TORG・ABCリプレイ
第三幕 GM:では、武器とかを取り返したところで、お爺さんは、「ここはもう危ない。持つ物を持ったのだったらこのまま行け」という風に言います。 ディアン:「もし知っていたら、教えてほしい。このフォートレスの中に、大いなる災いが眠っていると、ヴェルムが予言していた。その災いというのが、何なのか」 GM:/ドワーフ爺:「ヴェルムを知っておるのか?」 ディアン:「直接、会ったことは、ないけれど」 GM:/ドワーフ爺:「そうか・・・。かの者は以前わしにも、このフォートレスに、大いなる災いが眠っていると言っていた。それを救うために、単身乗り込んだことまでは判っている。彼に頼まれたこともあったので、わしはロレーヌを守っていたのだが、力及ばずこういうことになってしまった。ヴェルムは戻って来ておらぬから、彼の試みそのものが成功したとは思わないのだけども、半ば目的は果たしたらしい。それでザルマンとやらは、彼の行方を追っていたようだ。わしやロレーヌに拷問を加えて彼の居場所を聞き出そうとしたが、埒が明かないので、強硬策に出るようなことを、拷問をしながら、こぼしていた」 ディアン:強硬策・・・。 GM:/ドワーフ爺:「当初の予定通り、式典のその日に、計画を実行する、と言っていた。ついでに今は、わしの体内時計の感覚では夜中の12時過ぎだ」(笑) マキシム:よく判るな。 GM:/ドワーフ爺:「朝7時には、式典が始まる筈だ。もし何か起きるならお前さんたちが行って、奴らを乱すために動いてくれぬか。あの恐ろしい力のスペシャルズに、並の者で抗することはできん。無駄に若い者が命を散らすことはない。このフォートレスに何があるか、それ自体は謎だし、スペシャルズの奴らが何をしているかは判らないが、奴らが邪悪な卑しい心の持ち主だということは判る」 蓮翔:それは、誰もが判る。 リリアン:とりあえず今ので、〈手掛かり分析〉を仕掛けてみる。(コロコロ)21と言ってみる。 蓮翔:お! いいねぇ。 GM:では、ひとつには、この辺とか、本来警備が厳重であるべき所が手薄だということは、別の所を守っているんだろうなぁというのがまず、単純に想像がつきます。そして、予定通り、計画を実行するということは、今日の朝に異変が起きるということは間違いないですね。 蓮翔:そうすると、今の段階で、どう動いていいか判らんぞ。このまんま隠れていて、式典が始まってから動くべきか。 ディアン:いや、それでは時間が足りないだろう。 蓮翔:そうだ、爺さんにロレーヌを見かけたかどうか訊いてみなきゃ。 GM:/ドワーフ爺:「中枢部に連れて行けというようなことを言っていた。直接、プロテクトを解除させるのだ、と」 マキシム:じゃあもう、中枢部に行って、ロレーヌを助けるのがいいか。 蓮翔:ということはやっぱり、バカと何とかは上の方? GM:そうしていると、メールが入る。ソニアから。『フォートレス地下の、詳細不明の所が判った』と。図面が添付されていて、それを見ると、一本の杭が地下深くまで入っていて、その先端から矢印が出ていて「ストーム」、矢印、東海岸拡大図、矢印、アメリカの全図と並んでます。 一同:!! リリアン:なるほど、アメリカ全体をストームに巻き込むってワケね。 マキシム:どこにでもストームを起こせるような機械なのかな。 リリアン:要するに、アメリカ全土にストームを起こしちゃって、要らない人たちを全部。 マキシム:消しちゃうよってことか。 リリアン:壮大なんだかバカなんだか。 GM:多分バカなんだと思います。あの、やった奴らがナイルだから(笑)。やりすぎ、っていう。 蓮翔:加減を知らない。 GM:あとは、図面によると、最上階が、コントロールルームになってて、下が、ピンポイントの起爆核(コア)。 リリアン:さあ、上と下どっちを押さえた方がいいのかしら。 蓮翔:下行った方がいいような気がするぞ。駄目元で、現場を急襲。仮にコントロールルームで何か指令を出しても、途中でちょん切っちゃえばいいじゃん。 リリアン:確かに、斬艦刀が2本もいるし。 蓮翔:それに結局、コントロール不能になったら現場に降りるしかねぇ。 リリアン:しょうがない、下を押さえるか。 