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TORGリプレイ

『闇からの招待』

 

第一幕


シーン4 繋がる糸
 

GM:これで一周まわりましたね。次はどうします?

ジョルト:「砂、か」と思いながら、帰る前に、現場の方へ行ってみよう。

GM:ケインくんがいなくなった場所を見に行くんですね。何かあるかどうか、〈発見〉ロールです。

ジョルト:「星をも見通す俺の目は誤魔化せん!」とか言いながら、【メガ・サイト】の基本値12で振ります。えい(コロコロ)。19。達成値18。

バーバラ:おっ。

GM:18だったら判りますね。地面が、渦巻状になっています。

ジョルト:そしたら、近づいてって、「ん? 何だろう」 と言って、手で触ろうとします。

GM:ぐっと掴むと、ただの硬い地面なんですけど、よく見ると、まるで、一旦陥没した砂が、元に戻ったような感じ。円形にですね、模様ができてる。

アンドレ:ほぅー。

ジョルト:何か手掛かりになるかもしれないから、ハンカチを出して、採取しとこう。「明らかに、人間業ではないな。・・・まぁ、まだ早計か」
 

アンドレも、失踪現場を調査しに行くが、手掛かりは何も得られなかった。
ディアンも現場へ赴き、不審な人物がいないか張り込みをするが、空振りに終わる。

一方バーバラは、天井に開いた穴を見て動揺するエイダを、必死でなだめていた。
 

バーバラ:とりあえずエイダを落ち着かせるために、自分の過去の記憶の中で、グレンという男が、どういう人物だったかを、グレンの最近の様子を聞き出しながら、思い出します。

GM:聞き出しながら思い出すのか。では〈手掛かり分析〉ですね。

バーバラ:(コロコロ)目が良くない。1ポシ使います。(コロコロ)達成値16です。

GM:少なくとも、女の子と喧嘩したからといって、家出するほどの、ナイーブな人間でないことは確かです。

バーバラ:あと、勘がすごい鋭いとか、いわゆるポシビリティ能力者の兆候があったかどうかというのは判りますか?

GM:そういえば、ごく稀なんですけど、ものすごい計算が速い時がありましたね。

バーバラ:了解です。ということで、女2人で、過去の男と今の男の話をしながら、酒飲んで、「ああ、あったあった、そういえばそんな奴だった」とか言って、ぐでんぐでんにならないうちに、「また聞きにくるわ」と言って別れる(笑)。

GM:では、その日の夕方、あなた方は教会に戻ってきました。

ディアン: 夕方まで現場で見張ってて、結局何もなくて帰ってくるので、着くのは最後になると思う。

ジョルト:かくかくしかじか。「それで、これが砂だ」

アンドレ:「そうか。こっちはスカだ! 全く情報が得られん。すまん」

バーバラ:じゃあ、ほろ酔いで、フランスパンにオードブルをのっけて、それをつまみながら、「ところでさー、うちの元カレも消えてんだけどさー、そっちの事件と関わりそうなのよねー」何だろう、この愚痴っぽいお姉さん。

GM:というか、愚痴そのものだよな。

バーバラ:「あ、そうそう」と言って、タッパーを取り出して、 「ねぇねぇ。これ、何だかわかる? 失踪事件があった部屋の天井に、こんな穴が開いててね」と、写真を見せて、「その穴んトコに、貼り付いてたのよ。何て言うの? 映画『ゴーストバスターズ』って感じ」

アンドレ:ほぅ。

ジョルト:ツンツンつっついてみる。

GM:ベタッとくっつきます。

バーバラ:「こういうのが出てくるのって、リビングランドで恐竜に触った時とか、オーロシュでホラーに触った時とか、あと、ナイル帝国で怪人が出てきた時ぐらい。・・・結構あるわね」(笑)

GM:数え上げてみたら、結構あるな。

ジョルト:これが何か判りますか?

バーバラ:〈手掛かり分析〉をしてから、調べるのがお勧め。

GM:それでもオッケーですよ。

バーバラ:まず自分が〈手掛かり分析〉。砂も手に取って、何か共通点があるのかなーと。(コロコロ)達成値15。

GM:15ですか。このネチャネチャは、どっかで触り慣れてる気もせんこともないんだけど、何だろうこれ、っていう感じ。砂は、ただの砂にしか見えないです。

バーバラ:そうねー。コアアース人のあたしから見ると、このネチャネチャしたのは、クモの糸についてる、ねばねばした物体とか、ナットウのねばねばとか、或いは、融けたゴムとかに近い。

GM:一番近いのは、クモの糸のねばねば感。

アンドレ:うわ、サイバー教皇領になさそうー!

