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TORG往復書簡リプレイ

『MOMO Can Survive』

第三幕

 
シーン3

 
球太郎:ラン(であった者)をぶっ飛ばしざま、モモに振り返る球太郎は、ものすごく怒ったような、それでいて泣きそうな顔をしています。

モモ:「球太郎さん・・・」

球太郎:言葉が、出ません。なので、思わず抱き締めます。

モモ:「!!」

球太郎:「もう・・・こんな危ないことせんといてくれ・・・! 俺は・・・モモを・・・失いたくないッ・・・!!」

モモ:「・・・・・」

GM::大の字に倒れていたヴォルフ(そう、最早ランではありません)が、むくりと起き上がります。

球太郎:慌てて離れて、 下手な口笛で誤魔化そうとします。「ピーピピー!・・・おっ、気が付いたのかヴォルフ(棒読み)」

ヴォルフ:「やりやがったなタマキチ。俺がお前を手加減なしで殴ったことあったかよ?」

球太郎:「ああ、『今ーがそのとっきっだっ♪』見ろよこの血の海を!」懐かしいアニソンの一節を口ずさみつつ、敢えて明るく言い放ちます。

ヴォルフ:「その傷! まさか、俺がやったのか?!」

球太郎:「おうともさ。ま、お前が元に戻ったんだ。安いもんさ」

GM:まるで悪い夢を見ていたようだ、と彼は言います。ナイルで基地から飛び出していき、黒い影に襲われてから、記憶がないそうです。

球太郎:「なるほどな。恐らくあの医者のオッサン、そしてオカマが、戦力が欲しくてお前を洗脳かなんかしたんだろうぜ」

GM:さすがの読み。スペシャルズとヴォルフの関係は、だいたい合ってます。

球太郎:「覚えてねーのか? お前、オッサンとオカマとつるんで、スペシャルズなんて愉快な三人組やってたんだぜ? 結構な黒歴史だな、お?」

ヴォルフ:「ここは、ジャングルの中、みたいだな。タマキチ、お前ここで何してんだ?」

球太郎:「お前の運転でここに来たんだろーが! そして、俺は球太郎だ!」やっと、いつものツッコミを取り戻した球太郎であります。

モモ:「スペシャルズは、デニス・クオーターメイン大統領お気に入りの特殊部隊だと、船長さんから聞きました」

ヴォルフ:「船長?」

モモ:「メアリィ・マーシさん。USSチャレンジャー号の船長さんです。その船長さんが、船から転落したと聞いて、ヴォルフさんは、機関長さんと一緒に、車で船を離れたんです。私は・・・球太郎さんのことを、ずっと見ていたかったので・・・(頬を染める)」

球太郎:モモがすらすら状況説明してくれて助かるなー、と思ってたら爆弾キター!「そうゆうのやめてくれよう」と赤くなって小さくなります。

ヴォルフ:「くそっ! 何てこった!」

球太郎:いや、怒るトコそこじゃねーだろ。

ヴォルフ:「ノロケはその辺にしてくれ、じゃねーよ!(ひとりボケツッコミ)」

球太郎:自分でツッコんだんかーい!(笑)思えばデスホーク作戦下で、「復讐の鬼女」含めて三人で冒険してた時は、こんなのが日常茶飯事だった。

ヴォルフ:「思い出したぜ。大統領からの指令はこうだ。『この先のレジスタンス村(*18)を襲撃し、住民を皆殺しにせよ』」

球太郎:「な、なんだってー!? あのオカマ野郎、ジープで随分先に行っちまったぜ! 何とかして止めねえと・・・! 大体、船長はどこ行ったんだよ! まさか本当に、もう水の中か? それともどっかに監禁か? ヴォルフ、お前覚えてねえのかあー!?」肩をがしっと掴み、ガタガタ揺すります。

