Eternal Smile > Be Alive
 

 
TORGリプレイ

『Be Alive』

第一幕

 
シーン2 What an amazing power of Ninja!

 
 テーブルのように盛り上がった大地と、目の眩むような落差の滝。
 ここは南米、ギアナ高地。
 人の姿などあるはずのない秘境で、白い忍者装束の男が、滝に打たれていた。
 

マンジマル:やっぱり、絵的に滝行だろう。

強力:ああ、さっきまでのハイ・ファンタジーから、一気にコーラが似合う感じに(笑)。

GM:そんなマンジマルに、人の気配がひとつ、近づいてくるのが解ります。

マンジマル:「何者だ」と。

GM:「さすがだな」と言って、男がスーッと姿を現します。全身が黒い、たとえて言うと、強化外骨格・零(*6)みたいな、超カッコいい黒ずくめのヒーローです。「我が名はデスホーク! 死を告げる鷹!」

ディアン:んん?!

マンジマル:そちらを見ずともせず、「で、何用か」

GM/デスホーク:「愚問だな。ヒーローがヒーローに呼び掛ける理由は、たったひとつであろう」

マンジマル:「なるほど。仕事か」

GM/デスホーク:「ああ。ヴィラン(悪役)が動いている」

マンジマル:閉じていた目を、クッと開けて、「それは、拙者が出るに相応しい相手か?」

GM/デスホーク:「当然だ。十提督が動いている」

強力:おおっと、ジャイアントロボかな?(笑)

GM:十提督(*7)というのは、ナイル帝国の領地を、10のエリアに分けて、それぞれの区長みたいな立場にある、幹部の皆さんです。

マンジマル:残念な幹部たち。

強力:何だろう、食べやすそうな悪役たちですよねー。

GM:残念って言うな!(笑)ちゃんとしてますー。してるんですー。「大掛かりな作戦になりそうだ。舞台はアメリカ、サクラメント」

マンジマル:「素晴らしい。今こそ、我が奥義を、見せる時が来たか」

GM:「ゲルマン忍法、見せてもらおうか」と言って、解ってるよね? っていう空気感を全力で出して、飛びかかってきます。しゅぱっ!

マンジマル:懐に持っていた小太刀を取って、スカッと受けます。

GM:その瞬間、音速にも伍するスピードで突っ込んできた相手を、小太刀一本で受け流し。

裕人:カキーン!

GM:衝撃波によって、滝が一度逆流し(笑)。ずおおおー!

マンジマル:実際可能です。

ディアン:おおぅ。

GM:で、交錯した影が、それぞれ元の位置に。一瞬、時間が止まったかのようになっていた滝が、再び、流れ始めます。

裕人:かっこいいー!

GM:交錯した時に、詳しい依頼や連絡先の情報を、あなたは奪い取っています。「・・・速いな」

マンジマル:向こうも渡したかったんですね。

GM:手紙を渡すのに、音速を超えたパンチは必要ないんだけどね(笑)。

マンジマル:手紙の内容をチラッと見て、「この依頼、受けた」スッと消えましょう。

GM:「ふ、行ってくれたか。では、私も、遅れるわけにはいかないな」と言って、向こうも姿を消します。そして再び、ギアナ高地に静けさが戻ってくるのでした。

強力:世界法則が変わると、ここまで変わるんだね。

ディアン:マスター。デスホークの説明はしてもいい?

GM:そうですね、ざっくり言うと、死を告げる鷹と言われている、最近売り出し中のヒーローのひとりです。

裕人:へー。

GM:何故だか知らないけど敵情にすごい詳しくて、敵の作戦のピンポイントのところを教えてくれるんだけど、何故だか知らないけどこいつの言うことを聞くと、ヒーローがピンチになることが多い。

強力:不思議!(笑)

GM:まー、ぶっちゃけ中身こいつなんで(ソースブックの表紙を指差す)。Dr.メビウス。

ディアン:わざわざ自分の能力を抑えるために、黒ずくめの骨格を着ている、酔狂なヒーロー。

GM:なんかね、半分趣味らしいよ(笑)。もう半分が、ヒーローのふりをしてヒーローを騙して、窮地に陥れよう、っていう、趣味と実益を兼ねた行動。

強力:まあ、ナイルじゃしょうがないな。

GM:だから、これはシチュエーションとしては、罠である。キャラクターは騙されてるけど、プレイヤーはこいつが誰だか知ってるから、そのつもりで動いて構いません。

 
NEXT → 闇夜を見通す裕人の瞳が、ひとつの異変を捉える……
 


PREVIOUS

back to Replay Library

back to Eternal Smile


"Eternal Smile" Since 2002.02.02
Copyright (C) 2002-2020 Charmy. All Rights Reserved.

E-mail:charmy_s@mac.com