第一幕

 
シーン３　邪悪の胎動
 

アイル親衛隊詰め所にて。
三太夫とシュアは今回の件の依頼主であるトルウィンに面会し、
怪盗の背後にナイル帝国総督ウー・ハンがいると思われることなど、
尋問で聞き出した事柄をかいつまんで説明する。
 

ＧＭ／トルウィン：「わかりました。本来アイルの領域を出てしまえば、こちらの手の及ぶところではないのですが、今回の件が何か、良からぬ計画に利用されないとは限りません。盗まれた物の中には、よく判らない色々な物もありますから、ストームナイトとして、可能ならば追跡なり調査なりをお願いします」

シュア：「勿論ですっ！」

三太夫：じゃ、今までの契約は終了で、ここから先は別途お見積もり、みたいな（笑）。

シュア：「しっかりしてるなぁー相変わらず」

ＧＭ：ニッポンテック？（笑）

シュア：あ、あとは盗まれた物のリストを。

ＧＭ：あなた方に、トルウィンが把握している部分についてのリストが渡されました。さっき尋問で聞き出した内容と比較すると、３つほど足りない物がありました。いずれもアイルの闇の領域の方で発生した盗難なので、トルウィンの耳に届いていなかったようです。

三太夫：ふむふむ。

ＧＭ：リストから外れてた３つなんですけど、１つは、よく判らない丸い物。何て言うのかな、楕円のようなもの。見ようによっては卵とかラグビーボールとかそれに近いような形をしていて、一番長いところで１ｍぐらいある。

シグマ：ドラゴンの卵？

シュア：かなぁ？

ＧＭ：残りの２つは、先ほど言ってた鋼製の歯車。大きさで言うと直径７０センチ。相当大型の機械の一部分って感じ。もう１つが、十字架です。キリストが磔になっているモチーフを組み合わせた、金属製の、鋳型に流し込んで作られた十字架。

シュア：わっかんないなぁ。ＧＭ、〈知識（機械工学）〉で振れます？　どっちかっつーとオカルトの想像もできるんだが。

ＧＭ：いいですよ。

シュア：（コロコロ）１５。

三太夫：失敗はイヤなんで、ここはポシビリティ。（コロコロ）達成値２２。

ＧＭ：シュアの方には思い当たるところはないんですが、小林さんのほうで判断がつくとしたら、相当大型の駆動系でなければそういう歯車はまず使わない。材質から考えても、例えば、大型の工作機械だとか、そういった物に使うんじゃないかという判断ができます。

三太夫：じゃあ大型ロボット！

シュア：どうしてもあの怪ロボットにー（笑）。

ＧＭ：とりあえずトルウィンの方では、盗まれた物の背景について引き続き調べるという話。

シュア：「お願いします！」

三太夫：で、向こうの本拠地については、黒服の男から聞いてましたっけ？

ＧＭ：エジプト中に、いくつか転々とするための根城を持ってるので、少なくとも、彼が知っている３箇所については教えてくれます。

シュア：秘密基地がいっぱいあるんだな。

三太夫：じゃあ地図にそれを書き込んで。

ティル：まぁ、引き払われている可能性もあるけど。

ＧＭ：勿論それはあり得ます。

三太夫：トルウィンの依頼としては、それを潰してほしいと？

ＧＭ：潰してくれではなくて、何て言うのかな。

エリオット：意図を掴め、ってこと？

ＧＭ：そう。もし悪用されるようだったら邪魔して欲しいけど、何のためにそんな変な物を盗んだのか判らないので、別に興味本位で盗んだだけだったら、逆にあなた方を使ってまで邪魔する理由がなくなる。

シュア：いや、でも、十総督のひとり、ウー・ハンが動いてますから、悪いことしてるに決まってますって（笑）！　間違いないから。

ＧＭ：まっすぐだ。その意見にはトルウィンも賛同してるね。何も考えずに無駄なことはしないでしょう、と。
 

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