Eternal Smile > Limited War 『Limited War』第三幕
GM:そんなに気後れしなくても大丈夫だよ。仮面つけてるし。 神崎:バレバレのような気がするけど。 GM:ニッポンテックには、変装が見破りづらいという世界法則があるんです。 フリオ:それは、タキシード仮面がマスクをしただけなのに。 勇人:わからないのと同じですね。 GM:お祖母さんからは、面会場所として、料亭の一室を指定されます。 神崎:では、料亭の一室に向かいましょう。 GM/真輝子:「お入りください」 フリオ:入ったら、ジャパニーズスタイルであいさつを。 GM:背筋をぴーんと伸ばした、和服美人です。 イクイリ:先代お役目様(*21)みたいな感じ。 勇人:あー、いいですねー。お綺麗で。 GM:まずネヴァンに、「お話は伺いました。怖い目に遭わせてしまってごめんなさいね」と。 神崎:「我々は、彼女を保護した者です。そして、このタイミングで恐縮ですが、あなた様に会っていただきたい方がいまして」 勇人:じゃあ、スッと現れますよ。「失礼します」 GM/真輝子:「あら。・・・売り出し中の坊やが、どんな御用?」 勇人:「大切な用向きがありまして。ただ、先にそちらの件を済まされてからで、私の方は結構です」 GM/真輝子:「であれば、この先の話は、外には出したくないので、皆さんお引き取りください」 勇人:「わかりました。表で待たせていただきます」 神崎:小声で、「いいのか? 結果は変わらないぞ」 勇人:問題ありません。違うってことが証明されてから、「違うのは当たり前です。僕はここにいるからです」って言えばいいだけの話なんで。 イクイリ:とりあえず、ささくれだってる僕は、お祖母さんに噛み付いてかかるよ。「科学的なアプローチができないからと言って、こんなオカルトに頼るとは、正直言って、僕はあなたに失望しました」 勇人:「まあそう言わないでください、ドクター。神も仏もない世ですが、異なる論理形態というものはあるものです。少し待ちましょう」 神崎:では、我々は一旦下がりますか。 GM:しばらくすると、ネヴァンが顔を出します。「終わったよ」 勇人:「結果はどのようなものだったのですか。まあ、聞くまでもないことですがね」 GM:ネヴァンが振り向くよ。「どういうこと?」 勇人:「遺骨(それ)は、彼女が探していたものではなかったのでしょう? ありがとうございます。あなたが、騙りやペテンでもなく、誠意ある人物であることがわかりました」 GM/ネヴァン:?? フリオ:まあ、クエスチョンだらけですわな。 GM/ネヴァン:「でも、おばあちゃんにとっては、悲しいことだったのかもしれないよ。捜してる相手と会えなかったんだから」 勇人:この場合、会えてしまうのもどーかと(笑)。「お手数をお掛けしました」と言って、もう一度頭を下げて、ノックをします。「恐れ入ります。先ほどごあいさつさせていただいた者です」 GM/真輝子:「どうぞ」 勇人:「はい。失礼いたします」 GM:お祖母さんは、一度ガタッと立ち上がった後のような、慌てて居住まいを正している感があります。 勇人:「ああ、そのままで結構です。ご無理なさらず」 GM/真輝子:「そういうわけにはまいりません。わたくしは嵐王寺コンツェルンの、総帥の妻です。いつも居住まいを正していなければならないのです!」 勇人:「・・・あなたはいつも変わりませんね。お祖母様」 GM/真輝子:「えっ?」 勇人:「まずは、非礼と不義理と、家への不孝を詫びなければなりません」と言って、ひざまずいて、一礼をして、仮面とウィッグを取ります。 一同:!! フリオ:なんと。 神崎:これで、お祖母さんを〈説得〉ですね。 GM:真実そのまんまだから、ボーナスはつかないけどね。 勇人:そうですね。嘘もつかないし、報酬も、何もないです。難易度はいくつですか? GM:お祖母さんの〈意志力〉は14で、態度はまだ反感だから、21。 勇人:了解しました。(コロコロ)ポシビリティを使います。 GM:どうぞ。 勇人:(コロコロ)ここでかー! さっき出ろよ! 20。 神崎:おお、すげー! 勇人:ありがとうございます。出目が42で、〈説得〉14プラス12の、26です。
