Eternal Smile > MOMO Can Survive 『MOMO Can Survive』〜そして、これから〜 モモ:「その・・・何だか、色々なことがありすぎた、ハネムーンでしたね」 球太郎:一瞬、あっけに取られ、そして、プッと吹き出します。「冗談言っちゃいけねえな! こんなんがハネムーンじゃ、あまりに勿体ねぇ・・・よっと!」唐突に、モモをお姫さまだっこします。 モモ:「!」 球太郎:「まぁ、この航海も楽しかったけど、ハネムーンが仕事ってのは味気なくて行けねぇ。改めてきっちりやろう!」 どこに行こうか、と胸踊らせた刹那、ふと、芹奈さんとの会話が頭をよぎる。 モモ:「そういえば、ニッポンに連れて行っていただくのは、初めてだと思います」 球太郎:まだだったんですね(笑)。あとはリビングランドだけ、と思い込んでましたが、考えてみたら、あの短期間で他の可能性を全部潰すのも無理がありますね。 モモ:「球太郎さんの、お父様、お母様に会うのですね」 球太郎:「そうだ。・・・紹介するからな。俺の、嫁さんだって」 モモ:「・・・はい」 GM:(よし、サプライズいくぞー)ラストシーンは、帰還の時を迎えた船上での会話です。 球太郎:うう、淋しいなあ(泣)。 GM:河口まで迎えに来た海軍の船に、ファーザー・マーベリックを引き渡す際、彼はあなたの視線に気づき、自嘲するような薄笑いを浮かべて言います。 GM/マーベリック:「まさかあなたのようなヒーローが、私の計画を邪魔しに現れるとは」 球太郎:「・・・・・」 GM/マーベリック:「どうやら私は、デスホークに騙されたようです」 何ぃーー!? 球太郎:「なっ・・・何・・・だと・・・」聞こえた言葉に一瞬思考が固まります。 GM/マーベリック:「・・・・・」 球太郎:「おい待てっ! それってどういう・・・!?」我に返り、噛みつくように問い掛けますが、時すでに遅く、彼は自嘲の笑みを残して、海軍に連行されて行くのでしょうね。 GM:はい(にやにや)。 球太郎:「デスホークって・・・あの、デスホーク、だよな・・・?」 モモ:「球太郎さん。デスホークさんとは、どのようなお方なのですか」 GM:黒ずくめの覆面ヒーロー、と説明を受けると、モモはハッとした表情で、ヴォルフを見ます。 モモ:「ヴォルフさんを襲った方も、黒い影のような外見、でしたよね」 球太郎:「そういや、ジゼルの奴が言ってた。アメリカ行きを決めたのはファーザーだ、とある筋から、いいスポンサーを紹介されたからだ、って・・・。一体全体、どういうことなんだ・・・」 唐突に生じた疑問に、立ち尽くすばかりの球太郎でありました。 GM:ご名答。デスホークは、表向きヒーローを招集してカイロのヴィランを一掃しておきながら、その裏でヴィランが落ち延びる手伝いをしていました。改造人間の生みの親であるファーザーと、ジゼル、ランの3名を、アメリカ合衆国大統領デニス・クオーターメインに繋いだのは、彼です。大統領は、自分の手足となって働く特殊部隊が欲しかったので、需要と供給が一致、晴れて再就職斡旋完了、となったわけです。 球太郎:・・・・・。 GM:何故そんなことを、と疑問に思うでしょうね。ここで最後の種明かし。デスホークとは、ナイル帝国ハイロード、Dr.メビウスが変装した姿なのです。 球太郎:なっ、なんだってぇー!?(驚愕)まあ、あからさまにダークヒーローもしくはアンチヒーローといった印象であるので、何かあるなとは思いましたが、まさか「その人」だったとは。 GM:ただし、ストームナイトにはバレていません。彼がデスホークに扮しているのは、ヒーロー側の情報を得るため、そして、ヒーローを油断させ罠にはめるため、と言われています。しかし、どうも趣味でヒーローやってる感が否めない(笑)。 球太郎:球太郎はおろか、ストームナイトは誰も知らないわけですから、「どうやら、ろくでもないヒーローがろくでもない大統領と結託して悪巧みをしているらしい」と疑いを持つが、確証もないし、なかなか尻尾を掴めない、本気で暴こうとしたら1キャンペーンじゃとても足りない、という感じでしょうか。 GM:ですね。 球太郎:プレイヤーとして考えると、メビウスはナイルのハイロードという重責(笑)を担う傍ら、どうやら趣味でヒーローを副業として営んでいる。そして副業の旨味としてヴィランの補助にも勤しんでいる。今回の一件も、ヒーローとしてナイルからヴィランを駆逐しつつ、働き口を斡旋する自作自演であったが・・・。 A:それを邪魔するストームナイトの登場は想定外であり、彼の遊びの範囲内のことではあれ、 どちらでしょう? GM:やはりAでしょう。生来、ストームナイトはヴィランの邪魔をする生き物ですが、球太郎とモモが船員として雇われるところまでは、メビウスにも予見できなかったと思います。 球太郎:そう言っていただけると、スカッと終われます! ありがとうございます! GM:いえいえ。 球太郎:ただし、シナリオとしては、謎を残して終わった、ということになりますね。しかし、モヤっとするどころか、球太郎としては随分良い目を見せていただきました。何と言っても、恋愛成就、即結婚! 夢が叶いました。もう思い残すことはありません。 GM:(笑) 球太郎:モモについては、キャラクター・関係性ともに、まさに理想であり、大変、なんというか、ごちそうさまでした、と言いたくなるくらい、満足しました。 GM:モモの正体は、予想通りでしたか、それともショックを受けたでしょうか? 球太郎:そりゃあショックでしたねー! 自分への好意が、ヴィランの悪意によって造られたものだ、ということですからね。しかし、ロールプレイを通じて「それでもいいじゃないか」と受容できたのは、大変面白く貴重な体験でしたよ! GM:今回のシナリオは、私がサイトに載せている三題噺シナリオ『桃缶・サバイバル』を、改訂したものです。「桃缶を食べて変身するヒーロー」と、球太郎の理想のヒロインが、どうしても結びつかなかったので、方向転換しました。モモがブリキ缶の中から出てくるのは、桃缶の要素をどこかに残したかったから。単なるダジャレです。 球太郎:桃から生まれた桃太郎のイメージですね。自分はてっきり、ビーナスの誕生かと思ってました。大概ズレたイメージです。 GM:ああ、言われてみれば。 今までありがとうございました! 本当に、本当に楽しい時間でした。 GM:こちらこそ、ありがとうございました! エンディング2と3、書けたら読ませてくださいね! 限りなく今に近い未来……… TORG Replay『MOMO Can Survive』Fin. ---Thanx a lot for your reading! I wish you have a happy life ahead! "Eternal Smile" Since 2002.02.02 E-mail:charmy_s@mac.com |