Eternal Smile > Limited War 『Limited War』第四幕
GM:時は流れて、株主総会の朝です。なお、『事故』を防ぐため、会場には武器の持ち込みはできません。入り口で没取されてしまいます。 神崎:俺は、ナポレオンと一緒に、会場の外で警戒に当たりますよ。何かあれば、すぐそちらに向かえるように。 勇人:はいはいはい。 神崎:逆に言うと、アヤをつけられたくないんで。嵐王寺の部下が、武器を隠し持ってたのが見つかった、とかってなると、それはそれで嫌だから。「表舞台は、きみがやるべきだが、舞台裏は任せろ。そういう仕事は得意としている」 勇人:「あなたさえ望めば、どこの大名も将軍も(*23)、あなたを抱えるでしょうに。仕官の口はいくらでもあるでしょうに」 神崎:「武士と武芸者は違うんでね。残念ながら、俺も相棒(ルビ:マルセル)も、恐らく根無し草。誰かの元にいたり、きみのような心許せる者を作ってしまうことに対し、危機感がある。そうしたら、戦えなくなるような気がする」 勇人:「なるほど。そうなのかもしれません」 神崎:「だからこそ、嵐王寺。きみが総帥の座に戻ることが、俺の救いにもなる」 勇人:「あなたや、マルセルさんのような方を、手元に留めておこうとは思いません。あなたたちは、言うなれば大空を往く鳥です。ただ、そんな方たちが宿り木となれるような場所を、作っておきたい。そして、宿り木の一本でありたい、と僕は思います」 神崎:「俺は、きみのことを友だと思っている。不測の事態があれば、必ずきみの助けになる。その代わり、ニッポンに立ち寄ることがあったら、お茶の一杯も出してほしい。それで充分」 勇人:「わかりました。子々孫々まで、お約束しましょう」 神崎:「これで食いっぱぐれることがないと、信じたいな」(笑)それだけ言って、俺は外に出ます。 GM:今のうちにカード交換をしておくといいと思うよ。 神崎:“ドラマ”カードが3枚あります。多分俺自身は会場に行けないので、交換が必要だったら言ってください。 勇人:僕の手札は“ヒーロー”、“ドラマ”、“貫禄”、“偉業”となっております。キリッ。 GM:うわー。動かせないー。 神崎:わかった。じゃあ、俺はこの“ドラマ”を抱えておいて、敵が現れたら、一刀のもとに切り捨ててやります。 勇人:お願いします。フリオさんはどうします? GM:株主総会の会場に入ることは可能ですよ。 フリオ:ただ、いざという時には、獲物が欲しいところではあるから、そこをどうしようか。 勇人:隠しといても良いですよ? 僕、こんな時のために〈手品〉とか取ったんで。 フリオ:こうしよう。銃は、予め神崎さんに預けておく。で、ちゃんと仕立物のスーツを着て。 勇人:かっこいいー。 神崎:いざとなったら俺が飛び込んでって、銃を渡せばいいわけね。じゃあ、預かっときます。 フリオ:でも、荒事にレディを巻き込むわけにはいかんね。 勇人:エリスちゃんは多分、一緒に行くって言うと思うけど。 フリオ:ネクロマンサーのあの子は・・・。 勇人:「確認ですけど、見届けていかれます? それとも、観光でもして帰りますか?」 GM/ネヴァン:「別に。私が興味あったのは、骨だけだから」 勇人:骨のある回答をありがとうございます(笑)。 GM/ネヴァン:「えっ、観光させてくれるの? ホント?! だったら・・・(フリオを見る)」 フリオ:「今日は大事な会議があるんで、終わったら、連れていってあげよう」 GM:そしてまた神崎さんがエリスに蹴られるんでしょ。 神崎:そう。本来ならフリオを蹴りたいんだけど、フリオを蹴っちゃうのは可哀想なんで、無関係な人間に当たる。「言いたいことがあるなら、本人に言えよ」「言えるわけないじゃない、バカ!」(笑) 勇人:でもエリスちゃんは、本音エリスという芸名の通り、いざとなれば本音を叩きつけて、あっという間に修羅場になるので。 フリオ:怖い。 神崎:パーン!(平手打ち)「何よこの泥棒猫!」とか言うわけですね。 勇人:それを言うと、相手の株も上がってしまう諸刃の剣であった(笑)。 神崎:いいじゃないですか。伊達男の目の前で、美女が2人で、っていうのは、役得ですよ。 勇人:戦後処理を考えると大変気が重いと思いますが(笑)。 GM:ということで、ネヴァンは、ワクワクしながら部屋で待ってます。るるぶとか読んでます。 フリオ:行く気満々だよこの子は。 GM:そして・・・神崎さん、“警戒”カードを使ってもらってもいいですか。 神崎:はい。 GM:あなたの目の隅を、円さんらしき人が横切ります。
GM:あなたにはわかります。彼女は、気配を消しています。 神崎:これ、忍者じゃないかな。 勇人:いや、まさか忍者だなんて、そんな!(笑) 神崎:じゃあ、会場に彼女が入る前に、「円さん」と呼び止めます。「いつもと雰囲気が違いますね」ビジュアル的には、俺と彼女しか認識できない状態で、あとは人のシルエットが、会場内にスーッと入っていく姿が映ってるような、そんな感じで、会話をしましょうか。 勇人:ああ、いいですねー。 GM/円:「これは私のビジネスです。部外者のあなたには関係のないことです」 神崎:「残念ながら、今は、嵐王寺くんの元で働いているサラリーマンです」社員証を取り出して、見せますよ。「もっとも、今の俺の役割は警備主任。つまりは、彼のビジネスに対して、敵対的な行動を取る人間を取り締まる役割です。さて、と。(声色を変えて)あなたは、どちらの味方ですか?」 GM/円:「おかしなことをおっしゃいますね。お金は私を裏切らない。私はお金を裏切らない。私が何より好きなのはお金です。勇人総帥を殺せば、沢山お金をいただけると言われたんです」 勇人:・・・・・。 GM/円:「あなたがそこにいらっしゃることは、理解できません。私の邪魔をしても、あなたにとって、一円の得にもならないはずです」 神崎:「なるほど。価値観の相違ですね。確かに、一円の得にもならない。そうかもしれない。だが、ここで嵐王寺くんが倒されてしまったら、自分の誇りが汚される。それは、見過ごせない」 GM/円:「誇り、ですか。一円の得にもならないのに」 神崎:「だから言ったじゃないですか。価値観の相違だって。お金を大事にする人もいれば、誇りを一番大事にする人もいる。それでいいじゃないですか。つまり、意見が対立して、そして互いに退けないものがあるというのなら・・・戦いで決着をつけるしかないでしょう」
神崎:「あれだけ人がいたにもかかわらず、注目されることはない。あなたの腕前は、認識できました。本気で行きます」って言って、妖刀の方を抜きます。 勇人:うん! イクイリ:なるほど、彼女が敵だったんだな。 神崎:ニッポンテックだからねー。 勇人:こちらは、居住まいを正して、「さあドクター。いよいよです。えっ、円くんが。連絡が取れないんですか。そうですか」って言って、あとはお察し。 "Eternal Smile" Since 2002.02.02 E-mail:charmy_s@mac.com |