被侵略地域の紹介

Last Updated:2016.02.11

 

 TORGのゲーム中では、侵略者によって地球と異なる価値観に変えられてしまった地域のことを、「レルム」と呼びます。ここでは各レルムの特徴を順々に紹介していきます。


アイル(英国及び北欧地区)

 中世ファンタジー世界であり、名誉と不正の神々が対立しています。魔法と奇跡が身近なものとして存在しますが、技術的には地球より遅れており、簡単な銃がある程度です。
 ハイロードは、闇の魔道師ユーソリオン卿。彼は光の女王ペラ・アーディネイの身体を乗っ取り、大軍を率いて地球への侵略を開始しました。しかしその途上で彼女の身体から追い出され、現在は別の者に憑依しています。(したがってユーソリオンは、ハイロードの力の源といえるダークネスデバイスを手元に持っていません)
 名誉の道に立ち返ったアーディネイ女王は、英国オックスフォードに陣を構え、ユーソリオン卿と闇の軍勢に宣戦布告しました。彼女は、乗っ取られていたとはいえ地球における戦乱の端緒を開いてしまったことを心から悔いており、様々な形でストームナイトに力を貸してくれます。
 

オーロシュ(ボルネオ島、インドネシア周辺)

 昼なお薄暗い熱帯雨林・・・。ガス灯の頼りない明かり・・・。東南アジアは、誰もが恐怖におののく世界に変貌しました。
 オーロシュの底辺に満ちているのはスプラッタな怖さではなく、ゴシックホラーと呼ばれる、姿を見せぬ魔物が音も無く忍び寄る「恐怖」です。心弱き人々は、た易く恐怖に囚われ、成す術を失ってしまいます。ストームナイトですら、恐怖に抗うことは容易ではありません。
 オーロシュこそ、ストームナイトにとって最も過酷な場所だと言えるでしょう。魔物たちは一個体が非常に強力な上、対峙するストームナイトの心に恐怖を呼び起こし、戦闘能力を奪います。そして魔物たちを率いているのは、最強のハイロードであるゴーントマン。幸いにも、現在彼は姿を隠しており、地球侵略は副官任せになっています。
 また、ゴーントマンは、ヴィクトリア人と呼ばれる人々が地球へやって来るよう仕向けました。何百年にも渡って怪物の脅威にさらされ続けてきたヴィクトリア人たちは、自らの知識を東南アジアの現地住民(有色人種)へ教授しようという使命感に燃えています。しかし彼らは極端な白人至上主義者であるため、皮肉なことに現地住民の目には「時代錯誤な侵略者」としか映っていないのです。
 

サイバー教皇領(フランス全土)

 異端審問や魔女狩りが横行する中世カトリックの暗黒時代に、サイバーウェアや仮想現実といったハイテク要素がブレンドされた世界です。
 ハイロードの名はジャン・マルロー1世。元々は中世並の技術力しか持たないマグナ・ヴェリタという世界の出身でしたが、地球侵略の過程で起きた事件により、フランスに降臨した時には、サイバーウェアを身に帯びた「サイバー教皇」となっていました。
 「サイバー教会」はまず、原発事故やエイズで苦しむ人々を奇跡の業で癒し、人心を掌握しました。その後で、偉大なる教皇ジャン・マルローの教義こそ唯一絶対であるとし、異を唱える者の粛正を始めたのです。異端者・異教徒、魔法使いは徹底的にあぶり出され、多くの者が殺されました。
 ストームナイトにとって喜ばしいことに、教会の支配に反発するレジスタンスが、パリに集結し始めています。パリではいまだに地球の価値観が通用するのです。
 当面の敵となる教会関係者の装備は、地球を遙かに上回る技術力に支えられており、大変な火力を誇ります。しかし本当に恐ろしいのは、彼らの狂信的な信仰心の方かもしれません。
 

ナイル帝国(北アフリカ、中近東)

 エジプトを中心とした、北アフリカから中近東にかけての地域は、ナイル帝国として知られています。そこは正義のヒーローといかにもな悪漢が日夜戦い続けている世界です。
 ハイロードは悪の天才科学者(ルビ:マッドサイエンティスト)、Dr.メビウス。彼は古代エジプト王の称号であるファラオを自称し、領土拡大のため近隣諸国の軍隊と大規模戦を繰り返しています。レルムの広大さゆえ、メビウスは十人の総督を任命してレルムを分割統治させています。代表的な総督としては、ナマズヒゲの怪しい中国人ウー・ハン、アクション俳優にして宝石泥棒のミルトン・アブリー卿などがいます。
 ナイル帝国の最大の特徴、それは全てがマンガチックになることです。悪漢は日夜邪悪な計画を練り、それらを実行に移します。対するヒーローは、コミックパワーと呼ばれる超常能力や、ギズモと呼ばれる怪しげな発明品を駆使して戦います。アメコミヒーロー物、又は日本の戦隊物や変身ヒーロー物が参考になります。
 ナイル帝国における冒険は、実にスリリングなものとなるでしょう。アクションに次ぐアクション、一難去ってまた一難、そしてロマンス。いわゆる「お約束」な展開の中、ヒーローは何度も窮地に立たされますが、多くの場合、最後に正義は必ず勝つのです。
 

