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TORGリプレイ

『RELIVE』

 

第四幕

 
シーン4 生きるということ
(ラウンド進行=戦闘シーン継続)

 
ディの胸を貫く寸前で止められた、細身の刃。
刃を手にしたあやめと、あやめの手を掴んだユキの視線が交錯する。

その時、轟音と共にエレベーターの扉が破れ、巨大カミキリムシと人狼が現れた。
 

大悟:あやめはビックリする筈。こっちが変身怪人だとは知らない筈だから。

GM:「出たな、ショッカーの怪人軍団!」って風にしか見えないけど(笑)。

ディオルド:「あやめ! これはどういうことだ!」っていう声、聞こえていいですか?

GM:いいですよ。そこには間に合います。

ディオルド:それで気持ちのクリア(*31)だ。

GM:ここは気持ちのクリアをしていいところです、はい。要するに、「彼女を信じていたけど、彼女は敵なんだ」と、両方認識している状態です。ではヒーロー側、上の方から処理します。まずマッコイとシオン。ここでヘリを片付けとくと、楽だと思います。

大悟:“モノローグ”カードとか使って。

マッコイ:どうやって!(笑)会話できる状態じゃないだろ。

GM:いや、“仇敵”なんだから、シオンが何か、神の教えとか説くのが筋なんじゃないかなぁ。

シオン:え、そうなの? もう撃ち落とすことしか考えてなかったんだけど、私。

マッコイ:撃ち落とすというよりは、〈航空機操縦〉で〈間合い〉の代用ってできますよね。それでいきます。

GM:はい、どうぞ。

シオン:見せ場宣言して攻撃。(コロコロ)振り足し。(コロコロ)ポシビリティ使います。

GM:消す!

マッコイ:(コロコロ)17。悪かねぇな。ポシビリティを使用。(コロコロ)20! 37プラス、(コロコロ)20、57!

GM:うわー、消しときゃよかったー!

マッコイ:(コロコロ)69。+17。見せ場宣言。“ひらめき”2枚使用。23+18で、41の〈間合い〉!

GM:無理無理無理! 抵抗しない、いや、できないよ? プレイヤーズコール、どうしますか。

マッコイ:周りに余計な奴らがいるんで、巻き添えになってもらおうかな、と。

大悟:いい考えですねー。

マッコイ:周りの奴らの方に誘導して、突っ込ませて、色んなものをプロペラで沢山斬っていくと、だんだん切れ味が落ちてくるわけですよ。

GM:そうですね。だんだん切れ味が落ちてきますね、はい。

マッコイ:で、爆発が起きて、ドーン! となって、さようなら。

GM:解りました。そうすると向こうは「あはははは!」って言いながら爆発して、どかーん、どかーん! と吹っ飛んで、そして最終的に、ボロボロになった首が、怨嗟の声を上げながら落ちてくるわけですが。

シオン:っつーか、何? 私の見せ場宣言と、〈エネルギー兵器〉の達成値は、無駄?(笑)

GM:それは、とどめっていう意味で。

シオン:ま、じゃあ、聖書の一節を口ずさみながら、撃ちましょう。

GM:では、あなたが引き金を引いた瞬間、全ての音が止み、静寂の元に聖書の言葉が響き、まばゆき光が、ヤツを、地獄へと叩き落とします。消・滅!

一同:おぉー(拍手)。

GM:ということで、下の皆さんどうぞ。

ディ:「ディオルド。オレたちは、ユキを守る。そう誓った。力を、貸してくれ」名誉の法則を使って、全員に活力!

GM:ではショックダメージが全部消えます。さらにカードが1枚ずついきます。

マッコイ:助かったよー!

ディ:(カードを受け取り)“警戒”だ。

大悟:こっちも“警戒”がありまーす。

GM:“警戒”ですか。「このカードを場に出しておくと、気付く筈のないことに気付く」。そうするとディには、「確かにこの奥には、巨額の財産が眠っているけれども、もっと危険なものも眠っている」というのが解ります。それが爆発すると、大地一帯が闇のエリアに変わると噂されている、アレ。

大悟:核じゃないか!

