TORG・ABCリプレイ

『LIBERTY』

 
 

第二幕

 
シーン3 超人兵士
 

リリアン:「忙しいトコ悪いわねー」

GM/ソニア:「気にしないで。あなたと私の仲じゃない」

リリアン:「そう言われると有り難いんだけど。そういえば、今日どうだったの? 最前線にいたあたしが言うのも何だけどさ」

GM:「一応、軍の公式発表は、大勝利」ざっくばらんに話してくれます。

リリアン:「ま、大勝利には間違いないと思うけど。ところでさ、途中で声掛けてきた子がいてさ」

GM/ソニア:「もしかして、空を飛んで不思議な力を使う・・・」

リリアン:「何で知ってるの?」

GM/ソニア:「私も声掛けられたから」(笑)

リリアン:「あー、そうなんだ。スペシャルズとか言ってたけど、何なの、スペシャルズって? あんな奴いたっけ?」

GM/ソニア:「少し前まではいなかったんだけど。これは噂半分に聞いて。どうも、スパルタン(*17)の中から選抜されて、新たに能力を付加された、超人兵士、らしいわ」

一同:・・・・・。

GM/ソニア:「色々と胡散臭いのよ。黒い噂の絶えない、金輪産業(*18)が、このフォートレスの建築にも、スペシャルズの計画にも、かなり金を出してるって話」

リリアン:「金輪産業? それって、メチャメチャ有名なアレ?」

GM:そう。今のところ皆さん的には限りなく黒に近いグレー。ハイロードと絡んでいるに違いない、でも証拠がない、っていう。フォートレスの完成が異常に早かったんで、あれはどうやって造ったんだろう? っていうのが、専らの評判。実は白い手のクレーンが造ってんだけどな(笑)。明らかにナイルの〈マッドサイエンス〉入ってるんだけどね。

リリアン:「なるほどねー。そんなのになると精神までぶっ飛んじゃうワケ? 誰彼構わず言い寄るなんて」

GM/ソニア:「ほら、何て言うの? 中身を見ない男の典型みたいなものよ。ああいうのがいい、っていう女がいるんだから解んないわよね」

リリアン:「いやさ、今日あたしが、アレに乗ったってのは、知ってるでしょ?」

GM/ソニア:「聞いたわ。記録から削除しといたから」(笑)

リリアン:「やっぱ、持つべきモノは友よねー」

GM/ソニア:「私もできれば、そういう、上官への説明が面倒な単語は消しておきたい、っていうのもあるし」

リリアン:「ま、ひとつの噂で終わるでしょ。でさ、アレに乗ってる時に、さっきのダメ男の仲間が、民間人ボコってたのよ」

GM/ソニア:「そう・・・。黒い噂はいっぱい聞いてたんだけど」

リリアン:「あれはやっぱまずいわよ。だって一般兵が見たりしてんだからさ。そういえば、テントにいた人たちを連れて帰ったんだって?」

GM/ソニア:「そうね。こちらで保護して、必要な者には食事を与えたり手当てをしたりしてるんだけど、衰弱が激しい者も多くて」

リリアン:「中に妊婦がいたでしょ」

GM/ソニア:「ええ。丁度従軍の医者がいたんで、診ていただいてるわ」

リリアン:「産婦人科って大丈夫なの? 従軍の医者で」

GM/ソニア:「かと言って、ほら、診せないわけにもいかないし」

リリアン:「確かにね。ま、大丈夫か・・・。まだ看護婦の方が腕がいいかもしれないわよ、おばちゃん辺り」

蓮翔:これマジな発言だぜ(笑)。

GM/ソニア:「実際に、いつ産まれてもおかしくはない状態みたい」

リリアン:「あの子は何? テントの中に、父親がいたの?」

GM/ソニア:「それらしい人は見掛けなかったけども、うわ言で、『ヴェルム』とか・・・」

リリアン:「ヴェルム?」

GM/ソニア:「そんな名前を呟いてる、って聞いたわ」

リリアン:「どっかで聞いたことあるような気もするんだけど・・・」心当たりある?

GM:《知力》を、振ってみてください。+2あげます。

リリアン(コロコロ)3振っちまったよ。ポシ。(コロコロ)19。ボーナス+6、+2して達成値19。

GM:お、そうするとですね、あなたは聞いたことがあります。聖堂騎士の中でも、かなりのやり手だったそうです。特殊な十字剣を両手に持って、撃つわ斬るわの大騒ぎっていう。

マキシム:ほぉー。

蓮翔:すげぇな。

GM:ですが、1年位前に出奔して、サイバー教皇領のレジスタンスが捕まえて仲間に引き入れようとしたけど、それはできなかったらしい。

リリアン:「ってことは何? その時に、アメリカへ入国したってこと?」

GM/ソニア:「の筈。入国の記録が妙な感じになってるけど。多分、亡命したんだと思うわ」

蓮翔:今の消息について訊いてみてくれ。

GM/ソニア:「ちょっと判らないわね。調べてみる?」

リリアン:「いいの? ゴメンね。片足突っ込ませちゃった?」

GM/ソニア:「あなたが、部屋に入った時点で」(笑)

リリアン:「バレてたかー」

GM/ソニア:「普通だったら、関わり合いにならないのが、一番良かったんだけども、ほら、友達に閉じるドアは持ってないから」

リリアン:「解った解った。今度ワイン1本届けとくわよ」

GM/ソニア:「極上ね(笑)。他に何かある?」

リリアン:「大丈夫よ。ありがと。くれぐれも気をつけてね。あたしが言うことじゃないけど」

GM/ソニア:「今のこと、あなたの胸の奥にきちんとしまっておいてよ」

リリアン:「とりあえず、胸パッドはちゃんと入れてるわよ」

蓮翔:そっちかい。

マキシム:そっちの胸なのかい。

GM:そうすると、向こうはニヤッと笑うだけで、何もツッコまずに(笑)スルーして、次のシーンに行きます。
 

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