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TORGリプレイ

『Be Alive』

第三幕

 
シーン1 Carrying a flag

 
 あやめにとって、自分自身よりユキの方が大切である。
 しかし、ユキさえよければ他がどうなってもいい、というわけではない。
 犠牲は、出ても仕方がないものだが、出て当たり前だとは思っていない。

 ならば、あやめが含み損として見込んでいる「犠牲」を、ゼロにしようではないか。
 飛空艇が飛ぶ前に、ナイル帝国の秘密基地及び首謀者の提督2名を潰す。
 ストームナイトには、それが可能なはずである。
 

強力:技術的に高い得点だけで潰す気はない。芸術点高めで潰す。

GM:そうっすねー。具体的に言うと、偉業出すつもりで行きましょう。

強力:もっと言うなら、1回の偉業で済ます気はねーぞ。フルボッコにしてやんよ。

GM:ということで、第三幕です。マンジマルが下調べをしていたこともあり、基地の場所は完全に特定されています。敵の本隊は、船の飛び待ちなので、まだ動いていない状況です。いつ動き出すか解りませんが、先手を取ってしまえば関係ないので、電撃作戦となります。

ディアン:考えられる障害は、ナタティリとネテルの2名。

強力:プラス、雑兵かな。

GM:あとは、一応同盟関係を結んでるので、エディーノスたちも、動員はしてくるでしょう。

ディアン:雑兵たちが、来ないで済む方法を、“アイデア”で訊けますか?

GM:来ないで済む方法?

ディアン:はい。できればボスとだけ戦う方が、楽だと思います。数で押されると面倒くさい。

GM:それに関しては、こちらも、数で解決しましょう。ユキちゃん+レジスタンスの皆さんと、ぶつかり合わせちゃうのが、楽な手ではあります。

強力:その際の被害は? ユキ+レジスタンスで、怪我人が出る、レベルだったらいいけど、死者が出る可能性があるというのであれば、もうひとひねり、僕はしたいな。

ディアン:そうですね。

GM:戦いである以上、確率を0%にはできません。ただ、幸い、この人たちなら【ヒーリング】には事欠かないので、そうそう死なないとは思いますよ。あとは、皆さんが早めに片付けるのが一番じゃないっすか。

強力:うん、まぁ、それが現実的だよね。

GM:ゲーム的に言ってしまうと、皆さんが負けなければこちらも敗走はしません。そこは気にしなくていいですよ。

マンジマル:あとは、戦場エリアをなるべく離すことかな。「陽動してくれ。頭は拙者たちが倒す」と。

強力:ユキに質問しよう。「妹弟子よ」

GM/ユキ:「えーと、なんですか? あにでし」(笑)

裕人:敬語が使える。偉い!

強力:「この辺りにいる、お前たちを苦しめているトカゲたちを、引きつける方法はあるか?」

GM/ユキ:「ああ、よぶだけだったらかんたんだ」

ディアン:「ユキが名乗りを上げて戦えば、寄ってくるだろう」

強力:であるならば、陽動は任せちゃっていいな。「俺たちは、これから、あの船を持っている連中を、ひとり残らず可愛がってやるつもりでいる」(笑)

GM/ユキ:「うん!」

強力:「その間、トカゲたちがやって来るかもしれん。それは、俺としては望ましくない。だから妹弟子、お前が引き受けろ」

GM/ユキ:「まかせておけ!」

強力:「それと、もうひとつだ。もし駄目だったら、俺は、お前とは、二度と、角力は取らない」

GM/ユキ:「お! それはよくない」

強力:「だから約束しろ。絶対に、両手を地につけるな!

ディアン:はぁっ!

裕人:うわー!

強力:「俺以外の、誰かに負けることは許さん。いいな」

GM/ユキ:「とうぜんだ! ふふふ。わたしは、負けたことがないのが今までじまんだったが、これからは、両手を地につかないことをじまんにふやそう!」(笑)

ディアン:アホの子キター!

