Eternal Smile > Pandora's Box 『Pandora's Box』第二幕
ナオミ:「えっと、活性化させた魂の成分を、(マルセルを見て)あなたが肉体に注入するのよね。それは直接被験者のそばで行う必要があるのかしら。医療現場だと、ロボットに遠隔操作でオペさせるケースもあるけど」 GM:考える必要があるのは、魂を「どこで戻すか」「いつ戻すか」「戻した後、100人をどのように誘導するか」です。 球太郎:「じゃあ、こんなのどうっすかね。まずディ様がレジスタンスを率いて陽動、その隙に先生と俺で潜入。生身で捕まってる人がいるならそれも助けつつ、肉体安置場所を探す。見つけたら先生がサイバーデッキで解放。そしたら、解放したみんなに、ここから逃げるよと簡潔に状況を説明します。その時、解放した先生本人が目の前にいて、私が解放したと言ってくれれば説得力が増すと思います」 マルセル:「・・・続けろ」 球太郎:「そして戦える人と戦えない人に分ける。戦えない人を先生が誘導して裏口から逃げます。戦える人は俺と一緒に救護院の勢力をディ様たちと挟撃、制圧します。救護院の中の勢力を全員ぐるぐる巻きに拘束して、逃げれば作戦完了!」 GM:おおっ! 球太郎:「さながら、民衆を導く自由の女神的な絵が3組できるわけです。女神役がみんな野郎なのは、この際目をつぶってもらいます」可能か妥当か不可能か荒唐無稽か、判定をお願いします。 GM:いいですねー。ワクワクします。 球太郎:嬉しいリアクションありがとうございます!「作戦コードは、民衆を導く自由の女神・トリコロール! 通信傍受に備えて、携帯やメールのやり取りは避け、暗号を設定しましょうよ」 ディアン:「暗号?」 球太郎:「俺たちを色でチーム分けするんす。派手に陽動していただくディ様率いる赤チーム! クールに逃走するマルセル先生の青チーム! 素人(『しろ』うと)丸出しの俺、白チーム!」 ナオミ:「トリコロール。三色旗ね」 球太郎:「作戦成功した時は『赤(白・青)旗完成』、失敗やアクシデントで救援を求める時は『白旗破れた』、自分のチームが救援に向かう時は『赤、補修に入る』といった暗号をつかうのはどうですかね?」 ディアン:「わかった。オレたちが、道を切り開く。球太郎は、正面から進んでくれ」 マルセル:「レジスタンスにも、襲撃に加わってもらう。その点に関しては賛成だ」 GM:ディアン卿に、裏口、潜入などと言っても無駄だ。一部作戦を練り直すぞ。マルセルの顔にはそう書いてあります。 球太郎:そりゃそうすね。(だいたい、ディ様のリアリティで通信は無理だって。学べよ俺)心の中で独りごちながら、トリコロール案を泣く泣く取り下げます。 ナオミ:「私は? どこでどうしていればいいの?」 球太郎:「えーと、ナオミさんは…」 ―球太郎のメール― 勿論、この危険な任務に連れていくより、安全な場所で待ってもらうことが最善なのは言うまでもない。 連れていくなら自分以外のチームに入れた方が安全性が高いのでは、と考え・・・ 球太郎:「ナオミさんは・・・俺の女神になってください」 ナオミ:・・・・・。 マルセル:・・・・・。 ディアン:「球太郎・・・」 球太郎:一瞬遅れて、自分の発してしまった言葉の意味を理解します。顔がみるみるうちに真っ赤になり、必死に言い訳をまくしたてます。「いや! ちがくて! その、ほら、民衆の何とかの絵になぞらえてですよっ、俺のチームの、女神的ポジションってか、そう言いたかっただけでっ・・・!!」 ナオミ:「野原くん・・・」 球太郎:要するに、「俺の(チームの)、女神(に相当するポジション)になってください」、つまり、俺のチームについてきてください、とでも言えば良かったのですが、慣れないユーモアを発揮しようとして、大失敗こいた球太郎でありました。 GM:言いやがった! いい! こーいうの大好き! 球ちゃん最高! どう返事すべきか、一生懸命考えました。 ナオミ:「年上だけど、いいの?」 マルセル:「・・・は?」 ディアン:「えっ?」 ナオミ:「貴方の年収っていくらぐらい? 手取りは? 貯金は?」 球太郎:あまりの話の飛躍に目を白黒。 GM:先輩ストームナイト2人は、時が止まったかのように固まっています。ようやくマルセルが一言。 マルセル:「作戦の話に戻るぞ」 ナオミ:「ご、ごめんなさい」 球太郎:わあい! 思った以上のリアクション、ありがとうございます!! ナオミたん、もしや、まさか・・・デレた、のか!? "Eternal Smile" Since 2002.02.02 E-mail:charmy_s@mac.com |