GM:動くと傷に障り、あなたはうずくまります。

球太郎:「あいたたた・・・くそう、しまらねえなあ。レジスタンスの命がかかってるってのに、情けねえ」

ヴォルフ:「その傷じゃ、走るのは無理だな」

GM:彼は神妙な顔になります。そして、何か決意した様子で、あなたとモモから少し距離を置きます。

ヴォルフ:「完全獣化(リミットブレイク)!」

GM:長く苦しげな遠吠えと共に、彼は、四足歩行の狼に姿を変えます。

ヴォルフ:『二人とも、俺の背中に乗れ。目いっぱい飛ばせば、追いつけるかもしれねぇ』

GM:彼には解っていました。狼の因子を完全に発揮した自分は、もう人間の姿には戻れないのだと。たとえこの身が人外に成り果てても、ストームナイトの仲間を運び届け、悲劇を止める。それが、ヒーロー・狼獣鬼の、せめてもの贖罪である、と。
 

 うわーん!
 仕事がわんさか降ってきて泣きそうなのに、朝から別の意味で泣かせないでくださーい!
 取り急ぎ、全俺が泣いたことだけお伝えします。

 「すげえ! お前そんな技持ってたんか!」
 すっかり痛みを忘れてはしゃぎます!
 しかし、その裏にある悲愴な覚悟・・・ヴォルフにとって自己の存在を投げ打った行動であることを、
 知る由もありません。

 「モモ、俺にしっかり掴まるんだぞ!」
 と念を押しといて、自分も振り落とされないように、しっかりヴォルフに掴まり、
 レジスタンス村に向けて出発します!
 「頼んだぜ、ヴォルフ! ぽんこつジープなんて追い抜いてやれ!!」

 

GM:カードを2枚補充していいです。そして、“ヒーロー失敗”に代えて、“偉業”をお渡しします。

球太郎:ありがたくいただきます。“ヒーロー”、“アイデア”をチョイスし、即、“アイデア”を使用します!

GM:おや、何でしょう。

球太郎:知りたいことは、「どうすれば船長もレジスタンスも助かるか」です! 欲張りすぎであれば、第2希望「船長はどこにいるのか」です。演出としては、勿論、名探偵モモの推理ショーを所望します!「球太郎さん・・・謎は、全て解けましたっ!」(笑)

GM:ヴォルフへの乗り方って、私の想像だと前がモモ、後ろが球太郎なんですが(後ろで支えてないと全速力で走った時に吹っ飛ばされそう)、合ってますか?

球太郎:位置関係については深く考えてませんでしたが、それでいいと思います。走りながら、ヴォルフに会話する余裕があれば、船長の行方を知らないか再度尋ねます。

ヴォルフ:『眠らせて閉じ込めてあるって、誰かが言ってたな。誰だったっけ』

球太郎:「それ、マーベリックって医者じゃねえか? お前がいた愉快な三人組の恐らくリーダーだと思うが、何て言ってたか、覚えてねえか?」スピードによる風圧に負けじと声を張り上げながら、内心歯噛みします。「ちきしょう・・・。どこにいるか分かれば・・・」

モモ:「だいじょうぶ。きっと、だいじょうぶです、球太郎さん」

GM:モモの声は少し震えています。顔は見えませんが、きっと一生懸命微笑もうとしているんだろうな、と感じます。

モモ:「船は、私たちが降りるまで、どこにも寄らなかったし、他の船にも会いませんでした。つまり、閉じ込めることが可能な場所は、あの船だけです。船に戻ってから、全部の部屋を探せば、きっと、船長さんを見つけられます! だから、今は機関長さんを止めることだけを、考えましょう」

球太郎:素晴らしい推理ショー、ありがとうございます!「なるほど・・・。船長を眠らせて隠し、船員には捜索中と思わせ、その間にお目当ての作戦行動。これが奴等の筋書きか」

GM:実際はあなたとの密着度合いがすごくて、頬を真っ赤に染めています(笑)。

球太郎:勿論球太郎も真っ赤です! しかし、モモが振り落とされないように、しっかり支えてます。
 

 「船長の命は恐らく、無事。でないと、隠れ蓑としての利用価値が無くなるから。
  ありがとな、モモ! これでやることがすっきりしたぜ!
  ベースが見えりゃ、あとは走るだけだ!」

 まずはツーベース、レジスタンス村へ!
 そして船・・・ホームベースへ!

 
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