TORGリプレイ

『月光夜曲』

 
 

第二幕

 
シーン5 望まれる物語
 

同日夕刻。シグマとシュアの2人は、シュアの運転する車で、
目撃証言をした男との待ち合わせ場所へ向かう。
 

GM:駅に着くと、奴が待ってます。

シグマ:とりあえず後ろに乗せるか。ドアを開けて。

GM/男:「へへへ、すまねぇな、旦那方」

シグマ:「取っとけ」カリフォルニアじゃマリファナは合法だ。

GM/男:(煙を美味しそうに吸い込んで)「はぁー。さて、何を聞きたいんだ。この際、何でも訊いていいぜ」

シグマ:「何言ってんだよ、あいさつ代わりだよ。(ニヤリとして)ジェイクに幾ら貰ったんだ?」

シュア:今のやりとりを録音しておきます。

GM:「へへへ。これはオフレコだぜ。あの2時間で、なんとよぉ、千ドルも貰ったんだ!」

シグマ:「ほぅ、それはなかなかいい話だな」

GM:「これで2ヶ月は暮らせるぜ! へへ、俺は元々よぉ・・・」彼はいわゆる、没落した役者志望。

シンディ:切ねぇ。

GM:で、たまに映画の端役とかで使ってもらって、日銭を稼いでいました。そこに目をつけられて、ジェイクに雇われたらしいです。

シグマ:なるほど、真に迫ってたわけだ。

GM:因みに、〈芸術(演技)〉の達成値は18。でも見抜かれた(笑)。

シュア:周囲を警戒して、追跡者とかいないか〈発見〉。(コロコロ)ポシ使います。達成値19。

GM:今のところ、追われてはいません。ただ、ヒュン・・・ヒュン・・・って。

一同:なに、何?

GM:バックミラー越しに、何かが横切った、というのが判る。

シュア:それとなーく明るい方へ。

GM/男:「なんで明るい方へ行くんだよーぅ」

シグマ:「大丈夫だよ、お前さん安全なところで降ろしてほしいだろ」

GM/男:「あー? 別にいいよ、人狼なんていやしねぇんだから!」

シグマ:「わかんねぇぜ? おっと(男の襟元に手をやる)。ほれ見ろ! しっかりしろよ坊や。盗聴器だぜ?」

GM/男:「・・・・・。怖い怖い」

シグマ:「では、話を戻す。あの日お前さんは、ホントに狼を見たのかい?」

GM/男:「んなワケねぇじゃねぇかよ」(笑)

シュア:早かったなー。

GM/男:「でもな、実際に見た奴はいたらしい。ただ別に死人も出てねぇし、怪我人ぐらいは出たらしいけどな。その辺はアレだろ、絵になんねぇから脚色、だろ?」

シグマ:「(ニヤリとしながら)それを言うなよ」

GM/男:「ジェイクの奴は言いやがったよ。『これは、現実を脚色した、真実に近い、ちょっとしたフィクションだ。再現フィルムってやつだな』と」

シュア:話を聞きながら、シオンにメールを打つ。『かくかくしかじか。敵か味方かよく判んない奴がついて来てる』(笑)

GM/男:「あ、そうそう。さっきのホテルから200mぐらいのところに、出たって聞いたぜ。場所は知らねぇけどな。いやーあの時は参ったぜ! 案内しろなんて言われても、俺場所知らねぇっつーの!」

シュア:じゃあ、そのままホテルの近くまで行ってみよう。

GM/男:「おいおい、俺はもう帰るぜ」

シグマ:「あー、ちょっと待て。1人歩きには気をつけろよ。どうもこの人狼ネタ、本当の話らしい」

GM/男:「勘弁してくれよ。俺は荒事は苦手なんだよ」

シグマ:「しばらくの間、ハワイでも楽しんでこいよ。お前のために言ってるんだ」〈説得〉。(コロコロ)20。

一同:すげぇー!

シグマ:(コロコロ)21か。えーっと、達成値25。

GM/男:「任しといてくれ、俺はこの千ドルでラスベガスに行くんだ!」

シグマ:「おー、いいトコ行くじゃねぇか!」

シオン:きっと1時間で無くなるな(笑)。

GM/男:「俺はここでおさらばだ。じゃあな!」

シュア:「気をつけてなー」
 

シュアは、男を大通りで降ろすと、ホテル方面へ車を走らせる。
一方その頃、シュアからのメールを受け取ったシオンとリックは。
 

リック:シオン。嫌な予感がするから、向こうへ行ってみたらどうだ? 俺は、フィアナの方に残るから。

シオン:マスター、現場に向かいます。ジェイクには、出かける前に「あの男に護衛をつけてくれ」と言い聞かせます。証言をした男に、きちんと護衛をつけろと。

GM:大丈夫。警察が保護してます。

シオン:「いや、この件について、知っている人間の数は少ないのだから、狙われる可能性は高い。今すぐにやれ!」って言って、連絡をつけるまで隣で見てます。

GM:「・・・なんか、超バッドって感じだわー」どっかに電話して、「あ、アタシよ。うん。さっきのマルモク、あいつに護衛つけといてー。よろしくー」ぷちっ。「オッケーよ」

シオン:じゃ。

GM/ジェイク:「どこ行くの?」

シオン:「・・・聖職者でも一杯飲みたい時はあるのさ」(笑)

GM/ジェイク:「よく解るわー」
 

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