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TORGリプレイ

『太陽のまわり道』

 

第一幕

 
シーン1 Cours à tout vitesse
 

GM:今回、始まりの舞台は、イタリアのシチリア島です。ストームナイトの皆さんはひと仕事終えて、表通りから1本入った路地を歩いています。そして、ライアンだけは今、一緒にいません。

ライアン:はいはい。

メイ:他の4人はとりあえずチーム状態ってことですね。

ロン:マスター。ネタ的な問題で、仕事の終わりぐらいにちょろっと合流した、ということにさせてください。

GM:あっ、了解です。

リリアン:すいません、メイと2人でジェラート食ってていいですか?

メイ:わーい、イタリアンジェラート!

ユウイチ:じゃらーん♪「イタリアンジェラートはいいなぁー。頭痛くなるけど」(笑)

GM:そうしていると、向こうから、幼い女の子をおひめさまだっこした男の人が走って来ます。

ロン:服装とか、見た目とか、どんな感じ?

GM:女の子は、聖歌隊の衣装みたいな服を着ています。3、4歳くらいの小さな子で、意識を失っているようです。で、男の人なんですが(ライアンを指差す)。

ロン:(ライアンに)普段どんな格好してるんですか?

メイ:白衣?

ライアン:いや、白衣ではなくて、黒のロングコートに、黒いボタンダウンのシャツに、黒い合皮のパンツ。

GM:かぁっこいい!

ロン:その、走って来た人は?

GM:革ジャンにジーンズです。顔はライアンなんですが。

リリアン:あれ?

GM:彼は皆さんに言います。「ちょっと匿ってくれるかい?」

リリアン:声もやっぱライアン先生?

GM:では、《知覚》で判定してください。

ユウイチ:ところで、久々でルールを忘れてるので、よろしくお願いします。

GM:あ、はい。ルールのレクチャーまだやってませんでしたね。判定の仕方ですが、20面ダイスを1個振りまして、ボーナス表を見て当てはめます。試しに今、ユウイチに振ってもらいましょう。

ユウイチ:(コロコロ)5。5だとボーナス−5ですね。

GM:それを、《知覚》と足します。

ユウイチ:《知覚》11−5だから、達成値6ですね。

ライアン:因みに、もうひとつ特徴として、ライアンはチップホルダー(*4)を埋め込んでるんで、首筋に穴が空いてるんですよ。そこら辺を忘れないでくださいね。

GM:けれど、達成値6では気づけませんね。ユウイチは目の前にいるのがライアンだと思います。

ライアン:ただ、行動は全くライアンではないが。

ユウイチ:とりあえず、私としては、匿う方に手を挙げる。

メイ:いたいけな幼女を連れていて、「匿ってくれ」って言ってるんだったら、きっと追われてるに違いない。即、「じゃあ、こっちへ!」って言って隠します。

ライアン:ふっ、お人好し揃いめ。

ロン:ライアンと面識は、ある? ないんならないで、いいんですけど。

GM:最後の方で合流したということですので、ロンは面識ありません。

ロン:とりあえず、追っかけてくる人たちがいるかどうか確認します。

GM:来ます来ます。黒服の連中が、バタバタと、足音からすると、10人ぐらい。

メイ:おー、どう見たって悪者だ!

ロン:ま、そうだけど・・・状況が掴めないなぁ。

リリアン:そしたらね、ユウイチの肩をトントンって叩いて、「あんたは違う方へ走りなさい」

ユウイチ:「はい?」

GM:つまり、ユウイチを囮に使うのね。

リリアン:「いいから走れ」

ユウイチ:「・・・了解!」(笑)

ライアン:ひでぇ。

GM:では頑張って、〈疾走〉してください。ヘタすると追いつかれるよー。

ユウイチ:「うわーん!」(涙)

リリアン:で、自分ひとりで黒服たちが来るのを、待っときましょう。

ロン:俺も隣にいますよ。そいつらと話もしたいし。

GM/黒服:「ったく、どこへ逃げやがった?!(きょろきょろ)

ロン:「どうした?」

GM/黒服:「この辺りで、娘を連れた男を見なかったか?」

ロン:「娘を連れた男なんて、んなヤツいっぱいいるよ(笑)。具体的に、どんな奴なんだ?」

GM:先ほどの2人連れの特徴を説明します。

ロン:「それは誰だ? 幼児誘拐? 身代金目当てか?」

GM/黒服:「まぁ、そんなトコだな」

リリアン:「ふーん」って言って、「急いでる男だったら、さっきあっち側に走って行ったわよ」

GM:と言って、ユウイチの方を指す、と(笑)。

ユウイチ:「うわぁぁぁー!!」

ライアン:何、ちょっと待って。ユウイチ今、囮?

