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TORGリプレイ

『CONNECT』

第三幕

 
シーン3 Reconnect

 
 馬車の外には、あの時見たロンドンの街並みが広がっている。
 ああ、戻ってきたんだ、と裕人は思う。
 一晩しか経っていないのに、何年も彷徨っているような、不思議な感覚。
 

GM:道中、サバシーナは、色々な話をしてくれました。「昔、こういうことがあってね」って、氷河時代、身を寄せ合って生きていた人類の話からされました(笑)。

裕人:アッハイ。

アン:長い話だった。

GM/サバシーナ:「今いる家族は、私を含めて11人。あなたが12人目よ。この歳になって、こんな可愛い孫ができるなんてね」

裕人:12人目。

ディ:つまり、ユミは違うんですね。

GM:あれは、10人のうちのひとりが、取り憑いてるだけだから。「そろそろ目的地に着くけれど、心は決まった?」

裕人:「決まった・・・とはまだ言えないかな、ははっ」

GM/サバシーナ:「何に迷っているの?」

裕人:「今の俺の力じゃ、きっと優美は助けられないと思う」

GM/サバシーナ:「その子をどうすれば『助けた』ことになるの?」

裕人:「・・・全然考えてなかった!」(笑)

GM/サバシーナ:「でしょう? もう、慌てんぼうだねぇ」

裕人:また撫でられた。
 

「その子は多分、肉体的にはヴァンパイアのはずだよ。ただ・・・」
 サバシーナは、眩しいものを見るように目を細める。
 

GM:〈魅了〉で振って。

ソウジ:えっ?

裕人:(コロコロ)2。

GM:夜だから高揚分を足していいよ。

裕人:(コロコロ)18、20。+7なんで、〈魅了〉18。

GM:そしたら、サバシーナは苦笑いをしながら(*13)、「その子の身体を動かして、ヴァンパイアの力を使っているのは、私の不肖の息子だから、息子がいなくなれば、今のあんたと同じようになると思うよ」

裕人:「えっ?・・・じゃあ、もう、人間には戻れない?」

GM/サバシーナ:「今のあんたは『どっち』だい?」

裕人:「どっち・・・?」どっちだろう。

GM/サバシーナ:「今のあんたがヴァンパイアだったら、その子はヴァンパイアで、人間には戻れない。今のあんたが人間だと思うんだったら、その子も人間だろうね」

裕人:でも、ヴァンパイアの力を持ってるのを、人間なんて、呼べる、の?
 

 馬車が速度を落とす。馬のいななきが、裕人を現実に引き戻す。
「おやおや。無粋な奴がいるようですね」
 裕人は窓の外へ目をやり、そこで信じられないものを見る。
 ・・・白馬に乗り、馬車と並走する騎士の姿を。
 

裕人:「えっ?! ディ、ディアン?!」

ディ:「ユウト・・・!」

GM:丁度、橋が架かっていて、そこを渡るか渡らないかだと思ってください。橋を渡ると森で、その向こうに会社があって、まるで黒い闇の塔のように見えます。

ディ:馬車が止まったのを見て、馬から降りる。

GM:こっちも、扉は開けますよ。

裕人:あ、開けてくれた!

GM:でも、出て行かせはしない。いつでも中に連れ戻せる。

裕人:じゃあ、足元は馬車の中に入れたまま、窓から身を乗り出して、ディアンを見ます。

 
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