Eternal Smile > CONNECT 『CONNECT』第四幕
アン:“アイデア”で、アニサオナの目的ってわかります? 巽工作機を使って、何がしたいのか。 GM:根本的には復讐です。あと、裕人くんに、ヴァンパイアがどういう風に社会で扱われるのかを見せて、これで人間社会に絶望してくれれば、帰ってくるだろうという、妹の想い。 ディ:マスター。ユミは、まだ人間なんですか? 裕人:・・・さあ? GM:先程も言った通りです。今の彼と同じようになるんじゃない? 裕人:俺と同じで、まだ人間の血を吸ってない、ってことですよね。 GM:はい。感染能力は使ってる(*16)けど、血は吸ってない。 アン:もしかしたら、優美の意識が、血を吸うことを拒否してる可能性もある。 ソウジ:そういえば、巽工作機の社長について、聞きそびれちゃったんですけど、どんな人? GM:巽十郎(たつみ・じゅうろう)さんといいます。海外の支社を渡されて、不遇をかっていたのですが、今回の件で、頭角を現そうとしているところですね。目に物見せてやるぜ! みたいな。 ソウジ:自分が受けた依頼は、巽工作機の内情を探って、よくないものを見つけたら、ないないしてね、ってことですよね。 GM:はい。持ち帰れるものは持ち帰ればいいし、あなたはストームナイトとして、自分の判断で動いちゃえばいいです。 ソウジ:“知人”のカードがあるので、ハッカーにデータを破壊してもらおうかな。ウイルスか何か入れてもらって。 GM:別に、自分でサーバーを物理的にやっちゃっていいッスよ。こんなのいくら調べたところで、発狂するだけなんで。 ソウジ:例えば、買収した新聞社に、公にしてもらうと、どうなりますか? 壊すと壊すだけで終わってしまうから、やっぱり社会に知らしめる方が。 GM:多分、ここが切り捨てられて終わるだけですね。明らかにブラック過ぎてどうしようもないので。あと、この事件が公になると、恐怖が広まる(*17)んですよ。「こんな恐ろしいことが起きていたんだ。うわー!」って言ってみんなが怖くなる。 ソウジ:あー、そうか。 ディ:知らない方が、よいこともある。 GM:ということです。会社も、被害者を決め込むと思いますし。「恐ろしいヴァンパイアが現れて、社長が魅了されてしまって!」、みたいな。 ソウジ:結局ヴァンパイアになすりつける。うーん、社長に喋らせたいなー。 アン:あ。“人物誤認”で、あたし、ナタティリに似てるとか。 GM:できますよ。そしたら、ナタティリになりすまして、逃げようとする社長をとっ捕まえて、喋らせる、っていうのがいいと思います。 ソウジ:そうだね。ここまでアンさんと一緒にやってきたから、ちょっと協力してもらえると嬉しいな。 GM:後で、そういうシーンをやりましょう。では、第四幕、決戦です!
GM:ソウジから聞いていた、非人道的な実験施設も、あなたたちは目にすることになります。そして、最上階の大きなホールに入ると、赤いものがブワーッ! と。 ディ:!
GM/優美:「もう、わかったよね? 世の中はこんなもんだし、ヴァンパイアはヴァンパイア同士、仲良く暮らしていこうよ。なんだったら人類とか支配しちゃう?」 ディ:「違う。お前は、ユウトを陥れようとして、悪事を働いただけだ」 GM/優美:「そうかしら。そう見えるのは、あなたの目が歪んでいるからじゃない?」(笑) 裕人:「あー、多分、あれに正論を言っても仕方がないよ、ディアン。とりあえず、優美の後ろに隠れてる、お前。出てこないの?」 GM:そしたら、一瞬こう、顔がありえない歪み方をして、男の声になります。『は。気づいたか』〈看破〉していいよ。 裕人:〈看破〉ー。(コロコロ)19! 6+12で、18。 GM:お、高ぇ! そうすっと、ヴァンパイアが後ろから抱擁しているようなイメージ。腕の中に、優美がいる。まだ堕ち切っていない魂が、「助けて、助けて!」って言ってるのがわかった。 ソウジ:ああ・・・。 GM:向こうは、見られているとは気づかずに、『久しぶりだねぇ。裕人くん』 裕人:「ああ。そうだね。久しぶりだ。記憶が消えててさ」 GM/アニサオナ:『そりゃそうだよ。僕がきみの頭を吹っ飛ばしたからね』 裕人:「死ぬかと思ったよ」 GM:ヴァンパイアじゃなければ死んでたやつです(笑)。 裕人:やべぇ! GM:正確に言うと、噛まれた時には魔物になりかけてて、再生能力がついてたから、頭を一回吹っ飛ばされて、物理的に、記憶領域がなくなったの。 裕人:おおー、怖っ。 アン:海馬が吹っ飛んだ。 GM/アニサオナ:『僕は僕でさ、油断してたらやられちゃってさ。ここに来るまでに2年掛かったよ』 裕人:「ははっ。それは、お疲れさん」 GM:『相変わらずだねぇ』なんとなくわかる。あれは、いつもの自分だ。 裕人:・・・・・。 GM/アニサオナ:『今なら、きみの家族と一緒に、仲良く暮らすこともできる。戻ってこないか? 家族になろうよ』 裕人:「家族になろう? 誰と?」 GM/アニサオナ:『僕とさ。僕はきみの親も同然だ』 裕人:「ふーん。そっかー。・・・で?」 GM/アニサオナ:『で?』 裕人:「確かに、お前とは、血の繋がりがあるから、家族って言われても否定はできないけど、お前の考えに賛同する理由はないっしょ」
