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TORGリプレイ

『CONNECT』

第一幕

 
シーン3 Drama King(承前)

 
 とある企業に潜入しようとした、マスター忍者ソウジは、
 そこで、旧知の仲である伝説の傭兵、赤毛のアンと再会する。
 しかし2人の前に現れる、謎のヴァンパイア、インサイディア男爵! 果たして彼は何者であろうか!
 

GM:敵か味方か? 敵ですね!

アン:そりゃ敵だよな!

GM:ってことで、インサイディア男爵は、30代くらいの、いかにも映画の中から出てきたような姿をしています。

ソウジ:アンに対して、「随分素敵な友人を持っているんだな」

アン:「いや、知らない人だけど」

GM/バロン:「私を呼んだということは、招き入れたということだ」

裕人:ヴァンパイアは呼ばれないと入れないから。

アン:「『こんにちは』だから、呼んでないと思うけどね」

ソウジ:「俺が言うのもなんだが、こんなところで何を?」

GM/バロン:「この辺りで妙な動きがあるので、私もひとつ噛ませてもらおうと思ってな、ヴァンパイアだけに!」(キリッ)

ソウジ:・・・・・。

GM/バロン:「ふふふ、恐ろしさで声も出ないか!」

裕人:わ、わー(棒読み)。

GM:いちいち、芝居掛かった感じ。みんなが考える、パブリックイメージのヴァンパイアってこうだよね! です。

ソウジ:「生憎だが、俺はひとりで事を進めるので、あんたの助けは要らないよ」

GM/バロン:「ほう? まあ、助けるつもりはないが。そして、そこな乙女よ。怯えずともよい。優しく噛んでやろう」

アン:「・・・え?」(銃を構える)

GM:では戦闘!(笑)軽くいきましょう。(カードをめくる)スタンダード。ヒーロー先攻、悪役後攻、モラル崩壊。うわ、ひでぇ!

ソウジ:モラル崩壊って何ですか?

GM:このラウンドに、皆さんがダメージを1点でもこちらに入れる、もしくは、こちらのダメージが皆さんに1点も入らないと、心が折れて逃げます。

ディ:攻撃して、ダメージを負わせるのが手っ取り早い。

GM:ただ、推奨行動が〈トリック〉と〈威嚇〉で、実は2人とも得意分野なので、カードを狙ってもいいかな、と思います。

ソウジ:では〈トリック〉で、服の裾から、ひも状のものをサッと取り出して、あちこちに罠を仕掛けます。

GM:あー、いいですねー。

ソウジ:(コロコロ)7。マイナス2で15です。

GM:そうすると、15だと通らないだろうな、ってのが見て取れます。

ディ:あれ、結構高い。

ソウジ:ポシビリティを使用します。

GM:打ち消します。これで相手もポシビリティ能力者であることがわかります。かなり強力な敵です。

アン:まあ、そうでしょうね。

ソウジ:相手を拘束しようと、ワイヤーを張ろうとしたんですが、切られてしまう。

GM:演出的には、無数のコウモリに変わって、切断します。

ソウジ:「なにっ?! ワイヤーを切断するとは!」

GM/バロン:「そのような小細工、私には通用せぬよ!」(キリッ)

アン:撃った方が早そうだな。

ソウジ:「アン、気をつけろ! かなり強いぞ!」

アン:「そうみたいだね」〈銃器戦闘〉で、(コロコロ)あれ?

GM:1はリンクが切れます。

アン:ポシビリティ使ってもだめなの?

GM:はい、切れます。“やり直し”を使うなら、振り直していいです。これはハウスルールです。

ディ:見せ場宣言して、“やり直し”を出して振る。

GM:そうです。

アン:これで1だったら諦めよう。(コロコロ)8。〈銃器戦闘〉15。

GM:15だと、当たらなそうだとまず思いました。

アン:見せ場宣言って何枚でも出せるんでしたっけ。“アドレナリン”も出して、18だったら?

