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TORGリプレイ

『星辰の王』

 

第二幕

 
シーン5 Mesmerized Caravan

 
アメイニは、心神喪失状態の海優を、出迎えのメイドたちに託す。
「着替えさせて、あとは寝かせておいてくれ。
 私は、明日一緒に行く予定の人たちと、もう少し話してくる」
彼は振り返り、レセプション会場から連れてきた数学者たちを屋敷へ招き入れる。

そしてそのまま夜が明ける。

バトラーの元同僚ビリーが、主の寝室をノックしたのは、命じられた通りの朝5時。
「もうひと眠りしたかったな。だがしかし、ここからが本番だ」
そう言うとアメイニは、薄闇の中、真新しい探検家服に袖を通す。

8台のジープに、ショーファー、メイド、数学者たちが次々と乗り込んでいく。
全ての者が、探検家服に着替えている。
一番最後にアメイニと海優が現れ、キャラバンの最前列、
ひときわ頑丈そうな軍用ジープの後部座席に収まる。
寝ずの番をしていたソニックは、即座に事務所へ連絡を入れる。
 

ソニック:『準備は整ったらしい。これから出発だ。昨日連れてきた連中はみんな着替えさせられていて、ヤツがもしかして探検家服フェチだったらどうしようとかドキドキしたんだが(笑)、幸いそういうこともなかったらしい』

フレディ:「寝言は寝て言いな」

ソニック:『寝てねぇんだ』(笑)

バトラー:追跡を始めといてもらう方がいいんじゃない?

フレディ:そうだね。こっちはとりあえず、ガンガン音を立てて、「おーい、坊やたち。起きな。旅行へ行くよ!」

球太郎:「所長。ニーナさんは、どうします?」

フレディ:「もう彼女は、安全だ。この街にいる限りは。(目を覚ましたニーナに)ああ、ニーナ。あんたに頼みがある。ここから向こうまでの移動時間を省いて、3日経っても、アタシらが戻らなかったら、この手紙をレックス・マクマスターに渡してくれ。それで判るはずだ。逆に、何もなかったら、その3日の間に、アタシらがこっちに連絡をするよ。あんたのお父上は、間違いなく・・・」

ソニック:『俺たちが助ける!』通信で割り込み(笑)。

フレディ:肩をすくめて、「ま、そういうことだ。依頼は果たすよ」

球太郎:「待ってろよアメイニ、逆転ホームランだ!」

フレディ:ニヤッと笑って、「少年、言うじゃないか。じゃあ、いいところを見せてもらおうか。肉体労働だよ」と言って、荷物をどんと置いて、「車まで運んどいて」(笑)

球太郎:「任しとけい!」

バトラー:「大丈夫。ただおとなしくしていてくれ。きみの父さんは必ず取り戻す」

GM:では、きみたちは出発した。
 

数時間後。ストームナイトが追いつくのを待たず、
アメイニたちの一行(と上空のソニック)は、地図に記された目的地に到着する。
そこはまさに、サハラ砂漠のど真ん中。
 

GM:ジープには、人が入れそうな棺とか箱とかが(笑)、大量に積み込まれてるので、まだ催眠状態が続いてる数学者たちは、自分でそれを降ろしている。そして、アメイニはメイドたちに、「一週間後にまた来てくれないか」と言って、メイドとショーファーたちを帰して、1台だけ残ってるのが、ビリーと、さっき話した“知人”のショーファーが乗った、軍用のジープ。で、大量に転がされた棺や箱は、ショーファーが、「なんで俺がこんなことを」と言いながら、学者たちと一緒に入口から中へ運んでるんだけど、基本的に学者って非力だから、えらい難儀して。

バトラー:なるほどね。

GM:それをニヤニヤしながら見ているビリーが、「しかし、この中身は何なんでしょうか」と。

フレディ:大体、想像がついちゃうけどね。

GM:しばらく経って、棺や箱が全部片付いたところで、アメイニが、「ではそろそろいいかな」と言って、パンと手を叩くと、神野さん、あなたはふっと目が覚める。

海優:「!」

GM/アメイニ:「ようこそ」

 
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