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TORGリプレイ

『RESCUE』

 

第二幕

 
シーン2 Noble Obligation

 
GM:部屋から出たところで、「セバスチャン」待ち伏せていた、エマニエルが。

セバス:「おお。坊っちゃま、こちらにおられましたか。どうされましたか?」

GM/エマニエル:「ちょっと話があるんだ」

セバス:「は、何でしょう?」

GM:「ということで、失礼するよ!」さわやか笑顔で、きらーんって歯を光らせながら。

シュア:珍しい。いつもは逆なのに。「坊っちゃま、お話が」「いや、後で!」って言って逃げちゃう(笑)。

マキシム:うん。逆だよね。

セバス:「では、中庭にでも行きましょうかのう」
 

 モーニングに身を包んだ老紳士と、マフラーをなびかせた美青年(*14)が、
 歴史ある大学の中庭を並んで歩く。
 

GM/エマニエル:「こうやって爺と散歩するのは、随分と久しぶりだね」

セバス:「久しぶりというか、初めてではないですかのう。昔はいつも、坊っちゃまが庭を走りまわっておいででした」

GM/エマニエル:「そうだったかな」

セバス:「で、どうされましたか? 今日は珍しく私に話があるということですが」

GM/エマニエル:「父上には、最近会ったかい?」

セバス:「久しく会っておりませんな。たまにお手紙のやり取りはしておりますが」

GM/エマニエル:「・・・父上は何故、僕のことを理解してくれないのかな。僕はヴィクトリア貴族の責務として、苦しむ人々を助けたいだけなのに」

セバス:「ご主人は何とおっしゃられたのですか?」

GM/エマニエル:「いや、話したわけじゃないけど、きっと戻ってこいって言うに決まってるさ」

セバス:「それは解りませんぞ。私ももう、離れて久しいですが。坊っちゃまを追いかけているうちに、いつの間にか私も同じようになってしまいました」とか言いながら、遠い目をして。

シュア:思えば遠くに来たもんだ(笑)。

セバス:「坊っちゃまはご主人を説得したいのですか? 何かを納得させたいのですか? その辺りが私にはよく見えませんが」

GM/エマニエル:「僕は、僕が正義のために生きる道を選んだことを、父上に認めてほしい。アイルのストームナイトのみんなは、僕を受け容れてくれた。だから僕も、その気持ちに応えたいと思って、教会に留まっていたんだ」

セバス:・・・・・。
 

「何を迷っていらっしゃるのですか?」

 真っ正面からエマニエルの目を見据えて、セバスチャンは問う。
「どこを目指しますか? 何を求めるのですか? 回答如何によっては、私の答えも変わるかと思われます」
 

GM/エマニエル:「僕は迷っているように見えるかい?」

セバス:「はい。昔からいつもそうでした」

GM:そうだったの?

セバス:爺のところに寄ってくるのは絶対迷ってる時。今決めた(笑)。

シュア:ああー。言ったモン勝ちですね。さすがです。

GM/エマニエル:「まったく、爺には敵わないよ」

セバス:「はっはっは。何年見ていると思っているのですか」

GM/エマニエル:「そうだね。・・・爺。頼みがある。聞いてもらえるなら、代わりに僕も、爺の一番の頼みを聞くよ」

セバス:「伺いましょう」

GM/エマニエル:「僕は、ユーソリオン卿が許せない。そして、悪に立ち向かうのが僕の使命だ。爺たちがユーソリオン卿を倒しに行くのなら、僕にも手伝わせてほしい」

セバス:・・・ああ、一緒に来たいってことね。坊っちゃま強ぇから、個人的には素晴らしいんだけどさ。

GM:彼は、空飛ぶヒーローであって、攻撃力全くありませんよ。

セバス:そうなの?

闇影:空飛ぶヒーローって、ホンットに、空が飛べるだけのヒーローなんですよ。

シュア:そっかー、僕は火を操れるって聞いてたよ。多分、高速で飛んだ時とかに、空気摩擦で火がついたのを、勘違いされたんだね(笑)。

セバス:どうしよっかなー。全滅に巻き込むのもイヤなんだよなー。さっさとフラグ立てるか。はーって溜息ついてから、「坊っちゃまにはお話ししましたかのう」

GM:えっ、マスターも知らない話?

セバス:「私にも実は、家族というものがおりましてな」と、昔話を始めてみたりする。「若い頃に息子を置いてきて以来、坊っちゃまのことを我が子のように思って、お仕えしてきたわけですが」うーん、苗字どうしよう。

闇影:イギリスだと、地方名がつくんですよね。領地名が。

セバス:そうだね。ソールスベリーにしとくか。「私としては、ソールズベリー家を絶やすわけにはいかないのですよ」

シュア:・・・おかしいな。何か聞き覚えがある。オーロシュのやばい奴にソールズベリー卿とかいたような気がする。

GM:そうだっけ?

シュア:(ソースブックを開いて)あ、セイルズベリー卿だ。ギリですね。ゴーントマンの偽名です(一同爆笑)。

セバス:あっぶねー! うちのご主人、ゴーントマンだったんだ?

シュア:なるほど、“正体”カードですね!(笑)

マキシム:ゴーントマンの血族?

シュア:そうすると、一気にお爺ちゃんも堕落して色んなモンが生えてきますけど。

闇影:冗談じゃないところが嫌ですね。

セバス:ゴーンといきまっせー!

シュア:ゴーントマンだけにね、みたいな? おいおいおい! もう、お爺ちゃんってば!

GM:ゴメン、とりあえず、話を戻してもらっていいかな(笑)。

セバス:「あなたはまだ若い。まだまだこの先がある。ここで、散らせるわけには、まいりません」というわけで、行かせません!「申し訳ありませんが、我々は今から往きますので、ここの守りは、坊っちゃまにしか、できません!」

闇影:何その、噛んで含めるような説明。

セバス:「お解りですよね? 坊っちゃまであれば」

シュア:あ、〈威圧〉した。ひどい。

闇影:お前、足手まといだからついてくんな、って。

GM:思いっきりそう言われた。

セバス:「では、私は失礼いたしますぞ」とか言いながら去っていくよ。

GM:おぉー。

闇影:初期の目的を完全に逸脱してますね。

シュア:だってほら、坊っちゃまを連れ帰りたいけど、帰る代わりに死地に一緒に行く、は何かおかしいだろ(笑)。止めるのはもっともだと思います。

 
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