GM:18でも届かない。

アン:じゃあ、ポシビリティ使うしかないな。

GM:消します。

ディ:お互い1点ずつ使って、達成値18のままで届かない。

GM:はい。外れました。「このバロンに、そのような攻撃が当たるわけなかろう!」

アン:〈回避〉が19以上あるのか。

裕人:強ぇー。

GM:というわけで悪役側、バロンは2人に対して攻撃しよう。無数のコウモリがバーッとまとわりつく感じ。(コロコロ)お、いい目振ったぞ。〈白兵戦〉22。

ソウジ:おっと。〈武道〉21だから、当たる?

GM:見切りの奥義があるから、あなたは積極防御できます。

ディ:行動済みでも、見切りは使えるんですか?

GM:『この奥義を得たものは、ラウンド中に〈武道〉攻撃と〈格闘〉〈投擲武器〉〈白兵戦〉の積極防御を同時に行うことができる。しかもペナルティはない』なので、使える、とします。

ソウジ:じゃあ、見切りを使います。(コロコロ)24で積極防御!「俺より速い奴は久し振りに見たな」

裕人:おおー。

GM:牙で噛もうとしたけど、全然当たらない。

アン:あたしにはそのまま当たる。ダメージは?

GM:多分通んねぇんじゃないかな。24点。要は、ポシで消して、ダメージが入らなければいいので。

アン:6差。転倒2ショック。ポシビリティ1点で全部消える。

GM:アーマーの分、まずがっつり減って、それでもコウモリに巻かれて倒れそうになったけど、踏みとどまる。ノーダメージで終わったのでモラル崩壊が発生して、「ば、バカな! 貴様ら、只者ではないな!」(笑)

裕人:今更。

アン:「いや、ストームナイトだけど」

GM/バロン:「は! なるほど。貴様らがストームナイトか!」

アン:「え、知らなかったの?」

GM/バロン:「(小声で)いや、ほら、我々の敵は基本的に全身タイツか、ヒーロースーツを着てるから・・・」

アン:「コミックの見過ぎだよ」

GM/バロン:「誰がコミックだ!(笑)私は、由緒正しきヴァンパイアだ!」

ソウジ:「よくわからんが、貴様の形勢不利は明らかだろう。ここは一旦退くがいい」

GM/バロン:「では、貴様らがその奥に隠しているものを奪うのは、また今度にしてやろう!」(笑)

アン:「何が隠れてるか、あたしは知らないけどね」

GM/バロン:「ああ、みんなそう言う!(笑)麗しき赤毛の乙女よ! 貴様の血の、芳醇なる香りを味わう時を楽しみにしておるわー! わはははは!」(退場)

アン:あたし、29なんだけどなぁ。

GM:言いたいことだけ言って去る。基本的に自分の世界で生きてる奴だってことがすごくわかる。

ソウジ:「いや、災難だったな、アンさん。何だ、あの嵐のような奴は」

アン:「あたしに言われても知らないよ」

GM:そうすると、ヘルファイアー・ライフルをバンってぶっ放したので、遅まきながらサイレンの音がして、人がわーっと集まってきます。

ソウジ:「まずいな。俺は目立つわけにはいかないから、お先に失礼する」と言って、隠れます。奥義・仮隠行で。

GM:リンク切れる可能性があるから、一応ダイス振って。

ソウジ:(コロコロ)4。ふぅっ。

GM:あなたはスーッと姿を消しました。警備員がアンに、「何があった?」

アン:「変な奴が入ってきて帰っていった」

GM:「えっ? ど、どんな奴だった?」

アン:かくかくしかじか。

GM:「ヴァンパイア?」急に顔色が変わって、「ま、まさか本当に?」「詳しく聞かせてもらえるか」って言われるんだけど、何となく、いいから気にしないで、みたいな空気も漂わせてる。

アン:・・・・・。

ソウジ:さっきの奴が言っていた、「奥に隠しているもの」に心当たりはつきますか?

GM:あなたが探しにきたもの、です。宇宙開発に携わる何か。

ソウジ:「やはりな。俺の勘は、当たっていた」ブラック企業には鼻が利くんで。

GM:ええ。ブラックの気配です(笑)。

 
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