ニッポンテック(日本・朝鮮半島・中国の一部・アメリカ西海岸)

 ポシビリティ戦争勃発とほぼ同時期に彗星のごとく現れ、企業の合併・買収を繰り返して日本経済界を席巻した巨大財閥、金輪産業。実は、金輪産業のCEO(代表取締役)金輪龍一こそ、地球を新たな利潤獲得の場とするため異世界よりやって来たハイロード、No.3327なのです。
 誰も気づかぬうちに、日本は、陰謀渦巻く「ニッポンテック」へと変貌を遂げました。百人集まればそのうち一人は必ず裏切り者であり、血を血で洗う抗争、暗殺、そして復讐劇が日夜繰り広げられています。
 他のハイロードと異なり、No.3327は、あくまでも秘密裏に、かつ金儲けを第一に考えて侵略を進めています。彼の持ち込んだ価値観は地球の価値観とよく似ているので、今のところ侵略の事実に気づいている者は殆どいません。それを良いことに、より大きな利潤を得るため、彼はレルムの拡大と他のハイロードの妨害にも積極的に取り組んでいます――侵略者と戦う国家に武器を輸出したり、本来邪魔なはずのストームナイトに手を貸すことだってあり得ます。
 

リビングランド(北アメリカ大陸の一部)

 一言で表すならば、「原始のレルム」です。常夏のジャングルを恐竜が闊歩し、エディーノスと呼ばれるトカゲ人やスタレンジャーと呼ばれるヒトデ型生物が、荒々しい狩猟生活を送っています。ハイロードはバラク・カーという名の屈強なエディーノスです。
 常に深い霧が立ち込め、視界は10mしかありません。また、この霧は生態系のサイクルを促進します。生物は生命活動を終えると速やかに朽ち果てます。したがって、狩りで捕った獲物はその日だけしか保ちません(翌日食べればお腹を壊します)。
 リビングランドの社会及び技術水準(アクシオム)は、コアアースと比較するとあまりにも低いです。矛盾なく存在するのは、部族という概念、及び簡易な弓や槍程度です。貨幣経済・時間・王権などを説明したり、マシンガンを使おうとするなら、矛盾チェックに成功しなければなりません。
 その代わり、信仰の力が非常に強力です。リビングランドの住人は、「ケタ・カルズ」という一神教を信仰しており、誰でも奇跡を起こせます。女神ラナーラへ祈れば、傷は塞がり痛覚は遠のき、折った樹木の枝が鋭利な槍と化し、しかもその槍を地面に刺せば再び樹となるのです。
 

サーコルド(ロスアンジェルス)

 天使の街に降臨し支配したのは、皮肉なことに恐るべきデーモンたちでした。
 サーコルドは、「戦いが全ての、弱肉強食の世界」「苦痛を与え、与えられる修羅の世界」です。人間とデーモンが、種の生存を賭けて戦い続けています。
 強靭な肉体と魔法による高い戦闘能力を持つデーモンは、力で人間を狩り立てました。それに対して、人間は多産による数の多さと団結力、技術により問題を解決しようとしました。戦いが激化すればするほど、技術は進んでいきました。その技術はやがてデーモンたちにフィードバックされ、双方ともにサイバーウェアを身に埋め込み、奇跡で機械と親和して戦うようになりました。
 因みに、サイバー教皇領の技術も、元を正せばサーコルドに端を発しています。
 ハイロードは、偉大なるデーモンの狩人クラノッド・・・でした。しかし彼は数度にわたる侵略の失敗によりダークネスデバイスに見捨てられ、新たなハイロードが擁立されました。元奴隷闘士の女性、イズラエルです。
 イズラエルが、人間でありながらデーモンたちの上に君臨するには、その実力の程を示す必要がありました。彼女は、以前クラノッドが金輪とロシアの超能力部隊に妨害されて失敗した、コアアースへの侵略を再度試みました。侵略は成功し、ロスは悪魔の街となりました。
 


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