第二幕

 
シーン４　五里霧中
 

リリアンがソニアの部屋から戻って来たところで、４人は全員集合。
マイクロチップと写真、スペシャルズのことなど、入手した情報を共有する。
 

リリアン：じゃあ、もう一回カタカタやってみる。プロテクトを破ろうと。

ＧＭ：うっす。じゃあ、頑張って振りましょう。

リリアン：（コロコロ）ほーら、こんな時悪い目しか出ないな。

ディアン：その時に、一言。「ロレーヌは、俺たちの顔を見て、『お願いします』と言った。何か、あの時、スペシャルズの前では言えないことを、伝えたかったに違いない」

蓮翔：えー、シケモクをプカーッてやりながら、「人それぞれ役割があるから、ちょっと待ってろやー」

リリアン：“ひらめき”足して、達成値１５。

ＧＭ：そうすると、プロテクトが破れます。大雑把に言うと、ヴェルムが、亡命をして、自分の技術や戦闘能力をアメリカ合衆国に売ることによって、自分たちの身分を保障してもらった、ということに関する記録ですね。その技術がスペシャルズへ流用されたのではなかろうか、と思われる部分も若干あります。

リリアン：なるほど。

ＧＭ：また、彼自身も自己防衛のために色々調べていたらしくて、２つのことが書かれています。ひとつは、金輪産業という、黒い噂の絶えない東洋の大企業から金が流入しているっていうのと、もうひとつ、フォートレスやスペシャルズを作ったりするのには、ナイル帝国の技術が使われているようだ、と。

リリアン：やっぱり。
 

感情を吐露する文章が続く。

『しかし、気づいたからと言って、他に選択肢はない。
本当ならば神に告解するところだが、私はもう神と話すことができない』
『とにかく、彼女を何とか守りたい。私の身体が喪われても構わないから』
 

ＧＭ：記録の最後には、『作戦開始の直前、今となっては上官となった、ザルマンに呼ばれて、出頭することになった』とあります。

リリアン：日付は書いてある？　どれ位前か。

ＧＭ：約一ヶ月前。

リリアン：なるほどねー。（ふと思いつく）そういえば、何であのお嬢ちゃん、テントの中にいたんだろう？　ということで〈手掛かり分析〉。

ＧＭ：いいところに気づいたんでプラス２（笑）。

リリアン：（コロコロ）足し引きして・・・達成値１６。

ＧＭ：お。では、この材料と、今までの知識や経験から類推すると、ヴェルム自身が、アメリカの保護を受けられない状況になり、そのためにロレーヌを緊急避難的に逃がしたのであろう、と思われます。ああいうトコに残ってる人たちは義理も厚いし、霧や密林や恐竜たちが守ってくれるだろうから、と。

リリアン：ふむふむ。

ＧＭ：あとですね、『彼女の名を持って、自由を取り戻さん』っていう、メッセージが見つかります。それが彼にとっての切り札、というような印象を受けます。フォートレスの設計図なども幾つか出てきました。

リリアン：じゃあ、チップをチャッと抜いて、自分のパッドの中にでも入れとくかな。

ＧＭ：それはオッケーです。

リリアン：ここなら手出しできまい、っていう。こういう使い方があるのよ（笑）。
 

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