第三幕

 
シーン３　動き出す陰謀（承前）
 

ＧＭ：他の人は？

セバス：はーい、達成値１７。

ＧＭ：フィアナの部屋ですね。銀のロケットをひとつ発見しました。

セバス：中身は何かな？

ＧＭ：開けてみると、エマニエルと、死んだランバートと、マルセルと、その横に寄り添うように、フィアナが写っています。

セバス：はぁ？！（笑）

ＧＭ：マルセルが持っていたのと同じ写真です。

シンディ：フィアナ、ロケットを置いて行っちゃったんだ・・・。

セバス：とりあえず、それはそのまま。取るのはまずいだろ。

ディアン：持って行かないのか？　これは、借りてもいい物だと思うんだけど。

セバス：微妙だなー。持ってくか、しょうがないなー。

シグマ：ジェイク、達成値２２。

ＧＭ：はい。まず、土木工事の見積書が発見されます。

シグマ：おやぁー？

ＧＭ：そしてですね、通話記録と、オカルトショップの領収書と。

シンディ：ちゃんと経費で落とすんだね。

ＧＭ：落としますよ？

シグマ：（小型カメラでカシャカシャと撮影）

ＧＭ：そして、羊皮紙に書いた指示書が発見されます。

セバス：へっ？

ディアン：指示書？

ＧＭ：マルセルに対して、「両足がない女をだしにしておびき寄せるべし」等々、誰かがジェイクに対して、入れ知恵をしているようです。その隅っこにはジェイクの筆跡で、「マルセル　連絡先」って書いてあります。

シグマ：ほぅー、これは。カメラに収めて、ついでにメモ帳にも控えておいて、元に戻す。

ＧＭ：因みに、マルセルの連絡先は、マリアのバー（呼び出し）になってます。つまり、マルセルの方も、フィアナの方も、両方ジェイクと連絡を取っていたということです。

シグマ：なーるほど。

ＧＭ：あ、そうそう。土木工事の見積書についてですが、〈手掛かり分析〉振ってください。目標値は１３。

シグマ：（コロコロ）１８。達成値１５。

ＧＭ：ロサンゼルスのスラムの奥、廃ビルを買い取って、そこに、大量の照明機材と鉄骨と、多少の爆薬を集めて、発破するようになってます。入ってくる方向が北と南に二つあって、南側からスポットが当たるようです。そして、役者が入ってきたところで、北側を崩して、壁を塞ぐような造りになってます。

リック：閉じ込められちゃうってことか。

ＧＭ：鉄骨が大量なのは、音響効果のためでしょうか。撮影用器材の搬入も既に行われているようです。最後にもう一つ。企画書が見つかります。

シュア：来たー！

ＧＭ：ま、いわゆる俗悪なアレなんですが。『感動の一瞬！　兄を殺された美少女騎士が、今、仇の人狼を倒す』とかそんな感じで。彼女と仲間達が、狂える人狼を倒して、仇を討ったぞー、というところで、お涙頂戴で終了する。因みに、最後のシーンの撮影は、今日の深夜となっています。

シグマ：今日？！

ＧＭ：あと３時間ぐらいですかね。

シグマ：おいおい。

シンディ：それにしても、何故３人は先に行って、私たち「頼りがいのある仲間」は置いていかれたんでしょう。あの３人で人狼を倒せるはずがない。

シグマ：おそらくジェイクは、人狼が本物だと思ってないんじゃないか？

シュア：そのセンも捨てがたいなぁ。

ディアン：後から俺たちが来ることを、計算済みかもしれない。

シグマ：（少し考えて）今、この時間に警部はロス市警にいるかどうか微妙だけど、電話掛けてみるか。

ＧＭ：では運試しです。警部は真面目な人なので、Ｄ２０を振って５以上でいます。

シュア：楽勝ですよ。

シグマ：（コロコロ）５。

一同：うわーっ！（笑）ドキドキだー！

ＧＭ／ロバート：『ウッドヘッドだ！　もう帰る時間なんだがな！』

シグマ：「あぁ、シグマです。すいませんお忙しいところ」

ＧＭ／ロバート：『お、あんたか。何だい？』

シグマ：「実はですね、今この時間にですね、爆発のシーンを撮ろうとしてる馬鹿者がいましてねー」

ＧＭ／ロバート：『は？！　俺は今日は娘との食事の日なんだよ！』

一同：可哀相ー！（笑）

シグマ：「お手間は取らせない。あなたの部下に、スラム街のこれこれこういう住所で、撮影許可が取れているかどうか調べていただけるだけでいい」

ＧＭ／ロバート：『あ、ああ、判った。どこへ連絡すればいいんだ？』

シグマ：「折り返し、お電話いただければ」

ＧＭ：『ああ。番号はこれでいいな。よし、判った、やっとくよ』と言って、ぷちん。

シグマ：「よろしく」

ＧＭ：１０分後ぐらいに電話が掛かってきます。『何か、ビルを発破するような、映画の撮影許可が出ているので、そこの周辺、立ち入り禁止になってますよ』と。テレビマンとしての基本的な仁義は守ってるらしいですよ。

シュア：ということは、人払いはしてくれてるんだし、好都合だね。

シグマ：すると、ジェイクは踊らされてるな。これはな。

シュア：うん。っていうか、これでフィアナとマルセルが戦って、仮にどっちが勝ったとしても、多分人間の枠を踏み越えてしまうと思うので、何とか止めなきゃ。

一同：（頷く）

ＧＭ：ではここでシーンを切ります。
 

NEXT → 覚悟を迫られるフィアナ。その時、リックは……
 

→PREVIOUS

→back to Eternal Smile