GM:では、ジョルトさんどうぞ。

ジョルト:はーい。〈マッドサイエンス〉で分析。てぇい!(コロコロ)低いな、達成値10。

バーバラ:“援助”、+3。

GM:これは、自然の物質だね。少なくとも、〈マッドサイエンス〉や、普通の〈科学〉で作り出したものじゃない。

バーバラ:なら、リビングランドの生物か。・・・ベルギーに?

ディアン: そろそろ登場しよう。「遅くなった」

バーバラ:「おかえりー」って言いながら、ジョルトの手元をつっついてる。

ディアン: 「な、なんだ?」

GM:あなたの目には、クモの糸で遊んでいるようにしか見えない。

ディアン: 「ジャイアント・スパイダーでも、出たのか?」

バーバラ:それを聞くと、「・・・あぁ、アイルにもいたんだっけ」(笑)かくかくしかじか。

ディアン: 「そうか・・・。オレが聞いた、マークの話だと、サムソンは、 ビルの上から、糸でぶら下げられたそうだ。この糸と、繋がるかもしれない」

アンドレ:ふーむ。

ディアン: 「それから」ビラを出しながら、「話を聞いてきた。ここに書いてある通りで、陥没したという場所には、何も残っていなかった」

ジョルト:「まぁ、クモか何か、こういうものを作れる奴が犯人なんだろうけど、道路が陥没して元に戻るとか、俺が見た、地面を砂にしてすぐ戻すってのは、多分、自然だけではできないだろう」

アンドレ:「こっちはこっちで、繭のようなものになって連れ去られたと言ってるしな。そんな魔法があるのか?」

ディアン: 「ジャイアント・スパイダーを操る、魔獣使いが、来ているのかもしれない」

バーバラ:「そんなにいっぱいいるモンなの? んな馬鹿でっかい昆虫が?」

ジョルト:「ま、何にしても、俺の鉄拳で一撃だけどな!」(笑)

アンドレ:「あー、嫌だイヤだ、こういう話は嫌いなんだよね」とか言いながら、ひとりで苦い顔してる。

ジョルト:しかし、この写真の穴が、脚の跡だとすると、相当大きそうじゃないか。こんな奴が、街中をぺたぺた歩いてるとはあまり思えないな。で、さっきのディアンの話で、ノエルは地下で行方不明になったというのを考えると、もしかしたら、どっかのビルか、地下のどっかに、基地でも立ててんじゃないのか?

アンドレ:基地か。

ジョルト:そういう意味では、誘拐された5人が、能力者っぽかった、って話も見えてるんで、ただ単純に食べちゃうとはあまり思えないから、どっかに、捕らえてあるんじゃないかな。

バーバラ:ああ、とてもナイルっぽい。

ディアン: ジョルトが想定しているのは、秘密基地ですよね。オレの頭に浮かぶのは、どうしても、スパイダーの巣なんだけど。

アンドレ:あと、牢屋とか。

GM:さて、このままだと、シーンを切って、次の日の朝になっちゃいますけど、いいですか?

ディアン: いや、話を聞いて、オレ、じっとしてられなくなったんで、誰も止めなければ、捜しに出ちゃいます。

バーバラ:何を?

ディアン: ジャイアント・スパイダーの巣(仮称)。

バーバラ:待った待った。ちょっとタイムください。行動を決めたい。

GM:いいですよ。

バーバラ:えーとですね、5人には何か、能力者という以外にも、共通点があると思うんですよ。ある病院に行ってるとか、あるストーカーに狙われてるとか。その共通点を洗い出したい。

GM:それだったら、依頼者だけじゃなくて、他の周りの人々にも話を聞かないと、無理でしょうね。

ディアン: 怪しげな組織と接触した、というのも、あり得るかな。例えばノエルは、就職活動中って言ってたから、その時に怪しげな人間と接したかもしれない。

アンドレ:ああ、なるほどねー。

ディアン: あと、調査に向いている人、いない人が極端なので、当たりをつけて、全員一緒か、2−2に分かれて、行動すればいいんじゃないかと思う。

バーバラ:では、明日午前中は、アンドレとバーバラが、ベスと一緒に現場をまわりましょう。

ジョルト:俺とディアンは、消えたノエルの話を聞きに、夫婦の家に。

ディアン: あまり、騎士としては家捜しなんかしちゃいけないんですが、部屋で手掛かりを探したい。

GM:はい、オッケーです。


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