TORGリプレイ

『かえるひまで』

 
 

第二幕

 
シーン6 動き出す時計(承前)
 

シグマ:どうやって卵を持って帰るか。あれじゃ外に持ち出すのも大変だ。

ティル:それは、老人にアイデアを求めましょう。

シグマ:了解。爺さんに連絡ー。

GM/爺:『見つかったのかね!』

三太夫:「これこれこういう状態で、装置に組み込まれています。ただし我々が触ると怪我をするというような話を聞きました」

GM/爺:『まあ、時期が時期だけにな。巣立ちの時、周りに何か他の生物がいるとなれば、本能的にそれを排除しようとするのじゃろう』

シグマ:「卵を安全に回収する方法は?」

GM/爺:『ふむ・・・人間では難しいかもしれぬ。ただ、心から、自分が敵ではないということを示せるなら、相手も落ち着きを取り戻すのではないかな』

三太夫:敵ではないことを示す・・・?

GM/爺:『ワシとしては、回収に向かっても別に構わない。しかし、おそらく大騒ぎになるじゃろう』

シグマ:確かに。訳の判らん生物が基地の外からキシャーと現れて、キシャーと卵を持ち去ったとなると、さすがに面倒な話になってくるな。

GM/爺:『騒ぎが起きれば、お主らの都合に、差し障りがあるのではないかな』

エリオット:見透かされてるなぁ。

三太夫:「ええ、それは困ります」

GM/爺:『であるならば、お主らの手で是非回収してほしい。勝手な願い事ではあるが』
 

通信を終えたストームナイトは、役割分担の相談に入る。
 

エリオット:ランバートン博士の奥さんは今、重病か何かで、捕まってるんでしたっけ?

GM:厳密に言うと捕まっているのではなくて、博士の任意で収容されている。奇跡による治療を受けられるよう、ファラオにお願いをしている。ファラオは、その代わり協力を要請している。ギブ&テイクが成り立っているということ。

三太夫:収容先へ行くのは、エリオットと海優の2人でいいでしょう。プラス、「尋問が終わったから拘送する」という名目でもう1人誰かをつけて、3人で行ってもらえれば。

GM:そのやり方なら、基地から出ること自体は簡単です。

エリオット:ただ難点としては、戦力が二分しちゃう。

シグマ:果たしてプリムスが3人で戦って敵う相手かどうかっていう、非常に危険な臭いがしないでもないんだが。

シュア:決戦はみんなでやりたいよな。

三太夫:まぁ、理想はそうだけども、同時進行で連れ出すしかないんじゃないかな。

エリオット:(閃く)いいえ、大丈夫です。(自信たっぷりに)絶対にあそこの街を潰させない、という約束をして、ミスティ・ゴールドリングに、奥さんを連れて来てもらうんです。

一同:おぉー!

シグマ:なるほどね。

三太夫:それはオイシいかもしれん。

シュア:オッケー! 話してみるよ。ミスティと一度会った場所へ向かいます。

GM:体育館裏?(笑)

シュア:途中に〈発見〉とかして、それっぽい人がいるか捜しながら。(コロコロ)ポシビリティ使います。達成値21。

GM:21では見つからないのだ。

シュア:さすがー。まぁ、俺が捜してることは伝わったろう。

GM:そこへ、ショックトルーパーがひとり、姿を現します。「ここで何をしている?」

シュア:わぁ。どっちかな、ミスティかな、本物かな、判らないなぁ。もっかい〈発見〉してみていいッスか?

GM:どうぞ。

シュア:(コロコロ)20。(コロコロ)30・・・

海優エリオット:うっそ。

シュア:(コロコロ)40・・・(コロコロ)

一同:うぉー、すごい!

シュア:(ふっと笑って)56っ。

一同:おぉー!(拍手)

GM:生56出ました。ティルの今日一日を全て覆すかのような(笑)。

ティル:あなたのダイス目に惚れ惚れ。

シュア:達成値27。

GM:では変装というのとは違いますけども、何か特殊な手段で姿を変えているらしいことが判ります。

エリオット:【カメレオン】のコミックパワーですかね。

GM:ご名答。

シュア:「ちょっと、話があるんだけど」

GM:「・・・なに?」

シュア:俺今すーごい無意味に自信あるよ(笑)。「えーっと、ひとつ仕事を頼みたくってさ。とあるご婦人を、攫って・・・そうだな、あんた風に言うと、盗んできてほしいんだ」

GM/ミスティ:「詳しい事情を聞いてみてもいいけれど?」

シュア:かくかくしかじかで、具体的にこういう場所にいるんだって話をして、「さっきも言った通り、地球を壊すような実験を阻止するために必要なことだよ」と。

GM/ミスティ:「そこなら入ったことがあるわ。じゃ、その奥さんの写真か何かもらってきてちょうだい」

シュア:「ありがとう。今もらって来るよ」って言って、トットットと二三歩行ったところでくるっと振り返って、「えらく素直に引き受けてくれたけど、何で?」

GM/ミスティ:「あの街には色々とあるから。要するに壊されたくないのよ」

シュア:じゃあ、ニコッて笑って、「俺も壊させたくないよ」

GM/ミスティ:「では、利害が一致したわね」
 

シュアから写真を受け取り、名前などいくつかの事項を確認すると、
ミスティはそのまま表へ出て行く。
その後ろ姿を見送りながら、彼は小さく呟く。
 

シュア:「・・・頼むよ、信じてるよ」
 

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