第三幕:Year of No.6
シーン4 伝説ふたたび
- ドクターはストームナイトを療養所の地下へ導く。
「安心してくれ、ストームナイトの諸君。君たちは記憶と能力を一時的に失っているだけで、時間さえあれば、それらを完璧に取り戻すことができる」
- 彼が指をぱちんと鳴らすと、地下室に次々と電気が灯っていく。
「見たまえ! これが記憶再生装置だ!」
そこに置かれているのは、見るからに禍々しい、ごてごてとした機械。
ヘッドセットと椅子、頑丈な拘束具、巨大な発電装置。
そう、ナイル帝国ハイロード、Dr.メビウスが発明したと噂される
永久拷問機構「オメガトロン」そのものであった(笑)。
アーウィン:これはオメガトロンじゃないか!
- カケル:っていうか、これがここにあるということが、既にもうナイル帝国の崩壊を意味しているような。
「うるさい! わしがいる限り、ナイル帝国は不滅だ!」
阿笠:「わしがいる限りとは、どういうことだ?」
- 稼頭姫:「まさか・・・」
「その通り! よく見破ったな、ストームナイトの諸君」
ドクターが白衣を脱ぎ捨てる。するとそこには、
古代エジプト王の衣装を着けた男が腕組みをして立っていた。
一同:「Dr.メビウス!?」
- カケル:(看護師に)じ、じゃあ誰なんだお前は。
「皆さん、私は堕ちたる女王、ペラ・アーディネイです」
- アーウィン:「陛下! 陛下!(泣き笑い)」
「さぁ、早く記憶を戻すがいい」
- 半信半疑で記憶再生装置に座るストームナイト。
その傍らで、Dr.メビウスが事情を説明し始める。
「実はわしらは、ある人間から君たちを世話するよう依頼されている」
いわく、4年半前、ストームナイトは金輪龍一を追いつめたが、
あと一歩のところで返り討ちに遭い生命を失った。
その時、芭蕉が【センド】のグループパワーを使い、
死にゆくストームナイトたちの魂を別のコズム
(マーケットプレイスという世界)へ送った。
マーケットプレイスは、地球と一種のパラレルワールド的関係にある。
したがって、マーケットプレイス人の中にも、
稼頭姫、カケル、阿笠、アーウィンの4人が存在する。
ポシビリティ戦争終結後、4人のマーケットプレイス人は
事故に見せかけて暗殺された。
その瞬間、地球から【センド】で送られた魂が4人の肉体へ入った。
Dr.メビウスとペラ・アーディネイは、4人を見つけ出し、
療養所で肉体の損傷を回復させ匿ったのだった・・・。
「用意はいいな。スイッチ、オン!」
- 途端、もの凄いリアリティの奔流がストームナイトを襲う。
それに抗う中で確かに、4人はかつての能力を取り戻していった。
・・・その時、地下室の天井に大穴が開く!
「いやぁ、ここにいたんですか。S級手配犯の方々・・・ハイロードの皆さん」
- 声と共に穴から姿を現したのは、プロストームナイト社の面々、
すなわちレッドハンド、ミスター・ホー、ヴォータンの3人。
「オメガトロンが破壊されたら、さすがに記憶は回復できない。適当なところで見切りを付けて奴らを倒してくれ」
「ヴォータンは、頭はそれほど良くありません。ですから、買い取れます」
- 稼頭姫:「(微笑んで)任せておいて」
「しまった! あの女、ヴォータンの弱点を知ってますよ」
「ソンナ物、恐クナイ」「ヴォータン、あなたは勘違いしています!」(笑)
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