Eternal Smile > The Sword Brings War
 

 
TORGリプレイ

『剣は誘う』

 

第一幕

 
シーン1 光あるところ必ず・・・
 

GM:ではオープニング。ユウイチの操縦する飛行艇が、ロンドンの空港から離陸しようとしています。〈航空機操縦〉で一発判定してみましょうか。20面を振って。

ユウイチ:(コロコロ)3? 3だから、−8で、達成値11だ。

GM:とりあえず飛ぶことはできました。ただ、すごくぶれたから、舌噛みそうになりますけど。

マキシム:危ねぇなぁ!

ユウイチ:やっぱ、こないだカタパルト射出(*2)した反動が、機体に来てるんだな。どっかでちゃんと整備しないとダメかな。で、何で今日は筋肉積んでるんでしょう?

マキシム:筋肉言うなー!

GM:これから、皆さんが向かう先は、イングランド北部、光の軍のアーディネイ女王に忠誠を誓う、リアンダー公家という貴族の領地です。女王のところに、ケンタウロス・ミノタウロス・ハーピーなど、人間と動物の混じった「半人」と呼ばれる生物が、反乱を起こして、城をひとつ占領したという知らせが届きまして、皆さんは、女王からの依頼で、城を奪回しに行くところです。

ユウイチ:ひとつ確認しておきたい。何でうちに依頼が来たんだろうな。私、ただの運送屋だよな。

GM:ええ。ですから女王は言ってましたよ。「城を、無事に取り戻してくださった暁には、ユウイチ・カゲヤマ、あなたへ、補給物資の輸送をお願いしたいと思います」

ユウイチ:「はい、やらせていただきます!」(笑)

GM/アーディネイ:「勿論、あなた方の働きに見合った報酬をお約束いたします」

ユウイチ:「解りました。それでは、請けましょう」
 

なお、リアンダー家は、領地の南をドワーフの一族ヴァレス家と接している。
ヴァレス家は闇の軍に属しており、2つの公家は常に牽制し合っている。
ゆえに、リアンダー家には反乱鎮圧のための戦力を割く余裕がない。
・・・というのが、かつてアーディネイ女王の下で働いた経験を持つ、
マキシムとディアンへ声の掛かった理由である。
 

GM:「半人共が何をしようとしているのかは判りませんが、城を占領して、何らかの要求を飲ませようというならば、それに屈するわけにはいきません。早急に行って、反乱を鎮圧してきてください」この時アーディネイ女王は、彼女の美しい顔立ちにいささか不釣合いな、「半人共」という、明らかに下に見た言い方をしました。

マキシム:普段は、そんな言い方しなかったよね?

GM:あなたは初めて聞いたかもしれませんが、実はアイルには、明らかに身分差別が存在してるんです。半人は人間の下。さらに、低級種族と呼ばれ、見つけ次第殺されるような、ゴブリンなどの種族もいます。

ユウイチ:なるほど。

GM:光の軍も闇の軍も、半人を信用しようとはしません。そして、人権も認められていません。半人たちは奴隷かそれ以下の扱いを受けながら、黙ってそれに耐えている、というのが現状です。

ユウイチ:ま、仕事ですからね。誰が何と言おうと、知ったこっちゃないですから。私は、あくまで仕事は仕事と割り切ります。

マキシム:他ならぬアーディネイ女王様の頼みだ。行かねば。
 

半人たちが立て篭っている古城は、ノーザンバーランド地方北部、
ニューカッスル(Newcastle)から北へ60kmほど行ったところにある、
バンバラ(Bamburgh)城。
海岸の岩山の山頂にそびえる要塞といった趣のバンバラ城は、11世紀、
北海を渡って来た異民族=ヴァイキングの襲撃で損傷を受けたが、
19世紀に再建され、現在では建造当時の姿を取り戻しているという。
 

ユウイチ:じゃ、低空飛行で城に近づいて、2人を落とせばいいのかな。

マキシム:やめてくれー。

GM/ディアン:「一度、オレたちは、ぱらしゅーとというのを、着けて、飛んだことが、ある」

マキシム:「あの風呂敷で降りるのか、また」(笑)

