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TORGリプレイ

『地球の長い午後』

 

第一幕

 
ゲームマスター(以下GM):では、セッションを開始しまーす。

一同:よろしくお願いしまーす。

GM:まず初めに。この地球には、サイバー教皇領というレルムがあります。サイバー教皇領には、コンピュータネットワークの中に、能力をそのまま持って入る方法がありまして、悪魔とか裁判官とかを転送して、『メールを受信しました。悪魔です!』バコーンって殴ってくる、とかできるんですよ。要は、電線とか電話線を通じて、兵隊を移動できる、ということです。そんなネットワークが、地球全域に、張り巡らされようとしている、というところから、スタートになります。


シーン1 Heartbreak Blizzard
 

ディアン(以下ディ)(*1):ルールは覚えてます? 20面ダイスを振って、表を見てもらって、その表に書いてあるボーナスを、技能または、マスターが指定する能力値と足します。

GM:そうですね。ではまず試しにちょっと、模擬戦をしましょうか。

ディ:それはシナリオに関係する模擬戦?

マッコイ*2):そりゃ模擬戦とは言わないだろ。

大悟*3):ホットスタートって言いますね。

GM:まあ気にせずに。舞台は北極です。あなた方は今、サイバー司祭と対峙しています。彼はどうやら何か、北極点近くに仕掛けていたようで、陰謀を阻止するべく追い詰めたのはいいのですが、最後に彼が逆襲を試みます。といったところで、戦闘開始!

 
1ラウンド目

GM:スタンダード、悪役先攻。 ヒーロー後攻、疾風。ヒーローが疾風状態ですので、ラウンドの行動が2回になります。悪役ヒーローヒーローの順に、行動します。推奨行動は〈間合い〉/〈トリック〉。このラウンドに、〈間合い〉か〈トリック〉を成功させると、カードが1枚もらえます。因みに敵はですね、前衛に、小型の偵察機が2体。中衛に、護衛のサイバー騎士が3人。後衛にサイバー司祭がひとりいます。偵察機は、ちょっと素早いんだけど、邪魔をしてくるだけ。サイバー騎士が主力で、銃を持って撃ってきます。サイバー司祭は、一番偉い人で、奇跡を使ったり、レーザーガンを撃ってきたりします。あなた方も、大雑把な位置を決めてください。前衛後衛ぐらいで構いません。

ディ:前衛は、大悟とオレの2人で、大丈夫だよね。

大悟:まだ変身してないけどな。俺、1シナリオ中、60ラウンドしか変身できないんだから。

マッコイ:あ、そういう制限あるんだ。

GM:60ラウンド=10分ですね。コミックパワーは、制限をつけることで、コストを減らせるんですよ。

マッコイ:シナリオ全体で10分? きっつー。

ディ:ただ、戦闘ラウンドにすれば60ラウンドだから。

GM:因みにリンも、【ブレス】の奇跡で《敏捷度》とか上げれば、前衛に立てる。

リン*4):じゃあ前衛で。

GM:3人が前衛、マッコイが後衛ですね。あ、マッコイ。ヘリに乗ってて構いません。

マッコイ:いいの?

GM:はい。ここでですね、全員《知覚》で判定をしてください。これは行動に含みません。〈発見〉技能があれば使って構いませんよ。

リン:(コロコロ)6。

マッコイ:6を、この表で見ると?

リン:マイナス5。えーと、〈発見〉が1レベルあるから、基本値が11で、11−5=6。

ディ:達成値は、17、13、12、6です。

GM:はい。10を超えた方、3名が気づきます。偵察機の中から、何か奇妙なものが見えています。20cmぐらいの、半透明の光る人型。

マッコイ:ん?

GM:むしろ、CGで加工したイラストが、ひょいと生えているようにも見える。

ディ:「人間を閉じ込めるマジックアイテムか」

GM:それに関しては、サイバー司祭は答えません。「この地にもうすぐ神が降りる! 貴様らに邪魔はさせん!」と言って、襲ってきます。というわけで、まずこの謎の偵察機、2体が、前衛のディと大悟に寄ってきて、エンゲージして移動を邪魔しながら。

大悟:ビーム攻撃、とか、そんなの?

