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第10回トーグオンリーコンベンションプレイレポート

『Path to the Glory』

 

 限りなく今に近い未来………
 今夜、あるいは明朝、さもなければ来週……ほんの少しだけ未来の物語
 


はじめに

 これは、第10回トーグオンリーコンベンション1番卓のプレイの模様をまとめたものです。
 ゲームマスターは、古くからのお友達、羽生響さん。「エタニティ・シャードとグループパワー」「偉業の伝播」「スティリー除去」など、TORGの世界設定の根幹にあるルールを目いっぱい使った、ショートキャンペーン風シナリオでした。世界を救ったという実感が味わえて、とても気分が良かったです!
 なお、記憶が不確かだったり、記述に誤りがあったりしますので、響さんの日記とシナリオを併せてご覧いただくことをお勧めします。
 

Prologue

 ここイスラエルはナイル帝国のリアリティに飲み込まれ、近代兵器が動かぬ中で、版図を広げようとするナイル帝国軍に対し、イスラエル軍は苦戦を強いられていた。
 その状況を打破するべく、5人のストームナイトが極秘任務についた。

死せるものはきらい! みなもラナーラさまにいのるがいい!
  エディーノスのオプタント、ジュ・カーイ!(通称ジュカ)
ちっこい身体と桃色スーツに、勇気と正義を詰め込んで!
  紅一点ロケットレンジャー、キャプテン・ピーチ!(本名モモ)
合言葉は「ハタチまでには死んでやる」! 迂闊に触ると怪我するぜ!
  ストリートパンク、ザ・ニードル!(本名キース・コールマン)
現役は退いても闘志は衰えず!
  元空手家の英雄的政治家、アンドリュー・マリソン!
めざせ事業再建! 怪物と借金取りは勘弁!
  元実業家の哀しきワーウルフ、ロイズ!

 任務の内容は、シャイレア山を改造して建てられたナイル帝国軍の要塞に、秘密の地下通路から潜入し、航空兵器(要は空飛ぶ円盤)を破壊する、というものだ。
 

前編

 通路を進む途中、巡回のショックトルーパーに出くわすが、ニードルが難なく沈黙させる。そして、要塞に着くや否や、ジュカが女神ラナーラに【ハイトンド・ヒアリング】の奇跡を願う。これが大成功し、5人の聴覚が飛躍的に向上。半径1km以内の音を聞き分けられるようになる(!)

 興味を引いたのは、上からの鈍いエンジン音と、同じ階からの2人の人間の話し声。なんと、声の片方は、ナイル帝国に捕まって生死不明になっていた、モモの祖父のものだった! 頭脳と〈マッドサイエンス〉の腕を買われて、円盤の建造に協力させられていたのだ。

 「おじいちゃーん!」「おお! モモではないか! ところでワシのスーツは無事か?」
 涙を流して再会を喜ぶモモに対し、祖父の反応は冷たかった(笑)。可愛い孫娘の熱い〈説得〉により、祖父は円盤とこの要塞の破壊に力を貸してくれることになる。

 そして、祖父はひとりの老人を5人に紹介する。老人の名はイムヘテプ。かつてナイル帝国のハイロードDr.メビウスに祖国を滅ぼされ、復讐の機会を窺ってきたというイムヘテプは、侵略のメカニズムと、この任務のもうひとつの意味を説明する。

 現在、スティリーに囲まれたレルムの中にいる人々は、ポシビリティを搾取され続けている。スティリーを抜けば(破壊すれば)レルムは消滅するが、人々は燃え尽きて死んでしまう。それを防ぐためには、ストームナイトが「偉業」、すなわち、「人々が胸に希望(ポシビリティ)を取り戻すことのできるような活躍」を成し遂げ、語り伝える必要がある。

 「ストームナイトがナイルの難攻不落の要塞を破壊した」という偉業が伝われば、その物語は、ナイル帝国と戦う人々の胸に希望を与えるだろう。そして、いずれナイルの軍勢を追い返すための礎となるに違いない。

 5人はイムヘテプの助言に感謝し、円盤のある上階へ向かう。乗り込もうとしたその時! ショックトルーパー100人と、要塞の司令官マフムート・アル・ハッジが現れ、5人を包囲する。
 アル・ハッジの姿を見て身を硬くするアンドリュー。それは彼が、かつて空手の世界大会で対戦したことのある相手だった (“仇敵”のサイドストーリー)。

 「おい、お前ら先に行け。(小声で)・・・自分の死に場所ぐらい、自分で見つけるっつーの」
 ニードルが一歩進み出る。意を解したロイズは、モモの祖父を連れてハシゴを登り、円盤の奥へ向かう。
 しかしジュカは話を全く聞いていなかった。
 「おまえ、まだラナーラさまのおしえ、わかっていない。いま死ぬの、よくない」
 ニードルの隣で戦おうとするが、奇跡で《耐久力》を強化しようとして失敗し、ショックトルーパー40人の一斉砲火を受けて死にそうになる(8レベル負傷・汗)。

 一方、アンドリューは〈挑発〉に乗り、一対一でアル・ハッジと果し合いを始めてしまう。(途中でリンク切断のオマケつき)
 さらに、モモのロケットレンジャースーツが誤作動を起こし、彼女はその場に立ち往生。(逆転負けの効果)
 おまけにイニシアティブは最悪で、悪役高揚を打ち消したくてもアンドリューがリンクを切っていて希望の法則が使えない。そしてGMの出目は絶好調。ストームナイト、絶体絶命!

 この状況を打破したのは、ニードルだった。50人から機関銃で狙われながら、積極防御のダイス目が60を超え(偉業達成!)、マトリックスばりの回避を見せる。さらに、
「トカゲやオオカミがお好みか、この×××野郎! この×××を×××てやろうか?」(危険すぎてとても全部は書けません)
 アル・ハッジへの〈挑発〉も偉業となり、逆上したアル・ハッジはアンドリューそっちのけでニードルに突進。丁度そのタイミングでロイズとモモの祖父がドラマチックな行動解決をクリア。要塞爆破のカウントダウンが始まる。ニードルが身をかわすと、アル・ハッジは足を滑らせ、高所から転落。爆風に飲み込まれていった。

 かくして、5人のストームナイトは、この地を恐怖に包んだ航空兵器と要塞を破壊し、ナイル帝国が無敵ではないということを世に知らしめたのだった。

 そして、3ヶ月後。
 

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