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TORGリプレイ

『CONNECT』

第二幕

 
シーン3 Scapegoat

 
ソウジ:「ところでディアン。疲れてないか?」

ディ:嘘だとバレバレの顔で言います。「いや・・・大丈夫だ」

GM:大丈夫そうではない。

アン:「1、2時間くらい休んだ方がいいよ、ちょっとこの水を飲んでさ」(笑)

裕人:疲れが取れる、水だー!

ディ:「なんだか前にもこんなことが、あったよう、! な・・・」ぐだーっ。

GM:まー、疲れは取れそうですよ。正直、誰が見ても、仮眠が必要です。多分寝てないし。

アン:じゃあ、自分のジャケットを、掛けておこう。

ソウジ:近くにいた警察の人に、「彼はお疲れのようだ」

GM:「わかりました。少し静かにしておきます」

ディ:「グォーッ!」

GM:高いびきかよ(笑)。

ソウジ:ということで、ディアンが寝たのを確認してから、アンさんに言います。「俺は、巽工作機に戻って、忍び込んでみようかと思う。それが一番手っ取り早い」

アン:「うん、そうだね。いいんじゃないかな」

ソウジ:(裕人に)サーカスの時も、こういう話は聞かせないようにしてたので。

ディ:そのためにオレ、酒飲まされて、ひっくり返ったので(*6)。

裕人:ははははは!

アン:「あたしは、被害者を調べに、病院へ行ってくるよ」

GM:わかりました。まずは、病院からやりましょう。あなたが素性を話すと、資料を色々と見せてもらえます。〈医学〉で振ってください。

アン:(コロコロ)7か。“ひらめき”2枚使って15。

GM:お、素晴らしい。15だとヒーロー的な成功なので、まずわかるのは、街の中で倒れた人たちは、ホントに精神的なダメージを受けたんだな、ってこと。肉体的な損傷はない。念のため、脳のスキャンとか取ってるけど、まぁ問題ないだろう。

アン:調べた後は、休ませれば問題ない。

GM:一方、吸血事件の方は、牙の感じとかからして、やっぱりバロンです。これ見よがしにやってますね。ただ、噛んだ相手をヴァンパイアにする能力はないみたい。

アン:ただの食事なんだね。バロンは。

GM:食事プラス、エネルギーを吸っている。吸い尽くすほどではない感じはします。

ソウジ:殺意っていうのは見られない?

GM:あるにはあるんだけど、どっちかっつーと、「オーロシュのヴァンパイアがやった」っていう状況にしたい。何人かは生きてるから、怖い、怖い、って広めるスピーカーをわざと残したんだろうな、っていうのもわかる。

ディ:オーロシュのせいに見せかけて、何をやりたいんだろうか。

GM:さあ?(笑)ということで、ディアンも一眠りした後、どうするかを考えといてください。

ディ:オレは、新聞社に行くつもりです。

GM:なるほどね。話的に、忍び込むのを後にして、新聞社を先にやる方がいいな。

ソウジ:わかりました。
 

 ロンドンでそこそこメジャーなタブロイド判を発行する新聞社に、聖騎士がやって来た!
 彼は編集長の席までズカズカと進み、手の平で紙面をデスクに叩きつけた。
「オレは目からビームは出さない!」
 

GM:「目からビーム! え、目からは撃てないんですか? 手からですか?」(笑)

ディ:「違う! そうではなくて」

GM:「右手で回復、左手でビーム、みたいな、そういうカッコいい感じの。でもエクスカリバーの音はドーン! ですよね。・・・あれ?」

ディ:「ちょっと待て。落ち着け」

GM:目がグルグルしてます。

ディ:「落ち着け」

GM:「アッハイ」(グルグルグルグル)

ディ:これ絶対おかしいですよね。催眠術か何かだと思うけど、判定でわかりませんか?

GM:〈手掛かり分析〉が一番いいけど、プレイヤーの推測がそれだけ達してるから、〈発見〉でもいいです。

ディ:(コロコロ)3かー。ポシ使います。(コロコロ)“ヒーロー”も1枚使います。(コロコロ)〈発見〉23まで上がりました。

GM:そうすると、あなたの威光もあって、みんな喋るわけですね。

裕人:ベラベラベラベラー。

GM:目がグルグルしてるのは、やっぱり〈催眠術〉です。ナイルの特殊技能。

アン:ふむ。

GM:ナイルの手の者が、金を渡して、こういうのを書いてくれ、と言った。そして、色々な話を総合した結果、ナタティリに行き着きます。

裕人:お前かー!