勇人:「聡いお祖母様ならお気づきでしょうが、僕は、謀殺されかけておりました。それに対し、さらなる再殺を逃れんがため、そして、復讐を遂げるため、長年自らを愛し慈しみ、こうして涙を流してくれる祖母すら、欺いておりました。詫びの言葉もございません」 GM/真輝子:「では、あなたは、何故戻ったのですか?」 勇人:「全てを取り返し、良き方向へ進めるためです。ただ取り返すだけでは、前と同じことが繰り返されるのみ」 GM/真輝子:「あなたは、あなたの会社のこと、社員のこと、それを第一に考えて、今まで潜伏していたのですね。わたくしにはわかります」 勇人:「ですが、最も尊ぶべき肉親に対して、悲しい顔をさせています。それに関して、どのような誹りでも受ける覚悟です」 GM/真輝子:「勇人。何故わたくしが、怒っている、悲しんでいる、と思うのですか? わたくしは、あなたが生きていてくれて、本当に嬉しいのですよ」 勇人:「であるならば、本音を申し上げます。僕は、叱られたいのです」 GM:・・・・・。 勇人:「自らの行いが赦されることだとは思いません。だからせめて、罰を受けたいという気持ちがある。僕の中の弱さが、それを生んでいるのでしょう。そして、僕が弱さを見せられる相手は、今、この世界において、あなたしかいないのです」 GM:叱られたい、か。難しいッスね。 勇人:突き放す方がいいと思います。そんなことで楽になれると思うんじゃねーぞ、というのが、僕が望む回答です(笑)。 GM:ええーっ? フリオ:まあ、そうかな。 神崎:俺も、お祖母さんの立場だったら、頬を叩いて、しっかりしなさい、って言うかな。あなたは嵐王寺の跡継ぎなのですから、こんなことで負けてはなりません、って。 勇人:そうそうそう。 GM:では、そのまんまもらっちゃいますね。頬をパチーン、とやって、「甘えたことを言うのはおよしなさい。あなたは、嵐王寺の跡継ぎです。嵐王寺の名にかけて、悪事を為した連中を、きちっとやっつけなさい!(*22)」 勇人:顔を上げて、「本音の本音を申し上げます。もう一度、背中を押していただきたかった! ありがとうございます。これで、この復讐は僕の復讐だけではなくなりました」 神崎:ああー、なるほど。
勇人:「この窮状に、助けてくれる友もおります。紹介したく思いますが、一席設けさせていただいてもよろしいですか?」 GM/真輝子:「では、ご紹介いただけますかしら」 勇人:みんなを部屋に呼んで、順番に紹介します。 改めて仮面を被り直して、「こちらが、僕の祖母である、嵐王寺真輝子会長です」 GM:被るんだ。 勇人:勿論被りますよ!(笑)復讐が終わるまでは! 神崎:そしたら、嵐王寺のそばに行って、「嵐王寺。甘えられる家族がいるっていうのは、いいことだな。多分それがきみの強さなんだと思う」 勇人:「僕は、この嵐王寺コンツェルンの、家長ですのでね。本来、僕が家族から甘えられる存在でなければならない。家長として、務めを果たさねばならない。そのために、ご助力、引き続きお願いいたします」 神崎:「取り戻そう」って一言だけ言って、お祖母さんに一礼しますかね。 勇人:「ありがとうございます」 イクイリ:当然女性だから、僕は目を合わせるつもりはない!(笑) 勇人:「ドクターは、シュツルムリッターの共同経営者です。ちょっとシャイなところがありますが、彼もまた、神崎さんとは違う紳士です」 GM/真輝子:「お名前が乗客名簿にありましたね。今回の件に、巻き込んでしまったのかしら」 勇人:「奇跡の大脱出を、ね」 イクイリ:「まあ、そうですね。僕は死ねないので、大丈夫ですよ」 GM:今、お祖母さんの目を見た? イクイリ:「うっ・・・て、天才は死なないんです」(笑)数字を数えないと。1、2、3。 勇人:うっかりバカになるところでしたね(笑)。「フリオさんには、子会社をお任せしています。ニッポンとは違う経営のスタイルで、新しい風が入ってきてる感じがしますね」 フリオ:「まあ、慣れないことですが、少し、道楽をさせていただいています」 GM/真輝子:「いたりあ商会さんといえば、最近よく、本音エリスさんを、コマーシャルで見ます」 フリオ:「たまたま、いい広告代理店がつきまして」 GM:「あなたとエリスさんは、そうね、まるで、理想の父娘像みたい」さりげなく地雷を。 フリオ:ゲフンゲフン。 勇人:「フリオさんは、色々な戦いを経ている方ですので、僕が復讐を遂げるにあたって、ある種の柔らかさを、身を持って示してくれていると思っています。ただ復讐に汲々とし、視野狭窄になるのではなく、大切なものを置き、復讐心は忘れないようにするけれども、普段はそれに振り回されるべきではない、と」
GM:第三幕終了です。皆さんに2ポシビリティ差し上げます。 "Eternal Smile" Since 2002.02.02 E-mail:charmy_s@mac.com |