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第一幕

 
シーン３　Power of darkness

 
ＧＭ：では裕人。あなたはアメリカ、サクラメントへ向かう夜行列車に乗っています。ヴァンパイアになって以来、あなたはバックパッカーというか、旅行者をやっています。食費が掛からないのが一番いいね（笑）。

ディアン：でも、血液飲まなきゃいけないんでしょ。

ＧＭ：そう。飢えてきたら、まずい、自制しなきゃ、って感じですね。日光でダメージを受けることはないけど、萎縮するので、どうしても夜型の生活になります。

裕人：携帯寝袋的な、学生バッグみたいなのを持って、夜行列車の、屋根の上に乗ります。

強力：あ、乗るってそういう？（笑）

ＧＭ：忘れてた。オープニングが終わった人は、カードを持ってってください。

マンジマル：（受け取って）オウフ。“自己犠牲”と、“ロマンス”。

ＧＭ：“ロマンス”は、ＮＰＣと問答無用でロマンスが発生する。好きになるか好かれるかは、シチュエーション次第。“自己犠牲”は、どんな問題が起きても、この人が死ぬと解決する、っていう（笑）。

マンジマル：なんか困った時に。

強力：メガンテって言えば全部解決する。

裕人：最終的手段！

ディアン：で、夜行列車の屋根に乗っているユウトは。

ＧＭ：ガタンガタンガタン。月明かりが、寝台車を照らし、だんだん人の動きがなくなって、静かになって、一部を除いて殆ど寝ている感じですね。あなたは眠れないので、ゲームをして。

裕人：そうですね。スマホを取り出して。

ＧＭ：暗い中、カチカチっと音がします。この、ゲームをしている時間だけ、あなたは孤独を感じないですみます。

ディアン：うわー、なんか、保護してあげたくなってきた（笑）。

裕人：残機が減って、ショボーンとしています（笑）。

ＧＭ：そうすると、まだここら辺はリビングランドの領域ではなかった筈なんですけども、あなたの超人的な視力には、嵐が近づいているのが見えます。猛烈な勢いで迫ってきて、恐らく、この列車は飲み込まれてしまうのではないかと思われます。

裕人：おおっと、それはいけないなー。と思いながら、荷物にスマホを入れて、先頭車両の方に、だだだだーっと、駆け抜けていく。

ＧＭ：先頭車両では、まだ異変に気づいていない運転手が、運転をしています。上から呼び掛けたり、中に入るのは全然楽勝です。

ディアン：でも、上からいきなりぶら下がって、おーいって呼ばれたら、驚くよね。

ＧＭ：あとは、ヴァンパイアっぽく、霧になって中に入って〈魅了〉、という荒技もあります。

裕人：〈魅了〉ですか！

マンジマル：なるほどね。

ＧＭ：１振ったらリンクが切れて、普通に落ちそうになる（笑）。ハリウッド映画によくあるシチュエーション。

強力：お、ジャッキー・チェンかな？

裕人：（コロコロ）大丈夫です。

ＧＭ：そしたら〈魅了〉で振ってみましょうか。

裕人：（コロコロ）８。

ＧＭ：夜だからもう１個振っていいです。ヴァンパイアには、夜だと高揚する、というルールがあります。高揚は、２個振って、出目を合計します。

強力：足せるんだ。

裕人：（コロコロ）７、足して１５で＋２。〈魅了〉持ってるので、１１。

ＧＭ：そうすると、運転手は、一瞬、おっ、霧か、と思ったら、２つの赤い目に見られて、アッハイ。あなたの言う通りに動きますよ。

裕人：これは、列車を止めるべきなのかなぁ。

ＧＭ：「何か問題でも？」って聞いてきます。

裕人：「いやー、向こうの方に、嵐っぽいものがあってね。ま、きみの判断に任せるよ」

ＧＭ：「えっ、そうなんですか？！　解りました。緊急停車をして、確認させます。すいません、ありがとうございました！」ぐらいの感じで。あなたに対して、疑念とか違和感を全く抱かずに、まるで知り合いか友達であるかのように。

裕人：「そうしてくれると有り難い。この電車の人たちが亡くなると、僕も、少々悲しいものだしね」

ディアン：〈魅了〉してるモードの時は、「僕」になるのか。猫をかぶって。

裕人：にゃー（笑）。

ＧＭ：あなたの機転によって、列車は守られました。しかし、嵐＝リアリティ・ストームは、接近してきていて、嵐の方から、わー！　と雄叫びを上げて、恐竜の群れみたいなものが、現れます。

裕人：うお！

ＧＭ：といったところで、シーンを切ります。

強力：割とダイナミックだな。

ディアン：この場所にみんな、揃う感じかな。

 
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