GM:お答えします。体当たりです。(コロコロ)〈格闘〉で13です。

ディ:当たりません。

大悟:こっちも当たりませんね。

GM:了解です。ちいっ、こいつらでは当てられない! 続いて、サイバー騎士3人が、司祭を守るように固まって、「神の元に送ってやるぜ!」と言って、パンパンパンと撃ってきます。因みに彼らは、騎士と言ってる割には、外見はパンキッシュな人々なんですよ。モヒカンだったり、顔が半分機械だったり。

ディ:サイバー騎士という名のゴロツキですね。

GM:というわけで、前衛の3人を、ひとりずつ撃ちます。技能値はそんなに高くないけど、当たったら痛いよ? まず大悟に、(コロコロ)〈銃器戦闘〉16。

大悟:当たります。ダメージください。

GM:ダメージはですね、19です。

大悟:あ、痛いなー。6抜け。転倒2ショックか。そのままもらいます。

GM:というわけで大悟が転びました。続いてリンに攻撃。(コロコロ)同じく16です。〈回避〉が17以上あれば、問題なく避けられます。

リン:〈回避〉は12です。

GM:ここで選べるのは、積極防御、つまり積極的な〈回避〉をするか、これは耐えられると思ったら、そのまま受けるか。積極防御をすると、ダイスを振って判定ができますが、このラウンドの行動を使ってしまいます。

大悟:ただ、疾風なんで、このラウンド2回行動。1回は積極防御に使ってもいいんじゃないですか?

リン:じゃあ、積極防御します。(コロコロ)9。

マッコイ:全然足りない。

GM:ここで、ポシビリティというヒーローポイントがあります。これを1点使うと、振り足しができます。例えばこういう風に、出目が9だったら、表の結果はマイナス1なんですが、振り足しをすると、振り足し分は最低10になります。9+19=19だと、表の結果は+6。〈回避〉12にプラス6なら、18になって、こっちの命中値16を、上回っていますので、回避できます。なので、こういう時にポシビリティを使うのも、ひとつの手です。

リン:じゃあ、ポシビリティを使って。(コロコロ)

ディ:大丈夫。この出目はどんなに悪くても10扱い。

GM:はい。回避しました。あなたがすっと避けると、さっきまであなたがいたところに、ドンと大きな穴が開きます。当たっていれば19ダメージでした。というわけで、ディ。(コロコロ)17で命中。

ディ:18で〈回避〉。

GM:了解でーす。最後、サイバー司祭は、一対多行動。サイバー教会の奇跡を使用します。【アンビリーバーズ・ドゥーム】(*5)。

ディ:はい。

GM:因みにサイバー教会というのは、キリスト教の、明らかにダメな方にねじ曲がった一派です。『肉体とは罪である。原罪である。だから全部機械に置き換えちゃおう!』今日はこんな方々がメインの敵です。(コロコロ)4、低いな。ポシビリティを使います。

大悟:打ち消します。

GM:ここで、ポシビリティの打ち消しが発生しました。何かというと、自分の行動に対して、ポシビリティを使うのはいいんですが、自分から他人への行動、例えば攻撃とかの時に、攻撃された側は、ポシビリティを1点払って、そのポシビリティを打ち消しますよ、と言うことができます。これを相殺とか打ち消しとか呼びます。というわけで、今こちらは打ち消された結果、出目が4で、マイナス8。多分失敗するでしょう。(計算して)・・・ダメ。奇跡の難易度を超えなかった。

大悟:そうすると、その奇跡は使用不可になりましたね。

GM:はい、24時間使えなくなりました。彼はですね、こう十字架を掲げて、「不信心者め、裁きを受けよ!」と言うんですが、一瞬青く光ったその光は、あなた方に届く前に、消え去ってしまいます。「馬鹿な! 我が信仰が届かぬというのか!」

ディ:「無駄だ。オレたちは、神に護られている」

マッコイ:(リンに)奇跡は、失敗すると、24時間再使用不可能なんで、気をつけて。

リン:うん。

 
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