Eternal Smile > MOMO Can Survive
 

　限りなく今に近い未来………
　今夜、あるいは明朝、さもなければ来週……ほんの少しだけ未来の物語
 

Prologue

 
　野原球太郎くん、というストームナイトがおります。

　キャラクタークラスはコアアースの運動家（ルビ：アスリート）。甲子園でも大活躍の野球馬鹿、もとい、スーパー高校球児だった彼は、とある事件をきっかけに超越。金輪の息が掛かったプロ球団からのスカウトを蹴り、自分のプレイで人々に希望を取り戻してもらうことを目指して、世界へ飛び出していきました。
　が、憧れの大リーグはリビングランドの侵略によって休止状態。彼はストームナイトとしての生き方を選び、様々な出会いと別れ（＊１）を経験しながら成長していきました。
 

　２０１６年の晩秋、球太郎のプレイヤーさんから久しぶりに届いたメールに、こうありました。

『ひとつだけ弱音を吐きます。あくまで弱音であり、しゃあみさんのご都合等を
　全く考慮しない発言であること、ご容赦＆お聞き流しいただきたいと思います。

　誕生日プレゼントは、セッションが欲しい！
　そして、今度の球太郎は、恋をして成就したい！（爆）』

　私はこう解釈しました。連絡をくださるということは、２年前のように「往復書簡セッション」に参加する気が満々なのだ、と。頭の中でネタ出しを始めながら、返事を送りました。案の定、すぐに返信がありました。
 

 
ＧＭ：球太郎の恋、成就させてあげたいねー。どんなタイプの女性がいいんでしょうかね。

球太郎：ナオミさん（＊２）と真逆がいいのかな、と。年下でないと、禁則事項「ディ様（＊３）とかぶる」に抵触しますから！　また、物語的にもとことん逆にするなら、惚れる展開ではなく惚れられる展開を・・・。

ＧＭ：惚れられる方がお好み、と。お相手はニッポン人がいいよね。お金持ちの深窓の令嬢、もしくは任侠一家の箱入り娘？

球太郎：自身とのギャップを考えると、任侠よりは深窓かな、と思いますが、そんなシチュありえるのか？　大体、球太郎は金輪に睨まれていてニッポンにはほぼ居場所がないはずで、そもそもリアリティはポンテクではなくコアアースなのでニッポン人以外もウェルカムだし、他のリアリティとの恋愛も魅力的だし。

ＧＭ：今までにないパターンでいくなら、「既に相思相愛のパートナーとして一緒にいる」というのはいかがでしょう？　前のミッション（シナリオ外）で知り合った彼女に、プロポーズするタイミングを探っている。

球太郎：なるほど。その文脈で好みを言えば、相思相愛とは、「ノットイコール付き合ってる」だと主張したい！　友達以上ナントカ未満、告白するしない以前に、「この気持ちは何だろう」あたりですかね、オープニング時点で。

ＧＭ：あまずっぺー（笑）。

球太郎：そして球太郎の価値観では、付き合うイコール結婚！　つまり、告白の時点で一足飛びにプロポーズ！　ナオミさんの時だって、フラれるまでは、一生ボディガードするつもりでしたからね、真面目に本気で。

ＧＭ：お相手は、一歩下がったお嬢様タイプ（球太郎さんと呼ぶ）、もしくは友達感覚の元気っ娘かボクっ娘（呼び方は球太郎くん、または呼び捨て）、どちらの方がイメージしやすいですか？

球太郎：えー、ぶっちゃけ、好みで言えば、お嬢様です。

ＧＭ：ほう。

球太郎：が、お嬢様とコンビ組んでる図がイマイチ浮かばず、それだとボディガードしてる方が自然であり、それだとナオミさんとかぶる。

ＧＭ：あっ（笑）。

球太郎：そして、私好みのお嬢様であれば、球の野郎、既に惚れてます。きっとベタ惚れです。仮に相思相愛なら、物語はきっと、一瞬で終わるでしょう。

ＧＭ：お、おう。

球太郎：ただし、２人の間に障壁があれば、充分成立しそうです。身分違いとか、敵同士とか、お嬢様がどえらい秘密を抱えてるとか。

ＧＭ：（どえらい秘密、ね。メモメモ）

球太郎：元気ちゃんは、どストライクではないのですが、「べっ別に好・・・とかじゃ・・・ブツブツ」的な物語と親和性が高いんですよね（大好物です）。ストームナイトとして同じ目線で冒険してるだろうし、友情も充分だろうし。うーわー！　迷う！

ＧＭ：もうひとつ質問です。とある冒険のラスボス戦直後に、捕まっていたと思しき彼女を助けたとします。彼女が「記憶を失っている」場合、どのように接しますか？　初めからアタックする？　それとも、とりあえず保護して、血縁者などが現れるのを待つ感じですか？

球太郎：勿論、いきなりアタックはしません！　まずは、身元特定に真面目に全力を注ぐでしょう。

ＧＭ：なるほど。

球太郎：その間に、この気持ちは何だろうから始まり、自覚したらしたで、いやいや、彼女には自身も知らない過去がある、もしかして彼氏、はたまた夫だっているのかも、と葛藤し、いくつもの冒険を越えて心が通じ合いそうになったところで、ババーン！　許嫁登場！　王道！　球太郎は勿論、彼女の幸せを願って、涙を隠して身を引くわけですよ！　だがしかし・・・！？　というところまでが、ワンセットですな。

ＧＭ：あくまでも一度ヘコむフェイズを作りたいのね（笑）。ヒロインのタイプは、どちらがいいですか？

球太郎：お嬢様でお願いします！　最初は、守らなければ、という純粋な義務感ですが、時折見せる芯の強さに感心したり、打ち解けてきて見せる花のような笑顔に、ズキュンと撃ち抜かれたりするのです！

ＧＭ：了解しました。今のご意見を参考に、愛してもらえるようなヒロインを造形してみます。
 

　これは、２ヶ月にわたる（！）メールのやり取りを、プレイヤーさんの了承を得て、会話のやりとり風に編集したものです。なお、ダイスやカードの使用は困難なため、基本的に「言ったもん勝ち」。特に記載がない限り、判定には全て成功したものとして進めています。

 
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