TORGリプレイ

『かえるひまで』

 
 

第二幕

 
シーン3 彼らの事情・3
 

4人は手早くワッツハイム少佐と本物のショックトルーパーを縛り上げ、
尋問を開始する。
 

三太夫:「さて少佐、改めてお訊きしたいことがあります。先程白衣の男と一緒にいましたが、彼とはどういうご関係ですか?」

GM/ワッツハイム:「上の命令で仕事を手伝っていただいているだけだが」

三太夫:「彼の名はランバートン。そうですね?」

GM/ワッツハイム:「そういう名前だった筈だが」

三太夫:「ズバリ訊きましょう。今あなたが嫌々やっている仕事、それは何ですか?」

GM/ワッツハイム:「・・・総督殿の仰るところによれば新兵器の開発。我々はその手伝いをしているに過ぎん」

三太夫:「その新兵器とは?」

GM/ワッツハイム:「よくは知らんがね、先程から試運転はしているようだ」

エリオット:(閃く)さっきのシーン・・・。

シグマ:「随分と嫌そうですな」

GM/ワッツハイム:「私はあの男が気に食わないだけだ」要するに総督ウー・ハンのことが嫌いらしい。

シュア:うんうん、無理もねぇー(笑)。

シグマ:「なるほど。単刀直入に言う。我々はここに“ある物”を取り返しに来た。おそらく新兵器のコアになっている部品だ」・・・と、卵のことを軽く説明。

GM/ワッツハイム:「確かに、博士の指示でそのような物品を運ばせた記憶はある」
 

少佐の答えへ満足げに頷くと、シグマはひとつの取り引きを持ち掛ける。
すなわち、実験中の事故に見せかけて新兵器の開発を失敗させる見返りに、
自分たちが卵を奪って逃げること、及びランバートン博士を連れ出すことを
見逃してくれないか、と。
 

GM/ワッツハイム:「(考え込んで)私1人で地獄へ行く代わりに、あの男へ汚名を被せることもできるというわけか。それでも良いかもしれん。私は軍人だから、軍人として決着をつけたいとは思っているがな。・・・解った。君たちに実験を失敗させるつもりがあるのであれば、そこに関しては目をつぶろう」

三太夫:「では、ランバートン博士の身柄についても、目をつぶっていただけるのですね?」

GM/ワッツハイム:「博士がどうなろうと、私の知ったことではない。例えばストーマーの敵襲によって、彼が殺されたというのなら、それは私の責任問題になるけれども、そうでないのであれば、単純に実験が失敗して、新兵器が完成せず、彼が死んだとしても、それは私の責任ではない」

シグマ:「博士を死んだことに見せかけて連れ出したとしても、あなたは一向に構わないわけですな」

GM/ワッツハイム:「ただ、ひとつ難点がある。あの男は私に副官という名目の監視役をつけている。端的に言って、奴が半分ここの実権を握っている」

三太夫:副官?

ティル:さっきいた、もう1人のショックトルーパーかな。

GM/ワッツハイム:「(頷く)奴の名はプリムスといって、同じ軍人から見て反吐が出るほど、誇りの欠片もない男だ。あんな奴が副官かと思うと虫唾が走る」

三太夫:「なるほど。そのプリムスを何とかしなくてはいけないわけですね」

シグマ:「ところで少佐殿、ひとつお訊きしたい。ランバートン博士は嬉々として実験をやっているのかな?」

GM/ワッツハイム:「何か理由があるように見えるが」

三太夫:「お話をする機会を設けていただけませんか?」

GM/ワッツハイム:「それは、難しいな。少なくともプリムスには気づかれてしまう」

シグマ:ふーむ。定時巡回に紛れ込んで乗り込むのが一番早いか。

GM/ワッツハイム:「その格好(ショックトルーパーの制服)なら、作業手伝いという名目でテントに立ち入りできる筈だ」

シグマ: 「ならばそうさせていただこう。ついでにお願いしたいことがある。この2人は、さすがにいきなりいなくなっては周りの疑惑を招くであろうから、しばらくここに入れておくとして、我々4名を、あなたの直属ということで皆に紹介していただきたい」

エリオット:えっ!?

海優:そらあんまりや・・・。

GM/ワッツハイム:「ではそのように取り計らおう。さて、とりあえず私は解放されるのかな?」

シュア:「うーんと、ちょっと訊きたいんだけども、今回の件でミスティ・ゴールドリングっていう怪盗について、知っていることはある?」

GM/ワッツハイム:「よく知っている」

シュア:「今何処にいるかわかるかな?」

GM/ワッツハイム:「そこの実験棟にいるぞ」

エリオット:「なにっ!」(笑)

ティル:大丈夫、顔見られてないから。こんなこともあろうかと(笑)。
 

少佐いわく、ミスティは完璧に興味本位で基地を見物しているに過ぎないらしい。
彼女をこのまま放っておくか、これ幸いと捕まえてしまうか、
ストームナイトの意見は二分する。しかし、
目の前にある新兵器の秘密を探ることの方が重要であるため、
当座は彼女を気にしないことにする。
 

三太夫:じゃあこれで、方針決定と。少佐は納得してくれた?

GM/ワッツハイム:「君たちの意見に賛成する。ただし、我々に不利になるような行動をされた場合は、帝国軍として、君たちを報告する可能性があることだけは念頭においてもらいたい。それ以外の理由で、この意見を覆すことはない」

三太夫:「あなたの立場はよく解っております。この条件を飲んでいただけるのであれば、あなたに悪いようにはしません」

GM/ワッツハイム:「では・・・手を取り合おう」

ティル:感動の一瞬(笑)。

シュア:(首を傾げながら)微妙な取引だなぁー。

エリオット:ギリギリギリ・・・(歯ぎしり)。

GM:では、少佐を解放しました。部下2名には、少佐が言い含めて、この件については他言無用ということで、脅しが効いてたから、口外することはなさそうです。
 

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