Eternal Smile > Hazard from Space 『天より来りしもの』 第一幕
GM:ある程度落ち着いたところで、あなた方は町の中に入ります。ここは、さっきも言ったように、人口300万人オーバーの都市でした。 リリアン:うん。 GM:何もありません。 ディ:!! ユウイチ:さっきの爆発で、全部吹っ飛んだってことね。 GM:はい。中心部、つまり、樹が立ってたところから半径3kmぐらいには、瓦礫も残っていません。巨大なクレーターがあるだけです。 マキシム:樹も、なくなってる。 GM:ないです。 リリアン:ほうー。 GM:半径6km、爆心地から中距離。この辺、瓦礫などが残っています。生存者皆無。ごく稀にですね、人間とか、犬とか猫とかカラスとかの、残骸みたいな、何の生物か判らない肉片が、ペチャッ、ペチャッと張り付いています。 マギー:あうー。 GM:さらにその外、半径9kmまで来ると、さすがに瓦礫があります。ごく僅かですが、生存者もいます! まぁ、みんな致命傷入ってますが。 リリアン:ちっ。 GM:そこから先は、推して知るべしです。 ユウイチ:逃げ惑う人多数、ってことね。 マキシム:ディアンの肩に手を置いて、「まず生存者を助けよう」 ディ:・・・・・。 GM:中心部まで行きますか? それともこの辺で生存者を助けますか? 勿論、救急車とか消防車とかは、必死で走ってます。 ユウイチ:シュバルツ、じゃなくて、ゲルマン忍者を探した方がいいんじゃないかな。 GM:どこをどう探しますか? ユウイチ:そういえば、連絡があった時、どこに来いという指示はなかったんですよね。 GM:はい。「レシフェまで来てほしい」だけですね。多分飛行機が来たら、向こうから見つけに来るよ。だって、神出鬼没のゲルマン忍者。 ユウイチ:そしてそのゲルマン忍者が行方不明か。 ディ:闇影のことだから、きっと、後で、またここに現れる。オレたちには、今、やるべきことがある・・・。 リリアン:とりあえず、あるだけの包帯を取り出して、こいつらにぱぱぱって渡して、その後に、動かせそうな車を探す。鍵付きの、できればジープか何か。 GM:えーとですね、固定されてない車はほとんどひっくり返ってます。 リリアン:ひっくり返ってるよね? もっかいひっくり返せば走るよね?(笑) GM:〈重量挙げ〉で。 マキシム:〈重量挙げ〉持ってるよー。 ディ:アイル人のたしなみだよー。 ユウイチ:2人とも、フルパワーでやるなよ? 1回転するからな。 ディ:(コロコロ)えーと、達成値18だから、加減できたんじゃないかな。 GM:18あれば充分。では、あなた方は車で移動して、怪我人を助けようとするんですけど、殆どは、あなた方が手を伸ばすと、既にもう事切れてる。さっきまで生きてたのに! という状況です。 マキシム:うわー。 GM:だんだんだんだん、中心部に近づくとですね、もっとひどくなって、踏み込んだそこには、死の匂いすら存在していない。 ディ:・・・・・。 GM:あるのは巨大なクレーターのみ。人の痕跡は、そこに転がっている、壊れたラジオがガリガリと立てる音。そんな感じですね。 リリアン:じゃあ、そこら辺に、植物みたいなものの破片が転がっていないかチェーック。 GM:〈発見〉ロールしてください。 リリアン:(コロコロ)達成値18。 GM:いやー、そんなモン、何も転がってないですよ。 リリアン:破片も残ってない。 マキシム:あんなでかい樹が、跡形もなく、全部吹っ飛んじゃってる。 GM:はい。半径3kmのクレーターがあるだけです。 マキシム:で、リリアンがきょろきょろしているのを見て、みんなにさっきのことを話す。「さっき、ユウイチがヒコウキを旋回させた時に、あの爆発の中で、植物の種みたいなものが吹っ飛んでったんだ」 ユウイチ:「種、ねえ」 マギー:「ほう。それは、どのようなものだったのじゃ?」 GM:大きさは、一抱えぐらい。 リリアン:でかっ! ユウイチ:樹のサイズからすればそうでもない。数は1個だけ? GM:1個だけです。 ディ:「ユウイチ、頼みがある」 ユウイチ:「何?」 