Eternal Smile > CONNECT 『CONNECT』第二幕
裕人:プレイヤー的に言うと、裕人くんはもしかしたら、孫? ひ孫? にあたるんじゃ。 GM:そう。だから優しいの。 アン:ああ、やっぱり自分の推測は当たってたか。 ソウジ:ヴァンパイアの始祖、という感じですか。 GM:それは、裕人が聞いてくれば喋りますよ。隠してねぇし。 裕人:「あなたは・・・誰?」 GM/サバシーナ:「私はサバシーナ。我らが偉大なる主人、ゴーントマンに仕える、ナイトメアがひとりです」
GM:彼女は、年を経たヴァンパイアで、かなり古参の部類に属します。ゴーントマンから、ヘリオン・コート(*9)にならないか、って勧められたのを、「私はその器ではありません。私はこのナイトメアという地位が気に入っています」って言って、優雅に断った人です。何故そんなに野心を持たないかというと、この先は思い出語りで喋った、とさせてください。 裕人:はい。 GM:彼女は、レレホルムっていう、全てが氷に閉ざされた、氷河期の世界の出身です。 アン:へー、そんな世界があるんだ。 GM:そこを昔、ゴーントマンが侵略したんですね。部族の女族長をやっていた彼女は、部族を守るために必死で戦いました。そして、敵に対抗するために、だんだん黒魔術に手を染めていきました。 ソウジ:うわー。 GM:その結果、彼女の魂は堕落していき、いつしか彼女はヴァンパイアになっていました。 アン:ふむ。 GM:彼女は、守るつもりだった部族を餌食にし始め、苦悩していたものの、長い歳月の中に、「私はヴァンパイアなんだ、欲望に身を任せても仕方がないんだ」というところへ堕ちてしまい、結果として、ゴーントマンは強力な味方を手に入れたのでした。 ディ:・・・・・。 GM:彼女の目的は、ゴーントマンに忠実に仕えることと、彼女自身と、腹心のヴァンパイア10人、もう10人しか残っていない、昔の家族。 裕人:家族。 GM:それが生き延びることです。家族が一番大事。 裕人:はー。なーるほどー。 GM/サバシーナ:「そう、私も入れて11人。あの世界を離れてから、この11人で生きてきたのだけど、そのひとりが、寂しかったのかしらね、ある時、ふと、幸せそうな家族が目に入ったの」 一同:・・・ああー! GM/サバシーナ:「で・・・やったみたい。でもその時、男の子は、命を懸けて家族を守ったの!」 一同:!! 裕人:それは・・・何となく察するのかな。 GM:何となく思い出します。あなたはその時、超越したんです。 裕人:超越? ディ:一般人からポシビリティ能力者になることです。 GM:はい。向こうは、噛んで、家族を増やそうぐらいに思っていたら、あなたは超越して、家族を守るために戦って、結果的に相討ちになって。 裕人:あれっ? 倒しちゃった? GM:はい。家族だと思ってた油断もあったと思うんですけど、あなたと相討ちになりまして、あなたは記憶をなくし、彷徨うことになり、向こうは身体をなくし、待ち人の館に送られることになり、転生する先、どこがいい? って訊かれたら、あの子の身体! って。 アン:あ、生きてる人間にも転生できるんだ。 GM:この場合、ちょっと特殊ですが、優美は魔物になりかけてた、っていう処理にさせてください。 ソウジ:だから男の声が聞こえたんですね。 GM:そうです。復讐してやる! っていう気持ちが強かったらしく。 裕人:くっそー! 家族と一緒に暮らしてろよ!(笑) GM:「どうしてもそこは、歪んでしまったのね」サバシーナは寂しそうに笑います。「ごめんなさいね。だから、あなたにしてみれば、本当に迷惑だと思うけど」優しく撫でて、「あなたは孫のようなものね」 裕人:「そっ・・・か。そうだったんだ」あー。何とも言えないなー。 GM/サバシーナ:「あの子は、やってはいけないことをした。あの子には、道理というものを教えてやらなければならない。お母さんだから、私」 裕人:「それは確かに!」調子が少し戻ってきます。「お母さんが叱ってくれないと、息子って、全然言うこと聞かないからね」 GM:「そうよ。だから・・・あなたにひとつ、希望をあげる」何もかも察してるみたいで、「あなたの家族は生きているわ」 裕人:! GM/サバシーナ:「だって、家族は失いたくないもの」 裕人:「悪人なんだか悪人じゃないんだか、よくわからない奴だなー、ハハッ」 GM/サバシーナ:「魔物というのはそういうものよ。人の理屈では割り切れない」 裕人:「本当に・・・生きてるかな」 GM/サバシーナ:「生きているわ。ただ、泣いたり笑ったりできないように、意識を閉じ込めているのでしょう」
裕人:バッと顔を上げて、「よし、決めた。俺はちゃんと、優美を救ってあげなきゃ。お兄ちゃんだからね」 GM/サバシーナ:「ならば、我が血族の一員として、共に戦いますか?」 裕人:! GM:要するに、ストームナイトとかやめてこっちに来なよ、ぐらいのニュアンスです(笑)。 裕人:そうだなー。ストームナイトとして戦っても、勝てないだろうなー。すっげぇ強い魔物だしなー。 ディ:・・・・・。 アン:まあ、原因は、裕人がタイマンで戦うことしか考えてないからだけどね。 GM:その通りです。ひとりじゃ勝てないと思います。 裕人:でも、優美をちゃんと怪我なく救いたいしなー。
GM/サバシーナ:「ええ。少なくとも夜、眠ることはない」 アン:ヴァンパイアだからね。 GM:そう言うと馬車がまた、カッカッカッカッ・・・。ここで第二幕終了です。怒涛の感じで、色んなことがわかってまいりました。 "Eternal Smile" Since 2002.02.02 E-mail:charmy_s@mac.com |