GM/アニサオナ:『な・・・なんだお前!』 裕人:「ああ、俺のこと? 俺はストームナイトだよ」 一同:おおー。 ディ:「アニサオナ。お前は、ユウトを殺そうとしたのに、一緒に暮らそうと言って、ユウトが、はい、と返事すると思ったのか?」 GM:そうすると、逃げるように引っ込んだのがわかりました。・・・思ってたらしいよ(笑)。 裕人:家族だよね? はい。一緒に暮らすよね? はい。僕と同じ考えだよね? GM:はい。それは家族じゃなくて、奴隷、って言うんだけど。 アン:でも裕人はストームナイトになったから。 GM:2年前はただ、防衛本能で暴れてくるだけだったけど、今は、魂が入った。『なんだお前! その魂! あと、お前たちもだ!』 アン:「なんだと言われても」 GM:『恐怖はないのか!』と言って、彼は血の海をまた作ります。えーと・・・ディアンか裕人、克服チェック振って。 ディ:オレ、振るね。(コロコロ)20! 一同:おおーっ! ディ:振り足しします。(コロコロ)19、39! +11です。 アン:おおっ! さすが! GM:怖さが、一瞬にして吹き飛びました! 目の前にいるのは、ただの化け物です。恐怖の存在ではありません。説明しておくと、克服チェックに失敗すると、魔物は、恐怖度っていうポイントを、掛けるプレイヤー人数分もらうんですね。恐怖度1なら4点。そして、1点でお前は怖くなって逃げる。2点で、お前はダメージを消せなくなる。 裕人:いやーん。 GM:みたいな感じでポイントバイして使うんですよ。でも、克服チェックに成功すると、その力は一切使えません。克服されました。おめでとうございます!(拍手) ソウジ:やー、ここで決めるのがカッコいいですね。 ディ:ありがとうございます! GM:うわ、一発かよ。こんなこともあろうかと、バロン・インサイディアが血まみれになる予定もあったんだけど(笑)。 ディ:あ、なるほど、我々が撤退する時間を稼いでくれるんだ。 裕人:っていうか、血の海、消えましたよね? GM:消えました。所詮、こんなものはこけおどしです。『ならばこうだ!』彼は、何度も何度も指を打ち鳴らして、あちこちの隔壁を開き、レッサー・ヴァンパイアを街に放とうとします。 ディ:! GM:『このロンドンを、ヴァンパイアの街にしてやる!』下級でも、感染能力を持ってるので。 裕人:あー、なるほどー。 ソウジ:これは、使いどころだな。“知人”で、ユニオンのメンバーを呼びます! GM:そうするとあちこちから、企業忍者たちが、シュパシュパシュパッ。「呼びましたかマスター!」「いや、ユニオンリーダー!」 ソウジ:「みんな、よく来てくれた」 ディ:「えっ? みんな? ニンジャナンデ?」 裕人:わははははは! ソウジ:「このブラックの権化とも言える企業の悪事。見過ごしてはユニオンの名が廃る!」 GM:「その通りです!」 ソウジ:「みんな、よろしく頼む!」 GM:「はっ!」「明るい明日のために!」 ソウジ:「そうだ! 我ら忍者労働組合! 定時退社を、明日の光を目指すのだ!」 GM:彼らは一斉にヴァンパイアへ向かっていって、「そうか。可哀想に。・・・もういい! 休め!」(笑)と言って戦い始めます。 アン:『もういい! 有給を取るんだ!』 ディ:『1日ぐらい休んだって大丈夫だ!』 アン:『足りないなら、俺の有給休暇をくれてやる!』 裕人:『柄まで通ったぞ!』 ソウジ:トドメを刺すセリフがおかしい!(笑) GM:みんな、休みを潰してここに来ました。 ソウジ:振り返って、「あっちは大丈夫だ。俺の同僚がよくやってくれている」 ディ:「ニンジャ・・・同僚?」 ソウジ:「詳しいことは後で話そう。我らは我らの希望のため、こちらの敵をなんとかしないとな」 ディ:「わかった」 裕人:あ、またディアンが、なんとなく流された感が(笑)。 GM:では、クライマックスです! "Eternal Smile" Since 2002.02.02 E-mail:charmy_s@mac.com |