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TORGリプレイ

『RESCUE』

 

第二幕

 
シーン4 Clockwork Little Bird

 
「あ、はい。ニンジャさんの仮面なら、この前、拾いましたよ」
 レシルはドイツ国旗の柄のマスクを魔法使いのスヴィンに手渡す。

「返しに行ってあげるんですか! でもニンジャさん、さっきから姿が見えないんです。どこ行っちゃったんでしょうね」

 夜の闇の中で、隠密の業に長けた忍者を見つけられる筈がないだろう・・・。
 スヴィンは喉まで出かかった言葉を飲み込み、レシルに微笑む。
「すぐに会えるさ。これをわたしが持っていれば、ね」
 

闇影:私は、人目につかなくてどっか高いところ(*16)で深夜まで瞑想して、そのまま瞑想してるのか寝てるのか誰も解らない状況です。朝日がかーっと昇ると、目がくわっ! と開く。

GM:そうすると、下から声が聞こえます。「ミスター・ヤミカゲ」

闇影:ぴくっと反応します。

GM:スヴィンが立ってるよ。

闇影:じゃあ、ふっと姿が消えて、呼び掛けた彼の真後ろに立つ。「何か御用か?」後ろから急に声が掛かる。

GM/スヴィン:「・・・これこそ東洋の神秘というやつだね」

闇影:「東洋の神秘? 違うな。ドイツの神秘だ!」ゲルマン忍法だから(笑)。

GM/スヴィン:「失礼した。あなたが出発する前に、ひとつ試してみたいことがあるのだが」

闇影:「ほう」興味深げに聞きます。

GM/スヴィン:「わたしは、特定の人物にメッセージを伝える魔法を使うことができる」

闇影:「それはいい。きっとディアンも喜んでくれるだろう」

GM:「詠唱には時間が掛かる。もしよければ、日付と場所を指定するから、あなたの仲間たちと一緒に来てもらいたい」スヴィンが使おうとしているのは、金属の鳥が言葉を運ぶ魔法、【ヴォルトフズ・リトル・バード】です。

闇影:はいはいはい。会話を送るヤツですね。

セバス:俗に言う伝書鳩プロトコルってやつか(笑)。

マキシム:ディアンに俺たちの言葉が届く。

シュア:それは助かりますね。

GM/スヴィン:「瞑想の邪魔をしてしまって申し訳ない」

闇影:首を横に振りながら、「いや、有り難い。我々はこうやって動き回ることで気が紛れるが、捕えられている本人は、そうはいくまい。まして、己と引き換えにドラカヌスを要求された、ディアンの心情たるや、察して余りある。それを少しでも軽くすることができれば、我々としては僥倖だ。そして、彼には、希望を与えられる」そう言って、スヴィンに頭を下げて、「この通り、礼を言う」

GM/スヴィン:「ただ、魔法の効果範囲、すなわち鳥が飛んでいける範囲は限られている。わたしを、ストックホルムまで運んでもらえるだろうか」

闇影:「それは構わん。仲間たちに伝えておこう」

GM/スヴィン:「もうひとつ。触媒として、メッセージを伝える相手の持ち物が必要なのだが」

マキシム:俺が首飾り持ってる。

GM/スヴィン:「それを借りることはできるだろうか」

闇影:「可能だ」

GM/スヴィン:「では、あなたの仲間に、それを持ってわたしのところへ来るよう伝えてほしい」

闇影:「了解した」
 

 スヴィンは朝の眩しい日差しの中を戻っていく。
 その後ろ姿へ、闇影は合掌しながら無言でもう一度頭を下げる。
 

GM:なんか無理矢理ですみません。今回、せっかく舞台がアイルだから、魔法とか使ってみたいなーと思って。

シュア:いえいえ。連絡手段があるのは、すごく助かることなので。

GM:ゲーム的に言いますと、伝言の長さは1分間です。私、時計見て測ります。

セバス:ほう。

GM:皆さん、レコーダーに向かって思いの丈を1分間喋ってください。

マキシム:おおー。

GM:ディアンにだけその言葉は聞こえます。彼が生きていれば。

シュア:届いた/届かなかったは、解るんですか?

GM:魔法の説明を読みますね。『鳥は、対象のところへ飛んでいって、到着したら、対象の耳元で、伝言を囁く。対象が見つかるまでくるくるまわって飛ぶ。見つからない場合や、場所を対象とした場合は、持続時間(1時間)が過ぎるか、誰かが止めるように言うまでは、大声で伝言を叫び続ける』

一同:・・・・・。

セバス:それ、ダメじゃん。

シュア:完全に面白絵面になりますよね。鳥が届かないところ、地下とかにディがいた場合には、ヴァイキングたちのど真ん中で、よく判らないメッセージを大音声で延々喋り続ける。で、ひとしきり喋ったら飛び去る。うわ、場所対象にしたい! 場所対象で、延々1時間、ユーソリオンのばーか、ばーか、ばーか! って喋らせたい!(笑)

マキシム:1時間馬鹿にし続ける。なんて嫌なストームナイトだ。

シュア:いや、一応ここはちゃんとディを励ますべきだけど、つい。

闇影:アイルの魔法は、これみたいに、作った奴何考えてんの、っていうのが多いです。羊の毛を手で刈る魔法とかね。

シュア:手で撫でて、つるーん、つるーん、はい次ー。

闇影:羊飼いには非常に便利な魔法ですが。嫌がって暴れる羊を無理矢理押さえつける必要がない。しかも、羊を怪我させなくて済む!

マキシム:面白いね。

シュア:アイルは全部魔法でやる世界なんだな、っていうのがよく解りますね。

 
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