
 

 限りなく今に近い未来………
 今夜、あるいは明朝、さもなければ来週……ほんの少しだけ未来の物語
 

 TORG Replay『闇からの招待』 Fin.

---Thanx a lot for your reading! Watch out for yourself at night!
 


あとがき

 
 昆虫大好き、天秤座の童虎GMによるセッション第二弾、いかがでしたでしょうか。
 

 個人的には、久しぶりにディを演じられて超楽しかった!・・・のですが、幾分苦い後味の残る話でした。
 何故なら、ストーリー開始以前に犠牲になった人たち、言い換えれば「プレイヤーがどんなに努力しても救えない人たち」がいたためです。途中で倒したテシターや兵隊アリ怪人、ラストバトルの相手にも、「帰りを信じて待ち続けている人」がいるかもしれない。それを思うと、手放しで勝利を喜ぶことはできませんでした。
 とはいえ、どこかで割り切らなくてはいけません。人間を人間と思わない、ナイル秘密組織の非道っぷりに、ディはさらなる怒りを燃やした、ということにしておきましょうか。
 

 GMは、「予定では、ヒーローたちがもっとボロボロになりながら戦う筈だった」と悔しがっていました。いえいえ、充分苦戦しましたよ。敵の攻撃力は高かったし、ペナルティいっぱい食らってましたし。長引くと苦戦すると思ったので、一気に畳み掛けたのです。あとは、1ラウンド目から活力(手札が無条件で増える)という運の良さもあったと思います。

 余談ですが、今回のディのキャラクターデータは、GMからのレギュレーションに合わせて作り直してあります。戦闘関連の技能を充実させた反面、〈発見〉などが低くて難儀しました。また、試しにスモールシールドを装備してみたのですが、「積極防御すると〈白兵戦〉に+4」という効果が超便利! 身を守りつつカウンターを決めていく戦法は、今後のスタンダードになりそうです。
 

 他の皆さんのキャラについても、触れておきましょう。

 バーバラは、最初に引き当てた“個人的利害”のおかげで、昼ドラの登場人物のようでした。ドロドロの愛憎劇ではなくて、酔いどれ女の友情物語でしたけど(笑)。グレンの推定失踪原因をエイダに伝える辺りのロールプレイが、すごく好きです。調査パートでポシビリティを大量に使わせてしまってゴメンなさい!

 ジョルトは、清く正しきナイルヒーロー。要所要所で熱いセリフがびしっと決まっていました。空を飛べるのって、やっぱり便利ですね。バトルスーツが持つ【メガ・サイト】のパワーには、大いに助けられました。

 アンドレのプレイヤーさんは、今回が前衛キャラ初体験。命中・回避ともに技能基本値が高く、なおかつ重火力重装甲なので、「いいねー、ダメージが通るって!」「食らっても別に痛くもかゆくもないっていうのがいいねー」と、終始ご満悦でした。ドライな傍観者っぷりが、ジョルトやディとは違ってまたいい感じです。
 

 今回の引きからすると、秘密組織との再対決は、避けられそうにありません。プレイヤーの受ける精神ダメージがでかいので、もう怪人軍団の相手はしたくないんですけどね。ワタクシ、あらゆる生物の中で、クモを最も苦手としております。次からは勘弁してください。マジで。
 

 それでは皆様、暗い夜道には気をつけて(笑)、良いクリスマスをお過ごしください。
 

2007.12.21 しゃあみ・拝
 


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