強力:よしよし。姫があのテンションだったら、大丈夫でしょう。

裕人:突撃だー!

強力:マンジマル、先導を頼む。正直、俺はこの身体だ。俺が戦いの中で唯一できないのが、隠密(笑)。

ディアン:いや、待て。何故隠れる? オレたちは、悪しき船を止めるために行くんだ(笑)。

マンジマル:まあ、拙者も最初っから、船の上に登って、高笑いのひとつもするつもりなので。

強力:あ、せ、せやな。じゃあ、提案。ディアン、マンジマルと裕人に〈隠れ身〉させて、俺ら2人は正面から乗り込もうか。

ディアン:それでいきましょう。

強力:着流しをバサーッ! って脱いで、「妹弟子。これを旗にしろ」

GM/ユキ:「お! これはすごいな!」

強力:あ、着流しなんですけど、特別仕様です。背中に、鯉が昇ってる柄が入ってる。枝に結ぶと、ちょうど鯉のぼりのような絵面。

GM:かっこいいー! 着流しは死せるものですけど、士気が上がるのでオッケーです。「気にするな。わたしがみとめたものだ。これは生きている! ほら、さかながおよいでいる」(笑)

裕人:生きてる!

強力:で、強力は、蒸し暑い、密林の霧の中を、まわし一丁で進んで行きます。よかった、そっぷ型にしておいて。これ、あんこ型だと、下手したら通れません(笑)。

GM:通れますよ! あなたが通った後に、道ができるんで。パキパキパキ。

強力:霧の深い密林から、突然力士が現れたら、多少は目がいくよね。

GM:まず見て、「何だろう、あれは」ですね。

強力:とりあえず、いっぺん頭にクエスチョンマークが浮かぶよね。

GM:二度見した後、気になって三度見を始めるんだけど(笑)。ということで、隠密を試みる方は、〈隠れ身〉を振ってください。なんやかんやで、夜が明ける前です。

裕人:やったー!

GM:夜中の方が、奇襲に向いてるからいいですよねー。

ディアン:奇襲? ダメだ、そんなこと。

裕人:いや、考えてくださいよ。無駄な命を取るのは、ね。〈隠れ身〉やりまーす。(コロコロ)高揚の分を振ります。(コロコロ)19です。

マンジマル:拙者も、船に取り付く感じで、〈隠れ身〉ですね。「忍法・仮隠形!」

強力:技の名前を叫ばなければいけない、って、ルールの中に書かれてるんですよね。

ディアン:はい。

GM:『世界の法則を歪めて、社会のレベルが足りない分を、叫び声によって上げてます』って、不思議なことが書いてある。

強力:すごくわかる。歪んでるわ、それ。

マンジマル:〈隠れ身〉19。

GM:了解しました。そうすると、「ナタティリ様! ネテル様! 敵襲です。ストーマー共です!」「どんな奴らだ」「ひとりは騎士! ディアン・オブローです!」「ほう、あの男か」「もうひとりいます。えっとぉ・・・服を着ていません!」(一同爆笑)

マンジマル:まあ、そうなるわな。

GM:「お前らもそうではないか」「まあ、そうなんですけど。あの、着てはいるんですけど」

マンジマル:「太い布のようなものを、腰に!」

GM:「とにかく、全体が太かったんです!」「もういい!」(笑)

強力:TORGの伝令はホント大変だよなー。こういった時でもちゃんと正確に報告しなきゃいけないんだもんな。

GM:たまに、見たことないものを見せられて、報告しろって言われるから。「巨大なヒトデが飛んでいます!」「正気か?!」

裕人:ですよねー。

GM:「私は船の方に行く。奴らは、この船を狙ってくるはずだ」と言って、ネテルは動きます。「んー、ナタティリは、戦うの嫌いだしー、一緒に行くー」

強力:船に向かうのね。このクソアマも。

GM:というわけで、戦闘シーンに入ります。

 
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