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TORGリプレイ

『星辰の王』

 

第二幕

 
シーン1 Inspiration

 
GM:さて、幕が変わったんで、翌日です。学会は開会されました。基調講演が終わって、アメイニの発表は見るの?

バトラー:見ておきたいね。

フレディ:発表の前に、ムジャラフにトマスの研究室まで案内してもらいます。

GM:はい。トマスさんの研究室は、見るからに人の気配がなくて、名札欄に、5人の名前があるんだけど、そのうち4人が出向、出向、出向、出向になっています。

球太郎:ああ、可哀想だ。

バトラー:トマスがアメイニに送った、手紙の下書きとか、逆にアメイニから届いたものとかってないかな。

GM:探すんだったら、〈手掛かり分析〉。

バトラー:技能ないんで、平目でいきます。(コロコロ)はっはっはっは。達成値16。

ソニック:お、すごい。

バトラー:よく気がつかなければ、執事とは、やっていけないのだよ。

GM:この局面は、〈知識(犯罪王)〉によって、〈手掛かり分析〉の難易度31です。

バトラー:なにーっ?!

フレディ:はい、確定ー。

ソニック:(球太郎に説明)ナイル帝国の特殊な技能で、〈知識(犯罪王)〉っての使っとくと、手掛かりを見破られづらい。

GM:でも、キャラクターは知らないから。全く何の証拠も見当たらない。

バトラー:ふむ、完全に何もないね。

フレディ:元々何もなかったのか、洗われたのか。

ソニック:いや! 俺の勘が告げている。これは、悪漢の手が入っている!(笑)

バトラー:だが、だとしたら、これは完全犯罪だ! たらり。ツツーッ。

フレディ:とりあえず、プレイヤーレベルでは解ったよ、ってだけですね。

ソニック:なに、こんなことでも、悪漢に一歩近づいてるんだ。

GM:では、本当に何の証拠も見つからないまま、ムキになって調べてる間に、そろそろ3時。

ソニック:いかん、ついムキになってしまった。

バトラー:時間か。男前に会いに行かないとな。

フレディ:じゃあ、くだんの、主任研究員とやらを見に行こうじゃないか。

GM:講堂では、アメイニの発表が丁度始まったところですね。前のところに、がーっと説明を書いた大判の紙が掲示されていて、アメイニがいる。確かに美形だ。今日は胸に、サファイア系のバラを挿している。

フレディ:あ、ヤバい。みんなー。ひとつだけ言っとく。発表中、目と耳どっちかは、塞いだ方がいい。あいつね、ここにいる人間を、〈催眠術〉にかける可能性があるんだよ。

ソニック:気をつけて。あまりヤツの言葉に集中したりとか、凝視したりとかしないように。

バトラー:そんなものはヴィクトリア人には効かぬ。

球太郎:どうせ言葉わかんねぇから、耳はいいや。目ぇ塞いどこ。

海優:・・・アメイニに視線釘付けです。

マキシム:おい。

海優:アメイニの、胸のバラに釘付け。「えぇ男やー。地位もあって、カネもあって」

球太郎:姐さん、目がハートになってるー。

バトラー:何しに来たんだよ!(笑)

海優:だって、“ロマンス”出とるから。

GM:発表を聞いていると、彼の説明はすごく堂に入っていて、大体何を言ってるのかな、ぐらいしか判りませんね。エンジニアリング魔法とエジプト神学に、数学魔法を加えて、その覇権を確立できないか、という。

フレディ:〈数学魔法〉と、〈エンジニアリング魔法〉と・・・。

ソニック:〈エジプト神学〉。奇跡だね。

GM:具体的なプランとして、ピラミッドという構造体を使って、ピラミッドが内包する莫大なポシビリティを、そのまま〈数学魔法〉に流用することが可能だと。ときに、〈数学魔法〉技能の持ち主は、判定していいよ、って言うんだけど、誰もいないよね。

海優:いませーん。

ソニック:いないので、ここは一言、「なるほど、それがヤツの計画か!」(笑)

バトラー:「そんなに悪い奴には見えないな」と、場の雰囲気に飲まれてる。

フレディ:ムジャラフに訊いてみます。「どういうことなんだい? ありゃ、一体」

GM:ムジャラフは「うーーーん」って顔をして考えてる。「それにしても、やけに実践的だ」

バトラー:「実践的?」

GM/ムジャラフ:「どこかで実際に実験をしている、そうでなければ、あんなデータは・・・」

ソニック:「もし疑問点があるんだったら、言ってくれないか。思いつくことがあれば」

GM/ムジャラフ:「非常に素晴らしい着想だと思うが、あれを実現するには、人件費がかかる」

ソニック:「どういう部分でかかるんだ?」

GM/ムジャラフ:「具体的に言うと、あれはピラミッドに対して、沢山の研究者をマミーとして隷属させることで、その研究者の頭脳を使って、ピラミッド全体を巨大なコンピュータにしようというものだ」

球太郎:なにーっ。

フレディ:つまり、ピラミッドが、そのまま、数学魔法使いになるということ? わお。

バトラー:〈オカルト〉魔法じゃないか!

GM/ムジャラフ:「完全に使いこなせれば、Dr.メビウスその人の計算能力にたどり着くまでいくかもしれない」

フレディ:なにせ、これはファラオ直轄の研究だからねぇ。

バトラー:それをやらせるわけにはいかないな。

ソニック:・・・トマスの部下は、出向中、だったな。

球太郎:出向、というのはもしや!

 
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