TORGリプレイ

『HEAVEN』

 
 

第三幕

 

補給のため、マッコイの飛行機は一度着陸。
そこから、ヘリに乗り換えてエデンを目指すことになる。
飛行場では、先刻マッコイが連絡を取ったジャンプ系熱血少年レルムランナー(笑)
シュア・スカイウォーカーが先回りして待っていた。
 

シーン1 翼を持った少年
 

マッコイ:「うわ、何だこいつ、滑走路に『マッコイ御一行様ご歓迎』なんて書いてやがる!」(笑)

GM:得意満面。「先輩方ー、皆さんー、お久しぶりッス!」

ディアン:「シュア・・・」

GM:うわ、シリアスモードだ。「は、はい」

ディアン:「ジェシカが、さらわれてしまった」

GM(シュア):「聞いてます。でも、取られたら取り返せばいいんです」

ディアン:「俺も、それを言おうと思ったところだ」

GM(シュア):「ということで、力貸しますよ!」(親指を立てる)

和歌:「お前はいつも元気だなー」
 

シュアの口から語られる事実に、ストームナイトは眉根を寄せる。

グリゴリを名乗るエデン残党の本拠地は、やはり旧エデンであった。
信じ難いことに、アメリカは再編しつつあるエデンを黙認しているのだという。
そして、エデン残党の中で腕の立つ人間の数は20〜30名。
彼らは、巨大アンテナを備えた通信基地にて、「何か」を行っているらしい。
 

マッコイ:「さーて、どうすっかな。このまま乗り込んでもいいんだが少し情報を整理しておきたいところだな」

ディアン:えーと、エデンの手引きをして、金を払ってるのは・・・。

GM:さっきも言ったけど、ローゼンクロイツと名乗る男が、フリーメーソンをバックにしながら、個人で金を出してるようです。

ディアン:でもさ、デニス大統領がエデンの残党を集めて潰すっていうのは、政治的にどうなんだろ。「アメリカのため」っていう大義名分は通用するのかな。

マキシム:ま、国益のために動いてるんだ、って言っちゃえば。

ディアン:潰して、自分の株上げようっつーの? かーなり面白くないんだけど。

マッコイ:いや、それにしちゃあ、やる事なす事が仰々しすぎる。どうも違うような気がするな、利用されてるような気がしてならないんだよな。

ディアン:それは、金輪に? 金輪は、きっとエデンにもアメリカにも武器売ってるよね。

GM:売りますよ。両方に。アイルにも売ってますよー。

マッコイ:この場合「利用されてる」って二つの主体があるんだ。まず一つは、アメリカを利用している連中。次がそのアメリカを利用している連中をさらに利用している連中。

マキシム:アメリカを利用してるのはまず、ジェシカをさらって行った連中だよね。

マッコイ:少なくともアメリカが即座に敵にならないというところを見ればそうだろうね。アメリカが今エデンが復活しつつあることを認識してることは間違いない。にも関わらず軍事的報復をするという動きがいまだに無いということは、これは少なくとも何らかの形で裏密約があると見るべきだね。

GM:一応公的に、俺たちが潰すぜ、みんなも潰そうぜ、って発表はしてるんだけど、自分んとこで庇い立てしてる。

マッコイ:言行不一致もいいところだな。

ディアン:囲って手出しできないようにしてるのか。ちくしょー。

マッコイ:「うまいこと囁いて、気がついたら形ができていてもう手に負えなくなってましたっていう状況まで持ってくのが、まずジェシカをさらった連中の目的だろうな。その状態でやっぱりウハウハになる奴はいるもんであって、ジェシカをさらった連中が、自分たちが利用されていることに気づくかどうか・・・。気づけば手はまだある。ジェシカの本心はエデンの序列に与していないからな」

ディアン:「それは・・・俺も、信じたい」

マッコイ:「ただ個人の事情と政治的事情ってのは全く別物で、ましてや、エデンを利用している連中がそうなるように仕向けている。前回もそうだったしな。ったく、困ったなー」

ディアン:「大郷か」

和歌:「・・・・・」

マッコイ:「(和歌を見て)! あー、別に奴のことを悪く言うつもりはねぇんだ、それは、あー、悪かった悪かった、悪気はなかったんだ、もぅ!」

和歌:フッ、って笑って、「何の話だ?」

ディアン:あ、そうか、俺も今、青くなってる。

和歌:「まぁ、気にしてないさ」
 

 現在の状況を大雑把にとらえると、下図の通りになる。

memo

大きく東西に分かれた世界政府の盟主は、アメリカ大統領デニス・クォーターメインと
アイル女王ペラ・アーディネイの二人。
アメリカはエデンの残党を庇い立てしており、その背後にフリーメーソンの影が見え隠れしている。
また、ナイル帝国及びサイバー教皇領も暗躍を開始しているという。
もっとも、この両者は犬猿の仲であり、互いの邪魔をすることに忙しいため、
さほど警戒する必要は無さそうである。

が――状況の把握が進む中、ストームナイトの間に、あまり穏やかでない仮説が浮かび上がる。
 

マッコイ:GM、これは技術的な質問なんだけど、ダークネスデバイスって、自力で、メールシュトロームから脱出できんの?

GM:基本的には、不可能ではないのだけれど・・・。

マッコイ:ハイロードが近くにいた場合は。

GM:いた場合は、帰ってきます。

マッコイ:そこなんだよ、俺が今思いついたのはね、メールシュトロームの向こう側にハイロード候補をひとり放り込んで、デバイスと同調させた後、帰ってきたぞーわっはっはーっていう可能性。

GM:例え話をすると、海の中に、ダイヤモンドを捨てた場合、もしダイヤモンドの位置が特定できれば、ダイヤモンドを拾って帰ってくる尼さんもいるでしょう。

セバス:で、帰ってきた尼さんはハイロードになってると。

GM:そう。

ディアン:じゃあ、もうやろうとしてることは判ったじゃん!(心配)

マッコイ:ただ、前回もそれに近いことはやってるのよね。それにアメリカが気づいていないと思えんのよ。じゃあ、そこまで予測ができていてそれでも静観している理由は何なんだ。

ディアン:・・・判らない。

マッコイ:しかも前回、核ミサイルを放ってまでその危険性を認識していたわけだから。

GM:全てをチャイにしようとしたからね。あの男ね。

マッコイ:ひとりのハイロードが誕生すれば自分達にはどうにもできねぇってことぐらい理解はしてるハズなんだが、それでも放置する理由が思いつかん。

マキシム:「ま、俺的には考えてもしゃーねぇから、とにかく行きたいな」(笑)

セバス:正しい! バーバリアンの鑑!

マキシム:「だって、数は少ないんだから、俺らでも何とかできんじゃないの? 情報からするとさ、頭数はそれほど多くないんだから。強いっていうだけで」

GM:当面の敵としては、ケルビムを名乗るアーク、がいますけどね。
 


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