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TORGリプレイ

『CONNECT』

第三幕

 
シーン2 Moment of Chance

 
 社員寮の廊下に、ドタドタという足音と、乱暴なノックの音が響く。
「アンさん! いるか、アンさん! 開けてくれ!」
 

アン:「うん、いるよ。鍵は開いてるから」

ソウジ:ドアをバーン! と開けて、ディアンの姿を発見して、叫びます。「ディアンっ!」

ディ:「えっ?」

GM:こんな大声出すの初めて(笑)。

ディ:壁まで詰め寄られる。「ど、どどど、どうした?」

裕人:行け、壁ドンだ!

ソウジ:そうですね、もう、壁ドンしましょう(笑)。「巽工作機に、きみが話していた優美という少女がいたぞ!」

アン:「ああ。やっぱりね。そこで繋がるな」

ディ:アンの顔を見て、バロンの顔も見る。

GM:えっ、まさか! って顔してます(笑)。

ディ:カガワに、続きを促す。

ソウジ:かくかくしかじか。「このようなことが行われているなんて、とても見過ごすことはできない! 早急に事件を解決しよう!」

ディ:「この、カイシャの中で、人間を、ヴァンパイアにする実験が、行われている・・・」

ソウジ:重々しく頷いて、「しかも、当人たちはもう、感情を失っているようで、反抗する意思もない。周りの人間も、それが良くないことだとわかっていながら、上からの圧力によって、反抗する意思を奪われている。こんな状況、俺はとても許すことができない! まるで過去の自分を見ているようでな」

ディ:「わかった。・・・カガワ。オレたち、ストームナイトが、闇を払おう。そして、希望を見せてやろう」

ソウジ:「そうだな。『明日は希望に満ちている』と、何の不安もなく、夜、眠って明日を迎えられるような社会に、していかなければならない!」

GM:うんうん、いいですね。

ディ:今の言葉で、少しだけ表情が曇る(*12)けど、すぐに戻って、頷く。

アン:「気持ちはわかるが、焦って突っ込むなよ。相手はオーロシュだ。多分、他にも調べることはあるし、あとは・・・」ディアンを見て、「あんたの仲間の、裕人って奴を連れ戻せ。オーロシュのヴァンパイアに対しては、同じオーロシュの住人で、かつ、ヴァンパイアである、そいつの力がなければ、勝つことはできないだろう」

ディ:・・・・・。

ソウジ:「あの少女は、裕人という兄に、かなり執着しているように思えた」

ディ:「オレは、ユミに恨まれている」

GM:そうすると、ディアンの剣が、反応します。

ディ:!

GM:裕人が、ここに近づいています。

ディ:さっきのシャシンを、もう一度見る。

裕人:暗闇ですか?

GM:うん。洞窟の中で、小さな篝火の前にいて、照らされている印象。その隣に、もっと大きな暗闇が見える。

裕人:けど、最後に見た表情よりは明るい。

GM:明るいというか、決意めいたものが窺えなくもない、ぐらいの感じですね。

ディ:「・・・ユウトが、ここに来る」

アン:「好都合じゃないか」

ディ:「(息を吸って)アン。カガワ。オレの背中を、押してくれ」

ソウジ:頷いて、「優美という少女にどう思われているかではなく、きみが裕人という人物をどう思っているか、の方が重要なんじゃないか? 大切な人であるなら、逃げてはいけない」

ディ:!

ソウジ:「俺の知るきみは、いつだって真っ直ぐ、背中を伸ばして前を見つめていた」

ディ:「そう、か?」

ソウジ:「俺にはそう見えたよ」と言って、微笑みます。

アン:「あんたから逃げるってことは、裕人って奴にも、思うところがあったんだろうが、でも、信じてるんだろ? 多分あんたは、遠回しな言葉遊びなんかできないと思うから、いつも通り言えばいいじゃないか。思ったことをそのまま全部。そいつの逃げた理由を想像するに、それはきっと伝わるよ」

ディ:「・・・ありがとう」
 

 これまでのやり取りを聞いていたバロンが、ディアンを見据える。
「事情はわからないが、大事なものなら大事にしろ。
 失くしてからでなければ気づかないのが、人間の一番愚かなところだ!」
 

ソウジ:なんか、バロンさんがまともな人に見えてきた。

裕人:カッコいいぞー。

GM/バロン:「失くすとこうなる!」

アン:あ、やっぱり!

GM:はい。だからこうなったんですよ?

アン:「そうだね。失くす瞬間、一番怖いのは、その瞬間がわからないことだ。でも、今のあんたには、手を離してはいけない瞬間がわかるはずだ。だから必ず、チャンスは掴める。あたしにはそんなものわからなかったからね」

GM:「きみに祝福があらんことを」と言って、ヴァンパイアのくせに十字を切って。

ディ:あれ?(笑)

GM/バロン:「私はきみたちの敵だ。馴れ合う気はない。だが私は、私の敵に対して、力を見せてやろう! どちらが真のヴァンパイアか教えてやる!」

ソウジ:え?

ディ:フラグじゃないよね、それ?

GM:そう言って、無数のコウモリになって、消えていきます。形としては、時間を稼いでくれます。

ディ:では、ユウトのところへ行きます!

 
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