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TORGリプレイ

『RELIVE』

 

第二幕

 
シーン2 気配(承前)
 

時はわずかに遡る。大悟の身に危険が迫っているとはつゆ知らず、
ディは救援物資の荷下ろしを続けていた。
 

GM:「ありがとうございます。正直、食料取りにいくのも命がけなんで。毎回毎回」という風に、若い兄ちゃんが言ってますね。「いやー、アメフトやって鍛えててよかったですよ」

ディ:外は、それだけ危険なのだな。

GM/学生:「(ディを見て)でも、あんた強そうだなー」

ディ:「い、いや、そんなことは」

GM/学生:「うちの大将とタメ張るかもしれない」

ディ:「大将?」

GM/学生:「うん。すーごい強いのがいるんだよ!」って。他のみんなも、「あれは強いね」「あれはすごいよ」と。

ディ:「それは、この学院の、人間か?」

GM/学生:「だよな?」「うん、そうそうそう」

ディ:「それだけ、強い者が、守っているのなら、安心できるだろう」

GM/学生:「うん、そうだなー。あの人がいると安心だねー」「でも、あんたみたいな強い人が来てくれたら、もっと安心」

ディ:「いや、オレたちも、ここに、いつまでもいられるわけではない」

GM/学生:「あーあー、それは判ってるって。ストームナイトの人たちは、色々忙しいんだもんな」

ディ:「オレたちは、人を、捜しに来た」

GM/学生:「人? それ、どんな人?」

ディ:「名前は、ミサキ・ユキという」・・・すいません、オレは、隠さずに言ってしまいます(笑)。

GM:「ユキ? それって、日本人?」

ディ:「そうだ。知っているのか?」

GM:「あぁー! あの人ね!」っていう風に、話を聞いてた学生たちの間で、いい感じに、軽く笑いが。「奇遇だなー」みたいな感じで。

ディ:「な、何故、笑う?」

GM:で、その時に、パーン! という音が、こっちにもこっちにも、全員に聞こえます。

ディ:振り返る。

ディオルド:マッコイと顔を見合わせて、「聞いたか。銃声だ」
 

一方、銃声の主、黒スーツの男と対峙する大悟は。
 

GM:「貴様、只者ではないな」

大悟:ナイルのキャラクターとしては、名乗りを上げるべき。では、金属で補強したライダーズグローブを、ガーン! と胸の前で打ち合わせて、「‘鉄拳闘士’、支倉大悟。来い」

ディ:おぉー。

GM:「名乗られたからには名乗り返さねば、というやつだな。とはいったものの、俺の相手ではなさそうだ」と言って、もう1回、上に向かってパーン! と撃って、そうすると、遠くから地響きが、してまいりまして(笑)。

シオン:何が来るんだー?

GM:えー、霧の向こうから、巨大な恐竜さんが、2体ほど。これはもう、〈発見〉する必要はないです。で、当然周りの人たちもそれに気付くわけで、「恐竜が出たぞー!」「あそこの防衛を固めろ! 動ける奴は前に出ろ!」みたいな話で、カラーン、カラーン、敵襲、敵襲ー! って鐘が鳴って、皆さん、武器を準備してます。

シオン:テントから飛び出して、「ディ、行くぞ!」

ディ:オレはどっちかというと、「奇遇だな」という話の続きが興味あるので、彼らに、「お前たちは、どうする?」と訊きます。

GM:あ、彼らは、鐘が鳴った途端に、「悪りぃ、話は後!」って言って、武器持って、飛び出していきます。

ディ:「援護する!」オレもそっちへ走ります。

GM:はい。すごいですよ、絵的には、ディが彼らを率いている風にしか見えませんよ(笑)。

シオン:いや、何というか、バーバリアンとして正しい気がする。

大悟:じゃあ、こうピッ! と指を鳴らすと、そこら辺に停めてあったバイクのスタンドが、勝手にカチャッと上がって、ウゥン! ウゥーン! とエンジン音を響かせながら、走ってきます。

GM:ブルン、ブルン、ブルーーーン!

大悟:そして目の前に恐竜が来るのを、こう、腕組みをして仁王立ちで、しっかと睨みつけて、待ちます。「ここから先は行かさない!」という覚悟を満面にたたえながら。

ディオルド:我々は、後ろの大学内の動きを捜すことにしましょう。ここは恐竜を相手にする組と、大学の中で、誰か悪いことをする奴がいないかを発見する組に、分かれる方がいい。

GM:その通りです。因みに、黒スーツはいつの間にかいなくなっています。

ディオルド:えーと、私とマッコイは、ひとりひとりは小さな火だが(笑)、戦闘力は2人で一人前なので、行動を共にします。バラバラに動いた方が発見は早いんですけども、無理なので。

マッコイ:〈回避〉だけは人並みだけど、撃っても当たらねえっていう。

GM:いいんですいいんです。役割分担。というところで、恐竜の方に向かった、大悟、ディ、シオン。全員〈発見〉を振ってください。

大悟:はい。(コロコロ)スカでした。

ディ:達成値14。

シオン:13。

GM:では、ディとシオン。1体の恐竜の首の後ろに、人影があって、そいつが、何か大きな槍のようなものを突き立てて、恐竜が「ギャー!」と悲鳴を上げたのが、見えました。

大悟:人間なんですか? トカゲじゃなくて。

GM:えーと、褐色の肌で、筋骨隆々の、野性味溢れる、特攻服を着た・・・。

大悟:特攻服?

GM日本女性が、「うわぁぁー!」って叫んだところで、下のアメフト連中が、「うぉぉー! ユキさーん!」「行け行けぇー!」
 

一同爆笑。
 

ディオルド:やられたー!

シオン:じゃあ、それ見てボソッと、「ま、まあ、同名という可能性もある」明らかに目が泳いでるんだけど。

ディ:姫! お戯れが過ぎますぞ!

マッコイ:リビングランドに来てまで特攻服着てんじゃねぇ!

GM:ちゃんと「特攻精神」とか、「愛羅武勇」とか書いてありますよ。

シオン:リビングランドに染まってたら、特攻服は着ねぇだろ?

GM:わたくし、ポシビリティ能力者ですので(笑)。現在のキャラクタークラスは、「原始人」です。

ディ:アメフトの皆さんに訊く。「彼女、は?」

GM:そうすっと、指差して、「ユキさん」(笑)あ、英語で言うと、"She is YUKI."

ディ:"IS SHE?!"

GM:"YES!"

シオン:"Pardon? Pardon? Really?"

GM:じゃあ、向こうは親指を立てて、"Yeah!!!"(笑)ということで、戦闘開始になります。

 
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