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TORGリプレイ

『Re:Re』

 

第三幕


シーン2 重なる刻 重なるとき
 

ディ:「オレたちは、アーサー・リゲルという、男と出会った。アーサーは、ナイル帝国で作られた、時を遡る機械(マジックアイテム)を持っていた。アーサーは、この世界の、ポシビリティ戦争が起こる前の時間へ戻って、歴史を書き換えようとした」

アンドレ:「で? どうなったんだ?」

ディ:「オレたち5人は、アーサーと同じように時を遡り、アーサーが、『最初のブリッジが落ちる瞬間』を阻止しようとするのを、さらに止めた。歴史が変わることはなく、オレたちは、元の時間に、帰ってきた」

一同:・・・・・。

GM/コリン:「そうだ。だからおまえは資格がある。だからよこせ」

ディ:「オレの資格をコリンに渡すというのは?」

GM:「世界を救うためだ。おまえたちにまかせておけるか」生意気全開です。

闇影:じゃあ、生意気全開な彼をじーっと睨みつけながら、「貴様に何ができる? ディアンの資格を貴様に渡したとして、その、子どもの、いや、赤子の身体で」

GM/コリン:「ぐぐ・・・この時代にきたからこうなったんだ」

闇影:「なるほど。つまり貴様は、未来から来たというのだな」

GM:何故判った! という顔をするわけですが(笑)。

闇影:ナイルですからね。「やはりな。今の貴様にできることはたったひとつだ。我々に情報を渡せ。そうすれば我々が、この事件の最終的な敵を倒すのみ」

GM/コリン:「おまえたちには、むり」

闇影:「ほう。何故だ」

GM/コリン:「おまえたちは出られないから。べーだ」

一同:・・・・・。

GM/コリン:「(ディアンに)おまえは出ていったことがあるからもっかい出られる。べーだ」

ディオルド:「こいつ、食っちまうか!」

GM/コリン:! ちょっと待て、ロープロープロープ!(笑)

ディ:「髪は、引っ張るな、やめろ!」(笑)

闇影:マスター、いいですか? 〈説得〉なんて可愛いことは言いません。〈威嚇〉します。尋問です。

GM:あ、はい、解りました。じゃあディオルドに言うよ。隣で忍者が子どもを尋問しようとしているぞ?

ディ:それはコリンのセリフじゃないだろ!

GM:あなたのジャッジは知りませんが、世界律としては微妙なラインじゃないかと。

ディオルド:「ヘイ、ナイルヒーロー、子ども相手にそれはまずいんじゃないのかい?」(笑)

GM:リアクションちょっと変だぞ?

闇影:ではディオルドに。「子ども? 言葉は拙いとはいえ、我々と同じ精神構造と理屈を持って行動している奴を、子どもとして切り捨てるのは、無理があるのではないか?」

ディ:「だが、さっき闇影も言った。コリンはまだ、幼くて、自分で歩くこともできない子どもだ」

闇影:「肉体はな。だが奴の精神は立派な大人だ。ならば、大人として遇してやるべきだろう。肉体はどうあれ、奴が言うところの資格を求めているのであれば、それに相応しい責任も果たしてもらわねばなるまい」

GM/コリン:「うっさい、黙れおやじ」

ディ:「コリン・・・」

GM/コリン:「おまえなんかきらいだ」

ディオルド:「な? 解るだろ。知識があるだけのガキなんだよ」(笑)

GM:「・・・ううーっ! ううーっ!」ものすごく悔しいらしい。

ディ:「頼む、暴れるな!」

闇影:「どうした、おむつを替えてやろうか?」

ディ:アンドレを、救いを求めるような目で見る。

アンドレ:「はーい、ミルクでちゅよー」

GM:! こんなことしてる場合じゃなかった! 世界を救わなければ!

アンドレ:「ところで、資格って、渡せるものなのか?」

GM/コリン:「‘あいつ’につかまったら、とられちゃう。頭の中にこう、カッ! てやって」

ディ:「‘あいつ’とは誰だ?」

GM/コリン:「・・・・・」

ディ:「コリンと同じように、資格を求めている者がいるんだな」

GM/コリン:「うん。‘あいつ’だけは、ダメ。世界をなくしてしまう。おれは、‘あいつ’のジャマをするためにきた」

闇影:「つまりあれだな。奪った者を倒せば、ディアンの仲間も戻ってくるし、資格を取り返すこともできるというわけだ」

ディ:「その者は、資格を手にして、何をするつもりだ?」

ディオルド:「いわゆる、正史があるだろ。ディアン、きみは過去へ戻って、一旦変わりかけた歴史を、正史になるようにしてきたわけだな。今現在、これを行った経験がある人間をたどって、もう一度過去へ戻って、じゃあこっちにしちまおうとか、こっちにしちまおうとか、各々好きな方向に変えよう、ってことが起きてるんじゃないのか?」

GM/コリン:「近い。おまえ、頭いい」

ディオルド:「赤ん坊に言われてもなー」

GM/コリン:「なんだとー!」

アンドレ:まー、まー、まー。

闇影:「すると貴様は、資格を奪った後の責任を取る実力もないのに、ディアンからそれを奪おうというのだな。なんて情けない奴だ!」と言って、〈トリック〉を仕掛けて、残りの情報を引き出しましょう。

GM:どっちかっていうと〈説得〉かな。詭弁を弄しての説得ってヤツですが。

闇影:〈説得〉技能なんて、そんな器用なものはないです。素直に《魅力》で振ります。(コロコロ)あ、20出た。

ディオルド:でも技能がないから振り足せない。

闇影:振り足せないですね。とりあえず、+7で15、“アクション”で18。

アンドレ:はい、“アクション”もう1枚。

闇影:達成値21です。

GM:う、それは食らったな。そしたらですね、コリンはあなたの〈説得〉というか、ずるい大人の口車に乗ってですね・・・。

闇影:ゲルマン忍法・口車ー!(笑)

