TORG・ABCリプレイ

『LIBERTY』

 
 

第三幕

 
シーン1 再会
 

GM:では第三幕です。皆さんは、気がつくと、それぞれ手錠をはめられて、牢の中にいます。武器とかの類いは取り上げられていて、服の乱れから、身体検査をされたんだろうな、ぐらいのことは判ります。で、リリアン。あなたは、武器は取られてるんだけど、他の人に比べると、超丁寧に直したか、そもそも身体検査をされてないかのどっちかで、多分されてない(笑)。

蓮翔:あの、(リリアンを指差し)女性扱い、(自分たちを指差し)男性扱い、みたいな。

GM:ほら、パッドにチップを入れてたじゃないですか。あるもん。

リリアン:じゃあ、はっと気づいたように、胸押さえて「あー良かった、バレなかった」

GM:そっちかよ!

マキシム:荷物は全部取り上げられてる?

GM:そうですね、武器の類いとか、めぼしいアイテムは取られてると思ってください。

蓮翔:えー、タバコも取られてる?

GM:取られてる。でも〈発見〉振っていいですよ。

蓮翔:武器よりタバコが大事。(コロコロ)19

一同:(笑)

蓮翔:達成値14。

GM:多分、あなたを運ぶ時に落としたんだと思う。床にシケモクが1本。

蓮翔:でも火は?

GM:ない。吸おうにも吸えねぇ。ちょっとした拷問、っていう。

ディアン:「リリアン、泉、怪我は、ないか?」

蓮翔:えー、じゃあ、手錠掛けられた手を伸ばしながら、「いや、け、怪我は、ないんだが。やべっ、ヤニ切れ」(笑)。

リリアン:「バカ・・・」

蓮翔:自分でもビックリした。19振るんやもん。

ディアン:部屋を見渡してみる。ここは、フォートレスの、一室か?

GM:材質とかも似た感じなんで、フォートレスの中なんだろうな、というのは見当がつきます。ただ随分奥の方に連れてこられたな、という。

リリアン:周りには誰かいるかな。

GM:人の気配はないです。

リリアン:カメラの気配は?

GM:〈発見〉を振るまでもなく、あります。ちゃんと動いていて、皆さんのことを監視しているものと思われます。

リリアン:うーん、死角もなさそうねー。

蓮翔:手錠されてるだけで、立ったり歩いたりはできる?

GM:できますね。割とユルいなぁというのが、正直な感想。

リリアン:周囲に、牢屋がありそうな気配ある?

GM:はい。多分、向こう三軒両隣、みたいな。

ディアン:鉄扉に耳をつけて、何か聞こえるか〈発見〉を。

GM:それは振らなくて大丈夫ですよ。離れた所に、世間話をしている見張りの人たちがいます。「あー、もう明日はイベントか。早いもんだな」と。

マキシム:イベント?

ディアン:デニス・クォーターメイン大統領が言っていた、式典のことか。

GM/見張り:「各地から人来るんだろ?」「なんでも、アイルのペラ・アーディネイ女王も来るみたいな話を聞いたけど」「マジ? ・・・俺、ファンなのよ」(笑)

ディアン:女王陛下。あなたのお姿は、こんな地にまで伝わっています(誇らしげ)。

GM/見張り:「魔女とかって悪口を言う人がいるけど、ダメだよね、そんなことを言っちゃね!」「そんなことお前、もしスペシャルズにでも聞かれたら、大変だぞ」

蓮翔:とか話をしてる間に扉開けたいんだが、〈錠前破り〉2レベルじゃ足んないかな?

GM:やってみてもいいですよ。道具がないからその分は差し引かなきゃいけないけど。

リリアン:ゴメン、ここで〈芸術(演技)〉使うわ。「ちょっとちょっと、ヤバいヤバい、ヤバいんだけど、マジでさあ!」って叫んで、見張りを呼びつける。

ディアン:「どうした、リリアン?!」

リリアン:「奥で、あんたたち2人噛みつき合ってて。耳の辺りとかどっちか噛んでて」

ディアン:「な・・・な?」

マキシム:「あぁー、喧嘩してろってことか」

ディアン:「俺と、マキシミリアンが、喧嘩をする?」

リリアン:「逃げるためには、時にはこういう芝居も必要なんだ、って、物語で読んだことあるでしょ?」で、「ちょっとちょっと! 止めてよ!」と。(コロコロ)達成値14で、とりあえず呼びつける。

GM:超ー早く飛んで来る。「どどどど、どうした?」

リリアン:「早く止めてよ! 何であの2人をあたしと一緒の部屋に入れたの?」

GM:「しかし、囚人同士の喧嘩に俺たちが・・・」「何言ってんだ! あの女ジョゼフ様のお気に入りだぞ!」「えっ? だから身体検査もしなかったのか」(笑)「まずいよ! もし何かあったら俺たちがやられちまうぞ」ガタガタブルブル、大慌て。

リリアン:「とにかく何とかしてよ! 別の牢に移してもいいから!」

GM:「お、お前ら、その女に触れんじゃないぞ!」とか言いながらですね、見張りは扉を開けて入って来て、取り押さえようとします。

マキシム:じゃあ、ディアンに殴り掛かる振りをして、看守にがーん! と当たって。

GM:はいはい。その辺は、瞬殺の方向で(笑)。がつん! といい感じにKOされます。所詮一般人。

ディアン:「大丈夫か?」

リリアン:「大丈夫大丈夫。応急手当てしなくても、失神してるだけよ」って言って、鍵持ってる筈だからそれで手錠を外して、トンズラここうと思いつつ、周りの牢を見てみる。

GM:周囲の幾つかの牢には、やっぱり拷問を受けて、ぐったりしてしまっている人たちが、ちょこちょこいるんですけど、ロレーヌやヴェルムの姿はないです。

リリアン:とりあえず鍵だけこっそり開けておく。

蓮翔:扉を閉めとけば、気づかれないだろ。回復したら逃げてくれ。

GM:そうすると、ひとつの牢に、最初にロレーヌを庇おうとしてたお爺さんがいるのに気づきます。「お前さんたちは?」

リリアン:(口に人差し指を当てて)「しっ!」

GM:「あ、見覚えがある!」って顔をして、「もし逃げるのなら今のうちじゃ。ここの者は、明日に迫った戦勝祝賀式典を前に、気が緩んでいるようじゃから、わしのことは気にせず、逃げるがいい」と、苦しい声の中で言います。「お前さんたちのような若い者が、こんな所で死ぬ必要はない」

リリアン:「んなこと言いながらね、爺さん放って行くのも、後々祟られたらマズいし、背後霊とか嫌いだし」って言って、さっさと抱えてトンズラこくぞ。正しくはこっち(マキシム)が背負ってんだけど(笑)。

GM:そうすると、背負ってみて判るけど、彼はドワーフです。痩せちゃってるんで、ぱっと見では気づかなかった。

一同:うわー。切ないー。

マキシム:「で、爺さんに聞きたいんだけども、俺たちの装備は?」

GM:彼は、多分こっちだと教えてくれるんですけど、そこへ向かう途中、やたらと警備が甘い印象を受けますね。意図してやっているのかな? って感じです。

蓮翔:カメラあるぐらいだから、脱走兵扱いで、まぁ、しばかれるんだろうなぁ。

GM:上に連絡が行くのも、時間の問題かな、と。

蓮翔:ということで、さくさく行こうぜ。

マキシム:ああ。
 

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