アン:Dr.メビウスの配下でしたっけ。

GM:メビウスの下の、十総督のひとりで、一人称はナタティリっていう、自分の名前で自分を呼ぶタイプの女です。

ディ:ユウト、恨まれてるとか?

GM:当たりめーじゃん、恨んでるに決まってるじゃん(*7)!

ソウジ:何をしたんですか?

GM:説明すると、元は女奴隷で、主人を殺して成り上がった、女一代記みたいな人なんですけど、彼女の最大の武器は魅力です。自分の魅力で男を籠絡して、いいように操っていたところ、このヴァンパイアが、「本当の魅了ってやつを教えてあげるよ!」

裕人:プレイヤーズコール!

GM:ってやった結果、「ヴァンパイア怖い」を刻みつけられて、帰されたんで、ヴァンパイアと裕人くんが大嫌いです。

ソウジ:あはははは(乾いた笑い)。

ディ:だから、ヴァンパイアのような見た目のヴィランを、ロンドンに送り込んだのか。

GM:そんな感じ。で、情報操作をして、その話を広めようとしている真っ最中。

アン:あれか、「オーロシュVSアイル」の空気を作る。

GM:アイルの人たちって、邪悪を許せないんでしょ? ヴァンパイアとか殺せばいいのにー。なんだったらオーロシュに攻め込んじゃえばいいのにー。

ディ:・・・・・。

ソウジ:普通に悪女ですね。

GM:っていう、征服計画プラス、若干の私怨。ただ、序盤に何らかのトラブル、主に人的ミスなんですけど・・・。

アン:送り込む人を間違えた。

GM:その通りです(笑)。もっと深く静かに、浸透計画をするはずが、お前、ヴァンパイアの仕業に見せかけろとは言ったけど、そういう風にとは言ってねぇよ、みたいな。

ソウジ:我こそがヴァンパイアなり!

アン:見てらっしゃいますかナタティリ様! この私のヴァンパイアぶりを!

GM:ドヤッ! 残念!

ソウジ:能力がなまじ高いから、尚更残念ですね。

ディ:「つまり、あなたたち新聞社は、金をもらって、こんな記事を書くように言われた」

GM:「そうそうそう。話を大きくしろ、って。そう、言われてみれば男爵みたいな人がいて! 目から不思議な・・・そう、目を見ているとだんだんグルグルしてきて! 何か出ていた気がする!」

ディ:「わかった。後でまた来る」と言って、その場を辞して、すぐ、デンワというものを借りて、ニッポンのランオウジに連絡します(“知人”カードを出す)。
 

 嵐王寺勇人(らんおうじ・はやと)は、
 ニッポンの新進気鋭の財閥、嵐王寺コンツェルンの若き総帥である。
 彼は「部下に恵まれない」という、悲しいジンクスの持ち主でもある。
 

GM:僕の持ちキャラなんですけど、どうして財閥の総帥が冒険に行くんですか? 部下がいないからです! そっとしといておやりよ(笑)。

裕人:カッコいいぞー。

アン:下手すると仲間にも恵まれない。

GM:本当に地獄のような、冒険を何度もしてきました(*8)。

ソウジ:なんか結構苦労枠?

GM:そんな勇人は、電話を取ると、時差とかも気にせず、『ああ、ディアン卿。お疲れさまです。どうされましたか?』

ディ:「頼みがある。金を出してほしい」

GM:うわ、すっげぇ正直ー(笑)。

ディ:「新聞社を、ひとつ買いたい。理由は、ロンドンで、ナイル帝国が、間違った評判を、流そうとしている。それは、ナイルの作戦のひとつだ。・・・いいか?」

GM:アッハイ。飲み込めてないけど、『うん』って言う(笑)。

ディ:「すまない。オレの持っている金では、新聞を書くのをやめさせることができなかった」

GM/勇人:『そうですね、金で書くのをやめろって言うのは、よくないことですからね。ディアンさんはそれでいいと思います。要するに、僕が買えばいいんですね』

ソウジ:いい人すぎませんか?

GM/勇人:『僕も財閥の総帥ですから、借金をしに来る人はいっぱいいましたけど、こんな真っ正直に、あなたの金が欲しい、って言われたのは初めてです』(笑)

ソウジ:結構な無理難題を、まっすぐ、曇りなき眼(まなこ)でお願いする。

GM/勇人:『わかりました。買いましょう。(小声で)スケジュール、ちょっと後ろにずらしといて』

裕人:っていう声が。

GM:聞こえたところで、シーンを切りましょう。

ディ:すみません。“知人”でショートカットしました。

 
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