TORGプレイレポート

『Keynumber is THE "6"

 
 

第二幕:Man of No.6

 
 4人はトレーラーに乗せられ、北海道の山奥、人里離れた大邸宅へ連れて行かれる。

「改めて自己紹介といこう。私は金輪龍一のクローン、No.3327β。
ストームナイトに感化され、このまま金輪龍一の元にいてはダメだと思った。
芭蕉と名乗り、ダブルスパイとして、ビジネスに素養のある者を探していた。
そして君らが選ばれたというわけだ」

財閥の総帥→稼頭姫:「伴稼頭姫(ばん・かずき)。他に特に言うことはないけれど・・・あ、坊や、ひとついいかしら。私は、『お姉さん』よ」

機械の友→カケル:「カガリベ・カケル。レーシングチームのオーナーやってます。今スポンサー大募集中! 好きなことは乗り物に乗ること。嫌いなことは乗り物を傷つけること。よろしくお願いします、お姉さま」

政治家→阿笠:「私の名前は阿笠邦夫(あがさ・くにお)。衆議院議員を務めています。この国で最大党派の面々が、次々と金輪産業に有利な法案を通過させるので、おかしいなと思ったのですが、ひとりの力では限界があるわけですよ。個人的に金輪産業が怪しいとにらみ、この稼業についたのです」

騎士→アーウィン:「私はアーウィン。騎士なので主を求めて旅をしているわけですが、ニッポンへやって来たら、とっても腐った世界だったので、この世界を正してやるつもりです」
 

シーン1 クローンの胸騒ぎ

 芭蕉は4人を、眼光鋭い着物の男に引き合わせる。

「ここにいるお方は、瀬谷大名だ」

 日本がニッポンテックに変貌した際、全国のヤクザは5つの組に改変された。瀬谷は5人の組長(「大名」と呼ばれる)のひとりであり、賢明にも金輪龍一こそがニッポンに急激な変化をもたらした真の黒幕だと認識している。

カケル:ということは、俺たちが探していた黒幕にいち早く気づいた人なんだ。瀬谷さんは。

稼頭姫:「ところで瀬谷の親分さん、私たちをここに呼んだということは、何かしら私たちに要求することがある、というわけよね?」

「その通り」

「今、インドのニューデリーや、中国の北京で、急速な技術革新が起きているのを知っているだろうか。それは何故かというと、ニッポンテックに取り込まれたからだ」

阿笠:「取り込まれた?」

「アメリカでもリビングランドが続々とコアアースに戻ったように見えているが、実はニッポンテックに変わっているだけだ。他の地域も同じ。一箇所たりとも、コアアースには戻っていない」

カケル:「じゃあ俺たちは、世界が平和になったと思い込まされていただけなのか!」

 芭蕉はなおも言葉を続ける。
 各レルムの頂点に立つハイロードは、誰もが「TORG(トーグ)」という全知全能の存在になることを目指しているのだと。そしてTORGになるには、ポシビリティを判別する能力、物理的エネルギー、膨大なポシビリティ・エネルギーの3つが必要であるらしい。
 金輪龍一はニッポンテックの領土を拡大することによって、膨大なポシビリティを獲得し始めている。早く手を打たなければ、手遅れになるかもしれない。

「今彼は、突然全てのクローンを呼び集め、大きな計画を実行しようとしている。これまでは地道に経済的に戦っていたのだが、もはや時間はない。そこで、ニッポンにある色々な組織と協力して、一気に攻撃を仕掛けようと思う。どうか、金輪ビルに突入して、金輪龍一と戦ってくれ」

アーウィン:「要は正面突破ですな。非常に高尚な計画です」

カケル:「・・・いや、もうちょい何とかならないの?」

阿笠:「蛇の口の中に入るようなものではないか」

「ただ我々が突進するだけならそうだが、ニッポンには金輪龍一に対抗する様々な組織がある。これから、君らがコンタクトを取って、彼らを味方につけてほしい。そうすれば、いい勝負ができるだろう」

稼頭姫:「それは、私の財閥にもちゃんと利益になることなんでしょうね?」

「勿論。金輪を倒せば、あとは烏合の衆だからな」

カケル:ということは、うちのレーシングカーにも、あの恥ずかしいKマークを付けなくてよくなるんだな(笑)。
 

NEXT → ストームナイトは個々の実力を遺憾なく発揮していく……
 


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