ユウイチ:とりあえず、行ってみるしかないですねー。で、その辺って確か、エリアが・・・。

GM:アイルの優勢エリア。嵐が起きることはそんなにないですが、1振ったらリンクが切れます。

ユウイチ:はい、頑張ります。

マキシム:操縦の仕方が判んなくなっちゃう。

ユウイチ:操縦の仕方はともかく、飛行機が何か違うモンになりそうだからな。

GM:うん、ドラゴンの腹ん中から脱出しなきゃいけなくなるかもよ、1振ったら(笑)。

ユウイチ:それだけは何とかしたいな。

GM:やがて、目的地のバンバラ城が見えてきます。

ユウイチ:近くに湖ってあります? これ一応、水陸艇なんで。

GM:湖に降りて、陸から行くってことですか。では〈航空機操縦〉をもう一回振ってください。マキシムは〈発見〉をしてください。

ユウイチ:さーて、出るかな?(コロコロ)5。−5だけど達成値14だ。

GM:さすがプロ。

マキシム:〈発見〉。(コロコロ)今日は出目いいね。えーと、達成値13。

ユウイチ:あ、〈発見〉私も振った方がいいかな。(コロコロ)2。−10だから、何も気づかないな。よし、湖には何もない(笑)。

GM:知らんぷり、知らんぷり。では、湖へ降りようとしている時に、マキシムは、飛行艇の周りを、腕が翼になった半人、ハーピーが飛んでいるのに気づきます。

マキシム:「ヤバいな、ハーピーがいるぞ」

ユウイチ:そういえば私って、ハーピー見たことないのかもしれないな。「ハーピー? やばい? ジェットエンジンに巻き込んだら危ない?」

GM/ディアン:「弓は、あるぞ」

ユウイチ:いやいやいや、落としちゃダメだし。落としちゃう?

マキシム:うん。俺なら落とす。

ユウイチ:でもね、隠密行動ってわけじゃないけど、あんまり事を荒立てるとまた、大騒ぎになっちゃいそうで嫌だなー、と思うんだよね。

GM:なら、無視します?

ユウイチ:無視っていうか、できる限り離れて逃げちゃった方がいいかな。今見つかって、後で、囲まれちゃうのも嫌だし。

マキシム:囲まれたら、斬っちまえばいいさ。

ユウイチ:うーん、それもなかなかオイシんだけどな。

GM:そうやって皆さんが相談していると、ハーピーは、城の方へ飛んで行きますね。

ユウイチ:あ、城の方へ飛んでく? 我々無視して?

GM:はい。(ニヤリとして)無視してかどうかは判りませんけど。

ユウイチ:なーんか、バレた? ま、それだったら、別に放っといて湖に降りちゃった方がいいかな。

マキシム:「何言ってんだ、あいつを追わなきゃ!」

ユウイチ:いや、追わなきゃって言ったって、城へ入っちゃったんでしょ。それとも、城の上に落としてもいいんだな?

GM/ディアン:「飛び降りても、安全な高さまで、降りてくれ」(笑)

ユウイチ:そうか、解った。じゃ、ハーピーを追っかけてみようかな。

GM:了解。飛行艇が城の上に差し掛かると見えるんですが、今のハーピーはやっぱり斥候だったようで、城壁でケンタウロスが、弓を持って一列に並んで、こーんなこと(弓を引き絞る真似)やってますけど。「光るドラゴンが来たぞー!」って感じですか。

ユウイチ:じゃ、そのまま旋回して少し驚かせてやろうかな。ぴゅー!

GM:では、ここからラウンド進行にします。
 

 
NEXT → 3人は戦いへ身を投じる。多少のわだかまりを抱きつつ……
 


PREVIOUS

back to Eternal Smile


"Eternal Smile" Since 2002.02.02
Copyright (C) 2002-2020 Charmy. All Rights Reserved.

E-mail:charmy_s@mac.com