Eternal Smile > STORM
 

 
TORGリプレイ

『STORM』

 

第一幕

 
シーン1 On our Honor

 
GM:オープニングシーンです。君たちが、光の女王ペラ・アーディネイに、召喚を受けるところから始まります。ディアン。あなたは、出迎える立場にいます。

ディアン:はい。

GM:カメラはまず、ウーシンに向くかな。あなたは、自分の相棒だった船、ではなく。

ウーシン:他の船で運ばれている。「ちっ、しけた船だぜ!」

GM:「文句があるんだったら、そこから飛び込んで降りてくんな」

ウーシン:「ふん! 俺は海の男だが、海に抱かれるのは御免だね」

GM:「同感だ」

ウーシン:「海に出るには、船が必要だ。とはいえ、俺の船も潰されちまった。情けねぇ話だ」

GM:「責めることはねぇよ。相手があいつらじゃあな」
 

 その言葉を聞いたキャプテン・ウーシンの脳裏に、
 かつて、己の船を蹂躙していった連中の姿が浮かぶ。
 燃え上がる船。炎に照らされるのは、物言わぬ肉片と化した、哀れな船員たち。
 

GM:そして、右肩に大きな鳥を乗せた、ヴァイキングの、リーダーと思しき男がですね、あなたの前にやってくるわけですよ。

ウーシン:「てめえ、やめろ、俺の船に乗るんじゃねぇ!」バン!(発砲)ってやるんだけど、当たるわけはなく。

GM:赤く燃えるような髪をしたその男は、髭面の口元を歪めてニヤリと笑い、手に持っているアックスの背で、あなたの持っている銃を、コン、コンと叩きます。

ウーシン:それだけで、銃を落としそうになる。「う、クロームの銃にひびが!」

GM:つまらなそうな顔をして、その銃を、グニャっと握って、海に投げ捨てます。そして、その手は、あなたの襟に伸びて・・・ザバーン! 暗転。

ウーシン:「千切れ飛んだのは」と言って、カメラが寄ると、左足が、義足になっています。

ディアン:あっ。

ウーシン:「首じゃなく、足の方だったよ」

GM:「旦那、見えてきたぜ」といったところでカメラが移ります。次は、トマス。

トマス:はい。

GM:女王から召喚を受ける、っていう流れにしたいんですけど、どういう形で届きますかね? あなたのところに。

トマス:えーと、私個人を指定してくることはあり得ないので、ガイアのロンドンに、誰か派遣してくれませんか、という話があって、派遣されるっていうんなら、いいんじゃないですか?

GM:ではその辺り、女王も筋を通す。腹芸に近い感じの政治的なアプローチを、あなたの方にかけてきます。

トマス:単純に、ジョン大司教から、彼は今ヒマ? じゃあ送っとけ、みたいに、放り込まれます。

GM:一点だけ。ただの強いヴァイキングの集団、ってだけだったら、あなたのところには恐らく話は来なかっただろう、というのが解ります。

トマス:ま、そうでしょう。だって、大司教が私が適任だと考えるってことは、「それなりのニンゲン」ってことだ。

GM:では次、勇人。

勇人:はい。僕はアイルの方にも、人道的支援をしている立場ですので、いつもと同じく、時間通りに到着しますよ。

ディアン:「嵐王寺」と呼んで駆け寄る。見慣れない鎧姿をしています。

勇人:ペコっと頭を下げて、「ディアン卿。お久しぶりです。よくお似合いで。パラディン叙任の件は、お伺いしております。さすがですね」

ディアン:「まだ、慣れない。それにオレは、ほとんど王宮から、出ていない」

勇人:「最初はそういった、側仕えから始めるものなんでしょうね。僕も慣れない、大きな服を着て、最初は戸惑いましたけど、今では何とかやれています。ディアンさんなら大丈夫ですよ」

ディアン:「オレからも頼む。アイルに、力を、貸してくれ」

勇人:「ええ勿論。なかなか厄介な問題が起きているとも聞きます。微力ながらお手伝いできればと思います」

GM:遠くから、雷の落ちる音が聞こえる。・・・雨が降る。嵐が来る。

勇人:「風が冷たいですね。嵐が来るようです。中に入りませんか?」

ディアン:「あと2人、オレはここで、出迎える」

トマス:じゃあ、背後に雷光を背負って現れよう。

勇人:雷光が、逆光(笑)。この人が嵐を連れてきた感が強い。

トマス:「呼ばれて来たのだが、きみが、案内の担当かね?」

ディアン:「ストームナイト、ディアン・オブロー」

トマス:「初めまして。トマスです。いや、会えて嬉しい。よろしく」(握手)

勇人:佇まいと、言葉の感じから、どこの出身か大体察しがついたので、心の中で、(うわ、死ぬほどめんどくせぇ)って思いながら(笑)、顔には全く出さずに、一礼だけしておきます。

ウーシン:そこに、馬車が止まって、雨の中で、カバンか何かを頭の上にやって、「ひでぇー。降ってきやがったぜ。くそっ、こういう日は、足の傷が痛みやがる」

勇人:「あ、大丈夫ですか? おじいさん」(手を差し出す)

GM:多分、実年齢より老け込んでるよね。

ウーシン:うん、白髪になってる。「ばっきゃろう、お前が言うほど歳くっちゃいねぇよ! なあ、そこの兄ちゃん」と言って、「ちと物を聞きたいんだが」

トマス:「初めまして」(会釈)

ウーシン:「お?」ちらっと見て、「ああ、司祭さんか、こいつはどうも」

ディアン:「ストームナイト、ディアン・オブロー」

ウーシン:船舶の航行許可証と、公認証を見せて、「元、私掠船の船長、キャプテン・ウーシンだ。召喚されて来たんだが、すまねぇが、椅子はねぇか。ちょいと、腰をやっちまってな」

ディアン:「少し、休むか?」

ウーシン:「ああ、気にすんな。時間がねぇんだろ?」と言って、「謁見の間へ連れてってくんな。よかったら、床でもいいから座らせてくだせえ」

ディアン:「椅子を、持ってくる。こちらに」と言って、みんなを連れて、中に入ります。

GM:そして、雨は強くなり始めて、といったところですね。
 

 謁見の間にて、準備された椅子に、ウーシンはよっこらしょと声を出して座る。
「・・・おっと、こいつは失礼」
 

GM/アーディネイ:「ウー・ウーシン。足を悪くしているのですね」

ウーシン:「ああ。前に私掠船免許をいただいた時には、あったんですがねぇ。俺の相棒と一緒に、海に沈んじまいましたよ」

GM/アーディネイ:「嵐に飲まれて・・・?」

ウーシン:コクっと頷く。

GM:女王は顔を上げて、今度はトマスの方を向きます。

トマス:「トマス・ヨハンネスと申します。初めまして」

GM:名前を指定していないのは、彼だけなので、この段階で全てを察して、「ご足労いただき、感謝いたします」

トマス:「いえ、こちらこそ。これは私の仕事ですから」

勇人:僕は恭しく、ちょっと芝居がかってるぐらいのお辞儀をします。

GM:少し砕けた口調になるね。「勇人。いつも、本当に申し訳ございません」

勇人:「いえ。お美しい女王陛下のお力になれるのならば、これに勝る喜びはございません」

 
NEXT → 状況は極めて不利。しかし4人で何とかするしかない……
 


PREVIOUS

back to Replay Library

back to Eternal Smile


"Eternal Smile" Since 2002.02.02
Copyright (C) 2002-2020 Charmy. All Rights Reserved.

E-mail:charmy_s@mac.com