ユウイチ:うん。

GM:「そ、そうか。おい、行けっ!」リーダー格の男が指示を出し、ここには3人が残ります。

リリアン:間違ってないわよ?

メイ:確かに、急いで走ってる男を教えてあげたんだから、嘘はついてない。

ロン:「で、あんた達は? 場合によったら協力してもいいけれど」

GM/黒服:「いや、実はだな」(軽薄な笑み)

ロン:その人たちって、見た感じイタリア人風?

GM:うん。マフィア! って感じです。

メイ:マフィア丸出しだったら、ナイル出身者としては殴り倒したい気分なんですけど。

GM/黒服:「とある方と、ちぃと待ち合わせをしてて、あの娘に逃げられると厄介なんだよ」

メイ:殴りたーい! もの凄ーく!(笑)

リリアン:「ふーん・・・」って言いながら、ニコッと、小悪魔な笑みをこの2人に向けましょう。

メイ:な、何? やっちゃっていいのかな?(顔が輝く)

リリアン:とりあえず、あたしがひとりね。

ロン:じゃあ、一応目で返事するけど、「俺やんないよ?」

ライアン:そうだね、状況が判んないからね。でも、ロケットレンジャーが本気出せば、1対2でも何とかなりそうな気がする。

ロン:なるなる。余裕でなる。

GM:ここは演出なので、〈白兵戦〉か〈格闘〉で命中さえすればいいです。

メイ:じゃあ、リリアンと顔を見合わせてニッコリ笑った後・・・。

リリアン:(コロコロ)あ、ゴメン、1振った。

GM:スカったのか!

メイ:じゃ、2人じゃなくて3人まとめて殴っちゃおうか。

GM:いいですよ。ただし難易度が6上がります。逆に言うと、達成値が−6されます。

メイ:結構厳しいな。(コロコロ)2。えーと、ポシ1点使おうかな。

ライアン:早いなぁー!

メイ:カッコ良く瞬時に3人ぶっ倒して、ヒーローらしいところを見せたいですから。(コロコロ)えーと、9が出ました。

GM:そうすると10扱いになるので、2+10=12。ただし、12だとボーナスが0なので、−6すると当たるかどうかちょっと不安。だったら次は、手元のカードを見て、ポシビリティと同じように使える“ドラマ”か“ヒーロー”を持っていたら、それを使って振り足せます。あと、活劇の法則と言って、ナイルのキャラクターは、ポシをもう1点使ってもう1回振って、良い方の目を使えます。

ロン:これ使ってると、ポシビリティがどんどんどんどん減ります。

メイ:ポシビリティの切れ目が縁の切れ目だなぁ。

リリアン:とりあえず“援助”するわん。腕をブンと振ってスカったところで、「行ったわよん、メイちゃーん」と言ってあげよう。しれっとして。

メイ:今回はこのまま行こう。“援助”をもらって+3。〈格闘〉が15だから、15−6+3=12。

ロン:黒服の足をちょっと引っ掛けて、殴りやすくしてあげます(笑)。「ひょい」って感じで。“アクション”交換しましょう。カード交換。

リリアン:何だかんだで手助けするのね。

ロン:手を出した時点で、「あ、やっちゃった」と思ったけど、出したからにはしょうがないので。

GM:“アクション”交換して、即座にメイが使って、12+3で、達成値15ですね。はい、命中です。黒服は3人ともKOされました。

リリアン:要するにクリーンヒットが、丁度顎に入った。

メイ:つんのめって倒れかかってきたところへ、カウンター気味に。

リリアン:埃をパンパンと払いながら、「やっぱりメイちゃんのパワーは違うわよねー」

メイ:「どう見たってアンタ達の方が悪役面なのよ!」

ロン:しょうがないんで、倒れてる3人を路地に引き込みます。「ちょっと直情過ぎねぇか? これでこいつら、黒服着てるだけのいい人だったら、どうするんだよ?」

メイ:いやまぁ、その時は「ごめんなさい」って言えばいいから。

ロン:と言いつつ、懐漁ります(笑)。

GM:アンタが一番悪いわっ!

ロン:当然でしょう! 生き馬の目を抜くニッポン社会から来たんですよ? 身元知りたいし。
 

黒服の出自や身元を調べるため、懐を物色するロン。
しかし、これと言った手掛かりは見つからない。
そこで3人は、隠れていたライアン(?)から直接話を聞くことにする。
 

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