Eternal Smile > Trianglar
 

あとがき

 
　正統派ヒロインがお好きな方、及び、ツンデレ萌えの方に、土下座してお詫び申し上げます。
 

　ディアンのプレイヤーのしゃあみです。『トライアングラー』、ようやく最後までお届けできました。
　書きながら何度ディスプレイの前で悶絶したことか。何度「この男はー！」と叫んだことか。
　本人無自覚ですけど、「きみを守る」なんて言ってかばわれたら、その男性を好きになってしまっても不思議はありません。女心を弄ぶにも程があります。（注：演じているのは私です）
 

　閑話休題。
　今回、遂にディアンは、人生最大の選択をしました。
　条件は初めからイコールではありませんでした。一方の女性には「一目惚れ」かつ「正統派ヒロイン」属性、もう一方には「幼馴染み」かつ「姐さん」属性が付与されていました。
　２人の置かれたシチュエーションの、何から何まで対照的なところも含めて、どちらかを選ぶようにと言われました。

　セッションから２年近く経った今でも、この選択は正しかったんだろうか、と思う時があります。
　今までの物語を振り返れば、ジェシカ一択です。ディアンは常にジェシカを気に掛けてきました。
　けれど、あの場面でディアンはどうしてもシャロンを見捨てることができませんでした。

　プレイヤーである私の、ハッピーエンド志向を、選択に投影してしまったのではないか、という気持ちは拭えません。
　でも、卓の皆さんは、この選択を受け入れて、登場人物みんなが幸せになれる結末を一緒に目指してくれました。
　直前に、ビアンカだフローラだイオナズンだと（笑）、茶々を入れてくれたのも、みんなの優しさなんだと思います。

　ジェシカ。ディアンにとって、貴女は特別な仲間です。
　今までにディアンが明確な殺意を向けた敵は、私欲のために貴女をさらったローゼンクロイツ、ただひとりです。
　貴女がもう二度と誰かに利用されたりしないように、幸せな未来を掴めるように、これからも全力を尽くします。
 

　それにしても、シャロンの強烈な個性は、完璧に予想の斜め上を行っていました。
　別に私がツンデレ好きってわけではないんですよ！「内気だったディを引っ張ってくれたお姉さん的存在」と、ＧＭに説明しただけなんですよ！
　「お姉さんというより、肝っ玉母さん」というユウイチのツッコミは、卓全員の気持ちをものすごーく的確に表していたと思います。
　マキシムに続き、またもや男性が尻に敷かれる夫婦が誕生しました（笑）。
 

　きわめて個人的な物語にお付き合いくださり、ありがとうございました。特に、ＧＭのありまさんには、私の無茶ぶりへ１２０％応えたシナリオを作っていただき、感謝の念に堪えません。

　次回作『ロンドンは今日も霧』執筆開始まで、しばしお時間をいただきます。
 

2011.04.15（東北地方太平洋沖地震から5週間が過ぎた夜に）　しゃあみ・拝
 

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