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TORG往復書簡リプレイ

『MOMO Can Survive』

第三幕

 
シーン4

 
GM:レジスタンス村の手前、リビングランドの霧の中で、ジゼルの乗るジープを発見します。

球太郎:車にも勝る狼の脚力に、めちゃくちゃ感心します。「まさか本当に追いつくなんてよ! すげえぜ! な、モモ!」

モモ:「はい!」

球太郎:モモへの声掛けには、あの最悪の第一印象を払拭したい気持ちも滲ませます。ふざけてるように見えるが、こんなにすげえ奴なんだぞ、と。「さーて、俺も働かなくちゃな!『観光気分』、払拭するぜ」

ヴォルフ:『おう!』

球太郎:身体中に力をみなぎらせ、戦闘に向けて気を高めます。そして、ジープと併走し、気軽な感じでジゼルに声を掛けます。「よう! のんびりしたもんだな。ひとりでドライブ、楽しいかい?」

GM/ジゼル:「なっ!?」

球太郎:追い抜きざま、アンダースローでボールを前輪と接触するように投げつけます。ハンドルを誤って、停車せざるを得ないように。

GM/ジゼル:「ラン! 裏切ったか」

球太郎:「ランじゃねえ、ヴォルフだ!」

GM/ジゼル:「っ!」

球太郎:ニヤリと笑ってジープの前に回り込み、「あんたらと愉快な三人組やるのに、飽き飽きしたってよ!」

GM/ジゼル:「だから脳改造した方がいい、って言ったのに。自分の力を過信してるから、こんなことになる」

GM:ジゼルは誰に聞かせるともなく吐き捨てます。

GM/ジゼル:「アタシたちは合衆国大統領から、独自の行動を認可された特殊部隊、スペシャルズ! アタシに歯向かうことは、大統領に歯向かうことと同じよ」

球太郎:「合衆国がなんぼのもんじゃい! 認可? めんどくせーから目をつぶってもらってるだけだろ?」はあっとため息をつき、「それを良いことに好き勝手やって、いい気になってるお前らも、目をつぶってる大統領も、くだらねーよ。ドラ息子とダメ親の関係みてーだ」

ヴォルフ:『・・・・・』

球太郎:「なあ、もうやめねーか? あんた、機関長として優秀なんだろ? こんなことしなくても、充分合衆国の利益になってるんじゃねーのか?」
 

 少なくとも球太郎は真剣です。
 プレイヤー的には、「問答無用」とキレさせるフラグ立てですが(笑)。

 

球太郎:「俺の経験上、ダメな親子が立ち直る場合、ドラ息子が先に変わることが多かった。変わってみねーか、今ならまだ・・・」

GM/ジゼル:「ストップ。坊やは勘違いしてるわ。大統領はね、アタシたちみたいな超常能力者を、私兵としてそばに置きたがっていたの。それでアタシたちは大統領と契約を結んだ。レジスタンス村排除の件は、大統領直々の命令。つまり、坊やにはアタシたちの作戦を邪魔する権利なんてない、わけ」

球太郎:「・・・・・」

GM/ジゼル:「契約通りの仕事をしに来たんだ。それのどこが悪い!」

ヴォルフ:『契約の中に、メアリィ・マーシの謀殺は入っていない。少なくともそれは、スペシャルズの暴走だ』

GM/ジゼル:「いい子ぶるんじゃないよ、このクソ狼!」

ヴォルフ:『本性が出たな』

球太郎:いいぞヴォルフ! かっこいいぜ!

GM:すみません、修正します。船を降りないと指令を果たせないわけですから、メアリィを亡き者にする計画を、大統領も黙認していたと考える方が自然です。つまりヴォルフのセリフは事実とは異なるハッタリになります。

球太郎:実態はGMのおっしゃる通りでしょうけれど、球太郎は大統領側の事情をよく知らないので、ヴォルフのセリフに乗っかります。「わからねえかなあ。こんだけ大事になっちまった時点で、この作戦はもうダメだよ」

GM/ジゼル:「なんだと?」

球太郎:「あんたら、騒ぎを隠れ蓑に本命の作戦にかかりたいのは分かるけど」自分とモモのバディを相手に意識付けるように、モモの肩に手を置きます。

モモ:「!」

球太郎:「その騒ぎが、俺たちみたいな余所者が疑うきっかけを作っちまった。俺が言えた義理じゃねえが、もっとスマートにやるべきだった」

GM/ジゼル:「・・・・・」

球太郎:表情を臨戦態勢に切り替え、決然と告げます。「レジスタンス村に手は出させねえ。それでもやりたきゃ、俺を倒してからにしな」

ヴォルフ:『言い直せや、タマキチ。俺たち、だ』

球太郎:ありがとうございます! ヴォルフっぽいです。

GM/ジゼル:「アーッハッハッハ! これだから正義のヒーローは嫌いなんだ! 望み通りに殺してやるよ!」

GM:狂気に満ちた笑い声が、ジゼルとの交渉決裂を告げます。

GM/ジゼル:「虐殺なんてね、筋肉に訴えなくても、カンタンなのよ。ほら、こんな風・・・にねッ!」

GM:途端に、息ができないほどの臭気がジゼルの右手から放たれます。

球太郎:「なっ・・・この、外道がっ・・・」袖口で口を押さえながら、吐き捨てます。

GM:「プラント:コードラフレシア」。彼もまた、ヴォルフと同じ創造主によって生み出された改造人間だったのです。

球太郎:プラントと来ましたか! まさかの別タイプ改造人間。燃える展開! 最初のネタをこんな風に膨らましていただいて、もうニヨニヨが止まりません! ボスはコードユグドラシル辺りかな(笑)。

GM:あなたの隣で、モモが呼吸困難で崩れ落ちます。

球太郎:「モモっ!!」

モモ:「くるし・・・きゅう、たろう、さ、・・・」

球太郎:先ほどのように、また、失う恐怖に囚われてしまいそうになります。が、すぐに精神を立て直し、スポーツタオルに水筒の水をジャバがけして、絞ってモモの口元を覆うように巻き付けます。
 

 「少しだけ待っててくれよ、モモ・・・すぐに助ける」
 自らもガスと出血に苦しみながら、それを振り切るようにバットを構えます。
 そして、狼の体にくくりつけていたヴォルフの荷物をごそごそと探ります。
 「多分あるはず・・・あった! ちっと借りるぜ」
 ヴォルフ愛用のジッポーのライターをポケットに忍ばせます。

 

GM:ドラマチック戦闘。リビングランドの深い霧に紛れて、ジゼルの姿は全く見えません。モモは1ラウンドにつき1レベル負傷を負います。4ラウンド(40秒)経つと死亡します。4回行動するまでに、どうやってジゼルを倒すか考えてください。今回は長考が必要だと思います。

球太郎:ぎゃー! 仕事でも泣きそうなのに(以下略)お言葉に甘えて、長考します!

 
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