GM:こう言いました。「おれは行動するもん」

闇影:「ほう?」

GM/コリン:「資格を手にいれたら、この世界の時間軸から一度出て、‘あいつ’を、二度とこの世界に干渉できないようにする。そうすれば、両方の世界が守られる。そして、おれは、臆病なアーサーができなかったことを、やってやるんだ」

闇影:「アーサーと会ったことがあるのか」

GM/コリン:「アーサーは、未来に帰ってきた。でも、よくわからないことばっかり言う。あいつはダメなやつだ」

闇影:「ここでぐだぐだ文句ばかり言っている貴様よりは、まだマシかもしれんがな」

ディ:「コリン。アーサーはオレの友だ。オレの友を悪く言うのは、コリンでも、許さない」

GM/コリン:「アーサーをほめるやつは、どうせダメなやつだ、べーだ!」

闇影:ああー、ナイルヒーローじゃなかったら、「そんなことを言うのは、この口かこの口かこの口かー!」ってやってやるのに。

GM/コリン:「あいつが情に流されなければ、世界は救われたんだ」

ディ:「何故、世界が救われたと言い切れる?」

GM/コリン:「だって、戦争が起きなかったことになるんだ。そしたら、世界は平和になってんじゃん!」

ディ:「戦争が起きなかったとしても、その影には、多くの人たちの犠牲がある。もし、シャトルが、ブリッジに落ちていたら・・・」

GM/コリン:「うっさい! そんな犠牲は覚悟の上だ」

闇影:「なるほど。貴様は、他人の犠牲の上にあぐらをかいて、平和な世界を貪るというわけだ。ふん、卑怯者以外の何者でもないな」

GM:そしたら、一瞬真面目な顔になってですね、「おまえに何がわかる。おまえは元の世界に戻るだけだけど、おれは消えるんだ」

一同:!
 

コリンが過去に戻り、戦争が起きないように歴史を書き換えたとすれば、
今、皆が生きている「この世界・この時間軸」は消滅する。

異なる世界の出身者は、そもそも地球へ来なかったことになる。
別のリアリティに変身した者は、元の地球人に戻って、
何事もなく平和に生きていくことができる。

その一方、混血児であるコリンは、
歴史を書き換えることによって、存在すら許されなくなる。
しかしそれでもコリンは、「今度こそ書き換えて世界を救ってみせる」と言う。
「犠牲など、覚悟の上だ」と。
 

ディ:「コリン・・・」

闇影:「ちょっと待て。お前は本当に、肉体ごと来ているのか? もしかして、精神だけで来ているのではないか?」

GM:・・・目を逸らした(笑)。

闇影:ということは、やはり精神だけか。

GM/コリン:「身体は持ってこれなかった」

闇影:「ならば尚更だな。お前はこの先、当分は役立たずだ」

GM/コリン:「うっさい。どうせいなくなっちゃうんだから、関係ないよ、べーだ!」

闇影:「違うな。今の時点で、お前は我々にとって、いや、この世界にとって、貴重な情報源だ。いなくなってもらっては困る。お前がもし、自分を犠牲にしてまでも、この世界を救いたいと思うのなら、今はとりあえず、我々に協力しろ。今のお前に、対抗する術は何一つないのだから」

GM/コリン:「でも、資格を手に入れて先回りすれば、いいんだもん。だからよこせ」

ディオルド:「さっきから気になっているんだが、『両方の世界』と言ったな。つまり、コリン、お前のやって来た世界と、俺たちが今いる世界は、違う、パラレルなんじゃないのか?」

GM/コリン:「!」

ディオルド:「だとしたら、こういうことができないか。お前は、お前の世界を守れよ。俺たちは俺たちの世界を守る。お前がお前の世界を守るためには、資格が必要なんだろ?」

GM/コリン:「うん・・・」

ディオルド:「俺たちも、俺たちの世界を守るためには、ディアンの資格が必要だ。ただ使い方が判らない。お前は使い方を知っている。どうだ、協力できないか?」

GM:そうすると、彼は、なんで自分は「両方の世界」なんて言ったんだろう、時間の流れはひとつなのに、世界が2つあるワケないじゃん、って感じで、混乱して、黙り込んでしまいます。

闇影:「どちらにしても、資格を狙っている勢力の、片方は、問答無用なわけだから、滅ぼすしかあるまい。まあ、忍者は、気にしなくてもいいだろう。所詮ニッポンだ」

ディオルド:「問題なのは、判って動いているスラッチェンだな」

GM/コリン:「うん。そいつは危ない。そいつはダメ。知ってはいけないことを知っている。だからダメ」

闇影:ちとプレイヤー発言。多分、知ってはいけないことというのは、‘名づけざるもの’に関することだと思うんだが。

アンドレ:ん? それって、オーロシュの上の方の人たち?

GM:さらに上です。一般的なファンタジーゲームに出てくる、闇とかそういう、漠然とした何か。

アンドレ:混沌みたいなもの?

GM:はい。正確に言うと、‘混沌そのものから産まれた滅びの意思’。あまりにもすごすぎて、お話の本筋には殆ど関わってこないという、素敵な存在です。

闇影:だから、‘名づけざるもの’のことを知ってるという時点で、かなり、核心に迫っている人物、もしくはハイロード候補生。因みに、‘名づけざるもの’は、全てを滅ぼすために、わざわざダークネスデバイスをばらまいてますんで。

アンドレ:ほうほう。そんな奴と闘うのか。俺、嫌だな。

GM:正しいリアクションです(笑)。

 
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