GM:はい、核・兵・器! です。原潜ですから、これ。

シオン:なるほどね。

GM:ディの場合、呪いのマジックアイテムがある、という理解。あやめは、パスコードを打ち込んだ扉に手を掛けて、奥に進もうとしています。

ディ:「ダメだ、あやめ! その先にあるのは、闇だ!」

GM:そうすると、彼女は、ニコッと笑って、「そうね」と。

大悟:マスター、行動する前に、“警戒”使って、あやめの本心を知りたいんですが。

GM:本心ですか? 難しいな。

大悟:要するに彼女は、ユキのことを、本当はどう思っているのか。

GM:なるほど。彼女は、ユキのことを大切に想っているけど、この子も私も救われない存在だ。だから、全てを殺めてしまってもいいかな、と思っています。生きることを諦めている。解りやすく言うと、彼女は、死のうとしています。このまま皆さんを自殺に付き合わせるつもりです。

ディオルド:・・・仕方がない。〈説得〉しようにも、どうにもならないカードなんで、彼女の両手を、叩き切ります。

GM:はい、解りました。

大悟:押さえ込むなら〈格闘〉でも大丈夫?

GM:大丈夫です。ただ、ぶった切っちゃう方がワーウルフらしいかな、と僕は思います。

大悟:あー、そうか、《知力》低いんだ。

ディオルド:ここは、重傷を負わせて行動を止めます。(コロコロ)17。ポシるよ。

GM:どうぞ。消す気はありません。

ディ:死にたがっている、と言ったからな。

ディオルド:(コロコロ)31。+10ですね。達成値29。

GM:当たります。ダメージをください。

ディオルド:30ダメージ。

GM:彼女は、技能を持っていないので積極防御はできません。ダメージを受けます。(計算して)えーと、腕をぶった切ったとは言っても、普通だったら、死なないぐらいだと思うんですけど、彼女が死を望んで、受け入れるかのごとく、腕から鮮血がほとばしっていきます。褐色になったユキの肌を、赤く染めて、彼女は倒れます。

ディオルド:じゃあ、血を流して倒れたあやめに、「痛いだろう! この痛い思いを、お前はユキにも与えたいのか!」

GM:ああ、なるほど。他に何か、言っておくことがあれば。

大悟:ただ一言、「ユキのために、生きろ!」

ディ:「あやめ! あやめの、ユキを想う気持ちは、本物なのだろう! ユキを悲しませるな!」
 

眼前の光景に動揺していたユキは、大悟とディの叫びを聞き、我に帰る。

「・・・そうだ。ふたりが言うように、わたしはおまえとあえてうれしかった。
ここでおまえが死んだら、すごくかなしい。死ぬことは、いけないことだ!
生きろ! あやめ!
 

GM:ユキは【ヒーリング】を掛けます。(コロコロ)ポシビリティを使います。

ディオルド:消しません(笑)。

GM:あやめは、やろうと思えばこの奇跡に抵抗できるんですが、説得されたので、抵抗しません。ということで、腕の血が止まっていきます。出血のショックで意識が混濁してるんですが、まずユキに、「・・・すみませんでした」と。ディオルドを見て、「彼を責めてはいけません。彼がああしなければ、私は毒を飲んでいただけですから」
 

あやめは天井を仰ぎ見ると、小さくつぶやく。
「私はこの通り、腕を失ったし、死ぬこともできない。
死ぬことができなくなった以上・・・生きるしかないらしい」
 

GM/あやめ:「ありがとう。皆さんは先にここから出てください。最後のコードを打ち込んで、少ししたら、この施設は海溝へと沈んでいく筈です」

ディ:「それは、この奥にある、闇のものが、誰の手にも渡らないということか?」

GM/あやめ:「(頷いて)この奥にあるのは、雪や皆さんが、より良く生きるためには必要のないものです。さあ、雪。最後のコードを、入れてください」

 
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