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TORGリプレイ

『RESCUE』

 

第三幕

 
シーン2 Herald

 
 やがて、前方にストックホルムの町並みが見え始める。
 

GM:それでは、準備ができたところで・・・あっ!

一同:?

GM:【ヴォルトフズ・リトル・バード】の伝言を忘れてた!

闇影:あ、そうですね。

GM:いきなり1分間喋ってって言われても難しいと思うので、何を喋るか、相談していただいて構いません。

セバス:時間って、夕時だっけ。

GM:午後6時に来いと言われています。〈知識(アイル伝承)〉、もしくは《知覚》。マキシムは+3していいです。

マキシム:俺に《知覚》かよ。(コロコロ)16。

GM:「闇の生命の刻」と呼ばれる時間帯ですね。

セバス:時間的な補正ってあるの?

シュア:向こうに有利な時間帯なのは確かです。例えば闇の魔法が使いやすいとか。

闇影:あと、真っ暗じゃないから、夜目のきかない普通の人間でも充分行動できる、っていうのもあるんじゃないかな。

セバス:そんな時間に突入するのかー。ま、名誉の騎士に頑張っていただくかのう。

マキシム:ディアンにどんなことを伝える?

闇影:我々が午後6時に行く、というのは伝えておく必要があります。その時に一瞬でいいから、見張りの気を逸らすとか、魔法を邪魔するとかしてもらえると、それだけでもえらく違います。

シュア:「合図を送ったら、脱出の努力をしてくれ」かな。何か異変が起きれば、これが合図なんだなって判断するだろうから。

闇影:いや、何が合図かはっきりさせた方がいいです。何故かというと、向こうが何らかの異常事態をわざと起こして、合図と思わせる可能性があるんで。

シュア:あー、なるほど。そしたらどうします?

マキシム:さっきの煙玉は?

闇影:いいですねー。他人に聞かれても困らないように、「私が別れ際に渡したものを使う」にしましょう。

セバス:ま、そんなところかねえ。

シュア:作戦としてはかなりざっくりですけど。細かい戦法立てらんねーしな、このパーティ(笑)。

GM:・・・よろしいですか? では皆さん、お願いします!
 

「これを頭の上に乗せて、自由に話してくれ」
 スヴィンが精巧な金属製の小鳥を差し出す。
 ストームナイトは、ディアンに必ず届くと信じて、代わる代わる言葉を紡ぐ。
 

シュア:「ディ、聞こえる? シュア、セバス、マキシム、闇影、トルウィン卿で、6時にそちらに行く。闇影が別れ際に渡したもので、合図を送るから、そしたら脱出の努力をしてくれ。一緒に、ユーソリオンを倒すぞ!」

マキシム:「この直情馬鹿! お前の忘れもんを届けに行くから、さっさと出てこい!」

闇影:「帰る時は一緒だ。ふっ」

セバス:「奥方を置いて逝くなよ。迎えにだけ行ってやる」

GM:あと15秒あります。

シュア:「ちゃんと脱出しなかったら、シャロンに言いつけてやるからな! 」

GM:あと5秒。

シュア:「えーと、えーと、えーと、ユーソリオンのバーカバーカバーカバーカバーカバーカ!」(笑)

GM:終わりー。

マキシム:言っちゃったよ!

闇影:子どもかー!

GM:スヴィンがね、あきれ顔。

シュア:「だって、自由に話してくれって言ったじゃないッスか」

GM/スヴィン:「まあ、そうだが」

シュア:「でしょ? 僕らノーベル賞をもらうパーティですよ?」(笑)
 

 シュアはヘリを着陸させ、スヴィンが小鳥を空へ放つ。
 4人の言葉を携えた小鳥は、リッダルホルメン島に向かって一直線に飛んでいく。
 

シュア:「スヴィンさんは、ここで待っててください」

GM/スヴィン:「すまないね、力になれなくて。気をつけるんだよ」

シュア:「だいじょぶです!」

闇影:さて、そろそろ軽い飲食をしておこう。食うのはともかくとして、喉は潤しておかないと、いざという時に力が出ないからな。

シュア:あとは、いきなり攻撃してきてドカンと撃墜、ってことはないだろうけど、魔法的な妨害とかは考えられるから、覚悟だけはしておかないと。

闇影:ドカンとやったぐらいじゃドラカヌス壊れないから、ヘリ墜としちゃう方が楽っちゃー楽なんだよなー。

シュア:かと言ってそういうことはしないだろう。少なくとも、わざわざ人質を取って、呼んでるわけですし、何らかのアクションをしないわけがない。悪役心理としては(笑)。これきっと、どこのコズムでも一緒。リビングランドだったら、盛大な焚き火がたかれてるトコですよ。

闇影:杭の先っぽに、ディが結わえられてて、周りでみんなで「イーホウー!」ってやってる。

マキシム:嫌だなー。

セバス:じゃあ、死地に赴くにあたり、神のご加護を! みたいな感じで、祈っとくか。

シュア:さー、どっきどきだー!

GM:はい。マスターもドキドキしております。
 


 
 己を叱咤激励する声と、敵の首領を挑発する声。
 暗く冷たい地下聖堂の最奥でそれを聴き、ディアン・オブローは表情を緩ませる。

 オレが死んでも、仲間たちがユーソリオンを止めてくれる。そう思っていた。
 けれどもみんなは、オレが生きていると信じていてくれた。

 ・・・必ず、生き抜く。
 生きてここから出て、ユーソリオンと決着をつける。

 切れた唇をゆっくりと動かし、一言ずつ噛みしめるようにつぶやく。
「ユーソリオン。お前の好きには、させない」

 
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