GM:いいですけど、コアを強引に壊すと、バックファイアで多分ここがなくなると思います。ナイルの機械は自爆するのが仕様ですから。 リリアン:大丈夫。足りない分は勇気で補えばいい。 GM:はい。では整理をしておきましょう。(絵を描きつつ)超大雑把に描きましたが、これがフォートレスです。最上階に、コントロールルームがあります。そこにロレーヌが連れて行かれたという情報が入っています。 ディアン:えっ、連れて行かれたのは上なのか。だったら上だ。 マキシム:ああ、上行こう。 蓮翔:待てって。今、下を止めようって話をしてるのは、多分、ロレーヌにスペシャルズの誰かひとりはついてるだろうから・・・。 GM:はい、間違いなくついてますね。 蓮翔:それで、うちらの戦闘能力ではスペシャルズと戦うのは無理だーぐらいのことを、さっき爺ちゃんが言ってたから、じゃロレーヌを助けに行くよりは、この大本であるコアが、指令を出しても動かなければ、とりあえず時間稼ぎになるから、いいかなと思ったの。 ディアン:でも、コアを迂闊に壊したらば、それは自爆を招くかもしれないわけで、俺たちには、そのコアを安全に処理できる知識がない。 蓮翔:あ、ないのか。 GM:ないです。マッドサイエンティストがいないから。下手するとこのフォートレスがなくなる。 リリアン:ってことは、コントロールルームで電源切るしかない。 蓮翔:では上行くしかないか。 GM:あとは、中の人たちを逃がしてあげないと、多分大惨事。 蓮翔:えー、それに関しては後回し。 ディアン:何故後回しにできる? 蓮翔:だってうちらは脱獄囚だから。俺らが、反逆ってわけではないが、スペシャルズに捕まったことが知られてれば、普通に、誰かとすれ違ったら、脱走したってことで、捕まっちゃうから。 GM:いい読みです、いい読みです! 蓮翔:先にスペシャルズを取っ捕まえて、実はあいつら、こういうヤツで、うちらが正義! って証明してからじゃないと逃がせないんだよ。 GM:因みにこの中の人たちはみんな敵です。教えときますと、ストームナイトが100人います。 マキシム:うわー。 蓮翔:助けようと思ってる相手に返り討ち、っていうか、こっちは攻撃できないけど、向こうは攻撃してくるっていうジレンマに陥るぞ。もっと良く考えましょうー(笑)。 ディアン:俺バカだな。ホントにそういうトコ解ってなかった。 蓮翔:助けるってこと自体は正しいのだが、えー、裏街道行ってるチンピラとしては、「今は、やる順番が逆だぜ?」って感じ。 GM:では、もう一度整理をしましょう。ひとつは、先程も言った通り、最上階に、ロレーヌが捕まってるコントロールルームがあって、うまくするとここで、止められるかもしれない、ということ。次に、装置自体を無力化しないと、致命的な破滅を招く可能性がある、ということ。ただし、問題なく処理する技術を皆さんは持っていないので、コアに対する直接的な破壊行動になると思います。そうなると多分、フォートレスがなくなるので、中にいる人たちを助けなければいけないのですが、ここの人たちはみんな、皆さんを脱走兵だと思っているので、基本的に敵です。加えて、外に出ようとすること、若しくは外に伝達しようとすることに対して、防御策が十重二十重に練られています。 蓮翔:つまり、連絡して仲間を呼ぶとか、何かするっちゅーことは、まず無理。 GM:はい。この中で処理しなければいけません。そして、あと6時間もすると、アメリカの、多分東海岸のどっかの都市がストームで壊滅します。 蓮翔:技術的にコアを止めるのが不可能だというならば、先にコントロールルームを押さえて、ロレーヌを確保しよう。ロレーヌがキーなワケだから、ロレーヌが、データを打ち込まなければ計画は発動しないと。 GM:要するに、ヴェルムがどういった物を仕掛けたのか、何のためにロレーヌが呼ばれたのかというところが、ポイントですね。 蓮翔:とりあえずさっきのマイクロチップの内容を見た以上は、ロレーヌを助ける方向で。 GM:そうですね。あなたの頭の中には、あの時(*21)のリフレインが来ると思うので。 蓮翔:・・・・・。
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