ディ:「ユウイチは、世界中に、注意を呼び掛けるための、話す手段――プレイヤー発言すると、無線機とか――を、持っていないか?」 ユウイチ:「ああ、それはあるけど」飛行機に積んであるでしょうからね。 リリアン:電波を発しろと? ディ:「マキシミリアンが見た、種が、次にどこかの町に落ちるかもしれない」 マギー:「ならば、食い止めねばなるまいのう」 GM:では、そういう話をしているとですね、皆さん、もっかい〈発見〉ロールしてくれるかな? ユウイチ:(コロコロ)10は振り足しでいいの? ディ:振り足しです。 ユウイチ:(コロコロ)20! 30。 GM:技能持ってるんだったらさらに振り足し。 ユウイチ:持ってる。(コロコロ)44。+12でしょ、〈発見〉15だから、27。“ひらめき”使って、達成値30。 GM:だったら判りますね。瓦礫の下の方から、小さな小さな呼吸音が聞こえます。 ユウイチ:え? 呼吸音? マギー:なにーっ! ユウイチ:「なんか聞こえるぞ。・・・聞こえるぞ?」 ディ:瓦礫を持ち上げます。 GM:〈重量挙げ〉ロールを。 ディ:(コロコロ)ポシビリティを使います。 マキシム:2人でやろう。俺もポシ使う。(コロコロ)達成値18。 マギー:近くをちょろちょろして、「何か手伝えることはないのか?」って言います。“アドレナリン”交換。 ディ:「ありがとう。大丈夫だ。気持ちは充分、もらって、いる!」これで達成値18です。 GM:では、瓦礫の下から、どうやら、地下収納庫と思われる蓋が出てきます。 リリアン:おっと。 GM:地上の建物は吹っ飛んじゃったけど、何とか生き残ったらしい。 マキシム:じゃあ、蓋を、持ち上げます。 GM:鍵はかかってないです。ギィィと開けて、こう、中に光が差し込むとですね、中から、2つか3つぐらいの小っちゃな女の子が、目ぇこすりながら、「あは? みつかっちゃったー!」 リリアン:ドラクエかー! ユウイチ:ドラクエだー! GM:「つぎはねー、アーたんがさがすばんなの!」と言って、あなた方の顔をじーっと見て、「・・・にーにーと、ねーねーは?」 ディ:!! ユウイチ:あー・・・。 GM:「にーにーは? ねーねーは? シスター・ママは?」 マギー:うわー、返答に困るなー。どうしようー。 リリアン:そしたら、ひょいと抱き上げて、「にーにー達ね、どっか行っちゃったんだよねー。探しにいこっかー。にーにーはどんな髪の人?」って言いながら、車の鍵を開けよう。 ユウイチ:さすが、こういう時はリリアン。 GM:車の方へ移動するわけですね。そうすると皆さん、奇襲を受けるかどうかのチェック。〈発見〉ロールを。 マキシム:奇襲かよ。 GM:因みにこいつの〈隠れ身〉は・・・(コロコロ)。 マギー:奇襲されちゃたまらん。ポシビリティ使いまーす。(コロコロ)達成値20ぴったり。 ディ:同じく達成値20です。 ユウイチ:“サバイバル”のカード使って、21と言っておこうか。 GM:オッケー。では、ガサガサと地面を盛り上げながら、あなた方と車の間の地中から、何かが湧き出てきます。 マギー:「何奴ぅっ!」 GM:とりあえず皆さん、この子を中心にどういう立ち位置か、教えてください。 マギー:あーもう当然、眼前に立つ。 マキシム:俺も前だな。 GM:はい。現れたのは、シャコみたいな化け物です。一番よく似ているのがシャコ。 リリアン:シャコ? ユウイチ:それが、1匹? GM:いや、5体ほど(しれっと)。 マキシム:キモい奴が出てきたな。 GM:外見をざっと説明させてもらいましょう。まず、シャコと同じ、3対の移動脚。そして、1対の攻撃腕。全長は2mから3m前後。体高は70cm。今は戦闘目的で、上半身をぐわーっと持ち上げてるんで、1m30cmぐらいになってます。顔の中央に、ひし形の複眼があり、その左右に4つ、単眼がついてる。あとは多分、呼吸口でしょうね。身体の脇、攻撃腕の後ろ辺りに、小さな孔がいくつか。 リリアン:ということは、そこを洗剤で埋めたら、窒息死する(笑)。 GM:というところで、ラウンド進行に移ります。 "Eternal Smile" Since 2002.02.02 E-mail:charmy_s@mac.com |