TORGリプレイ
第二幕 シグマ:「では警部。現場にお願いしようか」 GM:「そうだな」そうするとジェイクが、「あ、アタシ、目撃者のアポ取ってあるから。後で取材行きましょ」 セバス:目撃者なんていたんだ。 GM:警部も意外そうな顔をしてますが。 シグマ:「おいジェイク、あんた次の番組入ってるんじゃないのか。いいのか、こんな所で油を売ってて」 GM/ジェイク:「大丈夫! アタシこの番組にね、プロデューサー生命、2割くらい賭けてるんだから」 セバス:2割か(笑)。 シオン:安いな。 GM/ジェイク:「ロスの郊外にモーテル、全員分取ってあるからー、あんた達、今日一日お付き合いヨロシクね♪」 シンディ:「(小声で)そんなにお金使って、大丈夫なのかしら」 シグマ:「(小声で)まぁ、放映権で入る金がでかいんだろ」 GM:ADがセバスとシオンに、「すみません。あなた方にも、できればご協力いただきたいんですが。出演料は払いますんで」 セバス:「うーむ」 シオン:「わたしは金が目当てではないので、放映する前に必ずフィルムを見せてもらいたい」 GM:「あなたが出演する部分は、お見せしますよ。よろしいですか?」 シオン:「いや。放映する分全部だ。でなければ承諾はできない」 GM/ジェイク:「もう、しょうがないわねぇ。いいわよ、いいわよ、超オッケー」 シオン:「そうか、アメリカは契約社会だったな。契約書を書いてもらおう」 シンディ:オー、ナイスアイデア。 GM:「はい。契約書」見ると、放映前に全フイルムを『チェックすること』を約束する、となっています。 一同:はい、ダメ。 セバス:誰が? 誰がって話が抜けてるよーん。ちゃんと明記してねー。 GM/ジェイク:「じゃあ、あなた方全員がチェックをする、でオッケーね」 シンディ:チェック後、口を出せるということですね? シオン:チェックは必ずマスターテープで行うこと。 シュア:あと僕たちの許可が出るまで放送しないこと。 GM/ジェイク:「それぐらい簡単よ。ただし! 真実をねじ曲げることは、許さないわ。単にねつ造するんだったら、どっかのスタジオで、映画撮ればいいの。でも、アタシ達が求めているのは、この事件の解決と、ドキュメンタリーなんだから。アタシは、あんた達の都合で、事実を隠蔽したりはしないわよ。それはいいかしら?」 シンディ:うーん(不満げな顔)。 リック:なんだったら、もう一回盗んであげるから(笑)。 シュア:出掛ける前に確認しておきたいんだけど、マルセルが「お前の女主人は何処だ」って言って、セバスへ詰め寄ったってことは、要するにマルセルの方でもエリスさんを捜してるんじゃないの? GM:エリスはにっこりと笑って、「そうでしょうね。あいつは、私を殺せというように命令されている筈ですから。私は、マルセルに対する、餌でもあるの。おわかり?」 シュア:「エリスさんには申し訳ないけど、そこら辺の事情を詳しく聞かせてください。あなたが、マルセルを滅ぼそうとするのは、なにゆえなのですか? そして、かの者が、あなたを滅ぼそうとするのはなにゆえなんですか?」 GM/エリス:「あのマルセルという男に力を与えたのは、私の血縁なのよ」 シュア:「あなたの血縁、要するに家族なり親類縁者が?」 GM/エリス:「そして私は、そのために、フィアナを利用させてもらっているの」 シュア:「それは、フィアナさんの・・・」 GM/エリス:「了承を得ているわ。私は彼女に、マルセルを倒すための、知識と力を与える」 シンディ:セバス、「知識と力」って聞いて、何か気づくことはありませんか? GM:〈手掛かり分析〉で判定どうぞ。 セバス:(コロコロ)あー、何で今日こんなに目が走るのかしら。うーんとねぇ、25? GM:気づく気づく、超気づく。あぁ、〈オカルト〉を使うんだなと思う。 シュア:じゃないと滅ぼせないからな。魔物は。 GM:もうひとつ。〈オカルト〉を使うと、使った人間が、堕落していくのが判ります。つまり、今回エリスの手を借りて、マルセルを倒すための〈オカルト〉儀式をやっているのは、フィアナなので、フィアナに堕落の危険性があるということです。
GM:〈オカルト〉の力というのは、危険なものです。一歩間違えば、堕落への道が待っているかもしれません。 シュア:結局、「誰がやるか」っていうのと、「どんな現象文(注:儀式の設計図)を書くか」ってのが、〈オカルト〉のミソなので。例えば、文面に「墓を暴いて、骨を使う」ってのがあったとしたら、自分で墓を暴くんじゃなくて、人にやらせても構わない。人がやってくれれば自分は堕落しないですむ。 リック:そういうことか。 シオン:肩代わりをさせようとしてるんだ。 シュア:ということもあり得るわけ。で、例えば敵が、操ってる無関係な人を仕向けてきた時に、僕たちがそれを確かめもせずに殺したりすると、やっぱり堕落の片棒を担がされることになる。 シンディ:今思ったんですけど、もしかしたら、エリスの真の目的は、マルセルさんをだしにして、フィアナを、自分の「作品」に仕立て上げることかもしれない。 ディアン:または、マルセルの死は、誰かが描いている、〈オカルト〉儀式完遂の条件。だからマルセルは、アメリカへ渡った。 セバス:あぁー。あり得るね。 シュア:で、マルセルが捜している女主人っていうのが、エリスなのか、エリスが言うように、マルセルを操っている第三の人間がいるのか、それは判らない。 シオン:キーは「マルセルに力を与えた人間」だな。 シュア:現時点において、殺し合いをさせることは、儀式の完遂を招くかもしれないので、こっちとしては、何も調べないうちにやらせるわけにはいかない。
ディアン:目撃者がいる。それから、マルセルと会った現場も気になる。分かれた方がいいか。 GM:では、行動を決めてもらいます。まずひとつ。ジェイクに同行して、目撃者の証言を聞く。もうひとつ。2人がマルセルと会った現場を見に行く。 セバス:んー、わし現場かな。 GM:あとは、自由行動です。基本的に、今日明日ぐらいまでは、行動に制限はしません。ただし、定時に連絡を入れることと、宿は、ロス郊外のモーテルを使用すること、だそうです。 リック:エリスとフィアナは? GM:エリスとフィアナは、ジェイクと一緒に、目撃証言を聞きに行きます。
GM:ロバート警部はセバスに、「俺はそっちに行くよ。むしろ向こうに行きたくない!」(笑) シンディ:切ねぇ。 GM/ロバート:「なぁに。俺は地元だからな」 シュア:とりあえず、大胆にカードを引き出す方向でイベントを起こそうよ。 GM:では、ここでシーンを切ります。 NEXT → 人狼を見たというその男は、不自然なほど怯えていた……
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